あなたが「ハーレムを作ろうと思うんだが」なんていうから。

勇者─ダエル

それが私─カルミアの夫。

幼い頃から共に苦難を乗り越えて、生きてきた。だけどあの日、聖剣を引き抜いたあの時から、あなたは燦然と輝く「勇者」になってしまった。

あなたの元には、見目麗しい女達─治癒師、魔女、聖女、王女、剣士、村娘が集まって、協力し合い激戦の末に魔王を討伐した。

あなたは国の英雄になった。

そんなあなたは私に言ったの。

「ハーレムを作ろうと思うんだが……」
「……そう」

私は頷いた。納得したからじゃない。

「ダエル……さようなら」

その日の夜。私は王都を去った。お腹の子と共に。
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