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エカテリーナ女帝の、秘策の巻(十九話)
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ロシア・ロマノフ王朝第8代、エカテリーナ2世の出番である。
この女帝は啓蒙専制君主として、歴代最長在位の34年間君臨した。
領土をロシア帝国最大に広げた、露土戦争、ポーランド分割で。
貴族の黄金時代を確立した、これは農奴制を完成させた事を意味する。
この女帝は、元はドイツ人だった、プロイセンの小貴族の娘。
縁が縁を呼び、14才の冬、荒涼たるロシアの大地に母と荷馬車で向かった。
ドイツかぶれのイワンと16才で愛のない結婚をし、その後、8年間禁欲と。
先帝の計らいで、愛人が半ば公認となり25才で長男を産む。
やがて即位した夫のイワン3世を半年で退位させるという、無血追放をやってのける。
私生活は紊乱を地でいった。女傑、色を好むである。
12人の公認愛人は別にしても、夜ごと男をかえる、300越えとか。
67才で脳梗塞で倒れるまで、夜な夜な甘美な時が流れた。
これは、王朝繁栄になった、子孫は支えた、ますますロシアは優勢にと。
この愛と美に包まれた女性は、より政治に生きた。
ロシア人以上にロシア人に成り切った、このドイツ女性……
政治という仕事、ロシア帝国に君臨する為に嫁いで来たである。
さあ、私はこの女帝にプーチン封じ込めをして頂きたい。
この物語の主人公の毛沢東は、ロシア人の事はロシア人でと、嘆願しまくりである。
悪党退治の二の矢三の矢である、毛沢東さん、頼みますぞ……
毛沢東 「エカテリーナ女帝様、お隣は中国で主席をやっとりました毛沢東です」
「今や下界は、プーチンの起こした戦争、ウクライナ侵略で滅茶苦茶の有様」
「私はロシアの偉人たちに、平和到来を掛け合っておりまする」
「すでにイワン雷帝とピョートル大帝には、恐る恐る申し上げました」
エカテリーナ女帝「毛沢東や、わらは元はドイツ人やよ、ロシアの血ではないぞえ」
毛沢東 「いえいえ、もう完璧なまでのロシア人でありまする」
「どうか、争い治めの秘策をお示しくださりませ」
エカテリーナ女帝「左様か、あのクリミヤあたりは私の時代に攻め取り領土とした」
「オスマン帝国を数次に渡って、バルカンから追い出す一歩にな」
「その地で、スラブ同士が争うとは、まったく嘆かわしいのう」
毛沢東 「女帝様、女性ならでのプーチンめの攻略の仕方、ありますまいか?」
エカテリーナ女帝「したらば弱みを攻めよ。その男はどこが泣き所なのだ」
毛沢東 「あいつめは政治生命を絶たれる事かと、そう存じます」
エカテリーナ女帝「それはそうじゃろうが、より大元なのは、どこじゃ」
毛沢東 「それは男である以上、女にほとほと弱いのが男でありまする」
エカテリーナ女帝「うむ、そこを攻めよ。女は男に弱いの裏返しだぞよ」
「わらは、女帝でありながら若い男らに夜な夜な降参したものぞ」
「よいか、美人局を送り込み骨抜きにし篭絡させるのじゃ」
「次から次へな、またまた次から次へとな、密攻めにせよ」
毛沢東 「あのう、私はまだ力不足で、直接に介入出来ませぬ、どうしたら」
エカテリーナ女帝「まさか、わらが……いやいや何でもない、何でもない」
「ああ、良いやり方があるわ、ゾフィーを使わす、それが良い」
「きっと、見事に撃沈させるであろうに、わらに任せな」
毛沢東 「女帝様、そのゾフィーとは一体何者でありまするか?」
エカテリーナ女帝「それは教えぬ、わらは、その女の事を良くと知っておる」
「ドイツ語、ロシア語、それとフランス語も出来る才女よ」
「背丈はわらはくらい、いやいや、何でもないことよ」
「目は垂れ目がちの、ふくよかな、いやいや、何でもないわ」
「ともかく、その女を閨に送り込んでみるわ、でどうなるか」
毛沢東 「その手で行きましょう。男には女攻めですな。お願い申し上げます」
エカテリーナ女帝「ええ、ゾフィーも喜び勇んで向かう事でしょう」
「毛沢東さん、期待あれ。こちらこそ、どうもありがとう」
毛沢東 「はっ……?」
女帝の遺言……
……遺体には白いドレスを着せ、洗礼名を彫った黄金の王冠を頭に載せること。
喪服を着るのは、6ヶ月を超えないこと。短い方が望ましい……
ゾフィーは、愛なしではいられない、愛に飢えてた女性だった。
ロシア正教徒となり、ロシアの為に生きた一生は燦然と輝いていた。
この女帝は啓蒙専制君主として、歴代最長在位の34年間君臨した。
領土をロシア帝国最大に広げた、露土戦争、ポーランド分割で。
貴族の黄金時代を確立した、これは農奴制を完成させた事を意味する。
この女帝は、元はドイツ人だった、プロイセンの小貴族の娘。
縁が縁を呼び、14才の冬、荒涼たるロシアの大地に母と荷馬車で向かった。
ドイツかぶれのイワンと16才で愛のない結婚をし、その後、8年間禁欲と。
先帝の計らいで、愛人が半ば公認となり25才で長男を産む。
やがて即位した夫のイワン3世を半年で退位させるという、無血追放をやってのける。
私生活は紊乱を地でいった。女傑、色を好むである。
12人の公認愛人は別にしても、夜ごと男をかえる、300越えとか。
67才で脳梗塞で倒れるまで、夜な夜な甘美な時が流れた。
これは、王朝繁栄になった、子孫は支えた、ますますロシアは優勢にと。
この愛と美に包まれた女性は、より政治に生きた。
ロシア人以上にロシア人に成り切った、このドイツ女性……
政治という仕事、ロシア帝国に君臨する為に嫁いで来たである。
さあ、私はこの女帝にプーチン封じ込めをして頂きたい。
この物語の主人公の毛沢東は、ロシア人の事はロシア人でと、嘆願しまくりである。
悪党退治の二の矢三の矢である、毛沢東さん、頼みますぞ……
毛沢東 「エカテリーナ女帝様、お隣は中国で主席をやっとりました毛沢東です」
「今や下界は、プーチンの起こした戦争、ウクライナ侵略で滅茶苦茶の有様」
「私はロシアの偉人たちに、平和到来を掛け合っておりまする」
「すでにイワン雷帝とピョートル大帝には、恐る恐る申し上げました」
エカテリーナ女帝「毛沢東や、わらは元はドイツ人やよ、ロシアの血ではないぞえ」
毛沢東 「いえいえ、もう完璧なまでのロシア人でありまする」
「どうか、争い治めの秘策をお示しくださりませ」
エカテリーナ女帝「左様か、あのクリミヤあたりは私の時代に攻め取り領土とした」
「オスマン帝国を数次に渡って、バルカンから追い出す一歩にな」
「その地で、スラブ同士が争うとは、まったく嘆かわしいのう」
毛沢東 「女帝様、女性ならでのプーチンめの攻略の仕方、ありますまいか?」
エカテリーナ女帝「したらば弱みを攻めよ。その男はどこが泣き所なのだ」
毛沢東 「あいつめは政治生命を絶たれる事かと、そう存じます」
エカテリーナ女帝「それはそうじゃろうが、より大元なのは、どこじゃ」
毛沢東 「それは男である以上、女にほとほと弱いのが男でありまする」
エカテリーナ女帝「うむ、そこを攻めよ。女は男に弱いの裏返しだぞよ」
「わらは、女帝でありながら若い男らに夜な夜な降参したものぞ」
「よいか、美人局を送り込み骨抜きにし篭絡させるのじゃ」
「次から次へな、またまた次から次へとな、密攻めにせよ」
毛沢東 「あのう、私はまだ力不足で、直接に介入出来ませぬ、どうしたら」
エカテリーナ女帝「まさか、わらが……いやいや何でもない、何でもない」
「ああ、良いやり方があるわ、ゾフィーを使わす、それが良い」
「きっと、見事に撃沈させるであろうに、わらに任せな」
毛沢東 「女帝様、そのゾフィーとは一体何者でありまするか?」
エカテリーナ女帝「それは教えぬ、わらは、その女の事を良くと知っておる」
「ドイツ語、ロシア語、それとフランス語も出来る才女よ」
「背丈はわらはくらい、いやいや、何でもないことよ」
「目は垂れ目がちの、ふくよかな、いやいや、何でもないわ」
「ともかく、その女を閨に送り込んでみるわ、でどうなるか」
毛沢東 「その手で行きましょう。男には女攻めですな。お願い申し上げます」
エカテリーナ女帝「ええ、ゾフィーも喜び勇んで向かう事でしょう」
「毛沢東さん、期待あれ。こちらこそ、どうもありがとう」
毛沢東 「はっ……?」
女帝の遺言……
……遺体には白いドレスを着せ、洗礼名を彫った黄金の王冠を頭に載せること。
喪服を着るのは、6ヶ月を超えないこと。短い方が望ましい……
ゾフィーは、愛なしではいられない、愛に飢えてた女性だった。
ロシア正教徒となり、ロシアの為に生きた一生は燦然と輝いていた。
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