4 / 13
第一花 二人の出会い
1
しおりを挟む 馬車と列車で辺境伯領に行くのだが、今回は馬車二台に列車も個室席が二つ予約してあった。
個室席は三人掛けの椅子が向かい合っていて六人で座れるのだが、わたくしとクリスタちゃんとふーちゃんとまーちゃんと両親が座ればひと席は満員になって、ヘルマンさんとレギーナとデボラとマルレーンが座ることができない。
身の回りの世話をしてもらえるように、ヘルマンさんとレギーナだけでなく、デボラとマルレーンも今回の旅行にはついて来てくれていた。
馬車が二台になったのはそのせいもあったが、単純に荷物が多くて一台では積み切れなかったという理由もあった。
護衛付きの二台の馬車が列車の駅について、個室席に荷物を運び込んで座る。
まーちゃんとふーちゃんが窓際の席に座って、わたくしがふーちゃんの隣りに、クリスタちゃんがまーちゃんの隣りに座った。
わたくしの隣りに父が座って、クリスタちゃんの隣りに母が座っている。
「フランツとマリアが小さい頃にはもっとゆとりがあったのですが、かなりきつくなってきましたね」
「フランツとマリアがそれだけ成長したということだね」
笑いながら話している両親に、わたくしは隣りに座るふーちゃんを見詰める。まだ背は低いので金色の髪の中につむじが見えているが、それがまた可愛くて堪らない。
まーちゃんは最近は三つ編みにしてもらっているようだ。細い二つの三つ編みがよく似合っている。
「エクムント様とカサンドラ様は待っていてくれるでしょうか?」
「今日出発すると先方にはお伝えしてあります」
「歓迎してくださると思うよ」
両親もエクムント様のことに関しては、進路の相談を受けていた十一歳の頃からよく知っているので、表情が柔らかい。辺境伯領に長期間滞在するということになっても、両親がすぐに了承してくれたのは、エクムント様とディッペル家との関わりが深いからかもしれなかった。
わたくしは小さな頃からキルヒマン家に連れて行かれていて、エクムント様が抱っこして庭を散歩してくださっていた。
エクムント様が士官学校を卒業すると、侯爵家の子息なので仕える家がないと困っていたところを、名乗りを上げたのがディッペル家だった。
エクムント様はディッペル家で五年間修業をしてから、カサンドラ様の養子になって辺境伯を継いだ。
士官学校を卒業したときにはエクムント様は十七歳だったので、いきなり辺境伯になるには若すぎたのだろう。それでディッペル家で騎士をして五年間過ごして学んだのだ。
列車が辺境伯領に着くと、馬車に乗り換える。大量の荷物も馬車に積みこまれた。
日差しが強くて馬車の窓を開けて風を入れても蒸し暑さが抜けない。吹き込む風も暑さを含んでいた。
「エリザベートおねえさま、おのどがかわいちゃった」
「水筒に紅茶がありますよ」
「のみたい」
「わたくしも、のみたい!」
ふーちゃんとまーちゃんに順番に水筒の紅茶を飲ませたが、水筒の中の氷は溶けていてすっかり常温になっていた。常温の紅茶でも、ふーちゃんとまーちゃんは喉を鳴らして飲んでいた。
辺境伯家に着くと、庭に木々が茂っていて、噴水もあるので、木陰を吹く風は少しは涼しく感じられる。
辺境伯家ではエクムント様とカサンドラ様が迎えてくれた。
昼食を一緒に食べることになって、わたくしとクリスタちゃんは楽なワンピースに着替えさせてもらう。ふーちゃんはシャツにショートパンツ、まーちゃんは可愛いワンピースにカボチャパンツといういで立ちになっていた。
両親も若干ラフな格好に着替えている。
「遠路はるばるお越しくださってありがとうございます」
「お招きいただきありがとうございます。家族一同、とても楽しみにしてきました」
「私とカサンドラ様もディッペル家の皆様がいらっしゃるのを楽しみにしていました」
「エリザベート嬢とクリスタ嬢からは、学園のことも聞かないといけないね」
「カサンドラ様、よろしくお願いします」
父とわたくしでご挨拶をすると、エクムント様とカサンドラ様が答えてくれる。
カサンドラ様はスラックスにシャツ姿で、細身だがよく鍛えられた体が目立っていた。エクムント様もシャツとスラックス姿でリラックスしている。
何を着ていても格好いいのだと見惚れてしまうが、そんなわたくしにクリスタちゃんが前に出た。
「カサンドラ様、エクムント様に言って差し上げてくださいな」
「どうしましたか、クリスタ嬢?」
「エクムント様はお姉様のこと、子どものように扱うのですよ。それなのに、急に『そのドレスの色は私の目の色ですよ』みたいなことを仰ったりして。わたくし、聞いていてびっくりしましたわ」
「クリスタ!? 聞いていたんですか!?」
「全部聞いていたと言ったではないですか」
クリスタちゃんに聞かれていた。
わたくしが熟れたトマトのように真っ赤な顔をしていたことも、声が裏返ってしまったことも、ミルクポッドを落としてしまったことも、不作法にカップとソーサーを落としかけて音を立ててしまったことも、全部クリスタちゃんに見られていた。
恥ずかしさに頬を押さえるわたくしに、カサンドラ様が呆れた顔でエクムント様を見ているのが分かった。
「エクムント、それは意味が分かってやっているのか?」
「意味が、とは?」
「エリザベート嬢に、口説くような甘い言葉をかけている自覚があるのか、ということだ」
「く、口説く!? 私が、エリザベート嬢にですか?」
動揺しているエクムント様にクリスタちゃんは止めとばかりに告げる。
「誠実なのはいいことなのですが、お姉様以外の異性からの贈り物は受け取らないとか、目の前で言ってしまうのも、どうかと思いました」
「それは当然のことでしょう? 婚約者に不義理はできません」
「エクムント、そういうところだぞ?」
「え? どういうことですか!?」
カサンドラ様に叱られてエクムント様が動揺しているのが分かる。わたくしもあれだけ動揺させられたのだから、エクムント様にも少しは動揺して欲しかった。
「エリザベート嬢はお前が思っているほど子どもではない。大人の女性だよ?」
「エリザベート嬢はまだ十三歳です」
「十三歳とは、もう精神的にはかなり大人なのだよ」
「そ、そうですか……。私は、エリザベート嬢の顔を見るたびに、小さくて柔らかくて可愛いエリザベート嬢が浮かんできて……」
「それがいけないと言っているのだ。今すぐエリザベート嬢の認識を改めよ」
「は、はい!」
優しくて穏やかで非の打ち所がないと思っているエクムント様が、カサンドラ様の前に出るとこれだけ少年のようになってしまっているのにも驚いてしまった。
エクムント様はわたくしの中でずっと完璧な大人なイメージがあったのだが、それを覆された気がした。
それもそのはず、エクムント様はまだ二十四歳、前世で考えると大学を卒業して二年目の新人社員くらいなのだ。
「エリザベート嬢、私が気付かぬうちに失礼をしていたようで、申し訳ありません」
「失礼なことはされていません」
「いえ、頭の中で失礼なことを考えていたかもしれません」
「それは、時間と共に変わっていくものだと思っていました」
「これから変えていくように努力します。どうか、私のことをお見捨てなく」
見捨てるなんてあるわけがない。
それなのに、反省してしょんぼりした少年のようになっているエクムント様の口からそんな言葉が出てきている。
「見捨てるわけがありません。エクムント様はわたくしの大事な婚約者です」
「そう言っていただけるとありがたいです。これからもエリザベート嬢のことを今まで以上に大事にすると誓うので、婚約者のままでいてくださいね」
辺境伯家とディッペル家の婚約は国の一大事業であるし、破棄などあり得ないのだが、エクムント様が珍しく気弱になっているのだと気付いてわたくしは目を丸くした。
エクムント様にもこんな一面があるのだ。
「エクムント、ディッペル家の方々も、昼食にしましょう。フランツ殿とマリア嬢がお腹が空いて涎が出そうになっていますよ?」
カサンドラ様に声をかけられて、わたくしがふーちゃんとまーちゃんを見ると、ふーちゃんとまーちゃんは急いで服の袖で涎を拭いていた。
個室席は三人掛けの椅子が向かい合っていて六人で座れるのだが、わたくしとクリスタちゃんとふーちゃんとまーちゃんと両親が座ればひと席は満員になって、ヘルマンさんとレギーナとデボラとマルレーンが座ることができない。
身の回りの世話をしてもらえるように、ヘルマンさんとレギーナだけでなく、デボラとマルレーンも今回の旅行にはついて来てくれていた。
馬車が二台になったのはそのせいもあったが、単純に荷物が多くて一台では積み切れなかったという理由もあった。
護衛付きの二台の馬車が列車の駅について、個室席に荷物を運び込んで座る。
まーちゃんとふーちゃんが窓際の席に座って、わたくしがふーちゃんの隣りに、クリスタちゃんがまーちゃんの隣りに座った。
わたくしの隣りに父が座って、クリスタちゃんの隣りに母が座っている。
「フランツとマリアが小さい頃にはもっとゆとりがあったのですが、かなりきつくなってきましたね」
「フランツとマリアがそれだけ成長したということだね」
笑いながら話している両親に、わたくしは隣りに座るふーちゃんを見詰める。まだ背は低いので金色の髪の中につむじが見えているが、それがまた可愛くて堪らない。
まーちゃんは最近は三つ編みにしてもらっているようだ。細い二つの三つ編みがよく似合っている。
「エクムント様とカサンドラ様は待っていてくれるでしょうか?」
「今日出発すると先方にはお伝えしてあります」
「歓迎してくださると思うよ」
両親もエクムント様のことに関しては、進路の相談を受けていた十一歳の頃からよく知っているので、表情が柔らかい。辺境伯領に長期間滞在するということになっても、両親がすぐに了承してくれたのは、エクムント様とディッペル家との関わりが深いからかもしれなかった。
わたくしは小さな頃からキルヒマン家に連れて行かれていて、エクムント様が抱っこして庭を散歩してくださっていた。
エクムント様が士官学校を卒業すると、侯爵家の子息なので仕える家がないと困っていたところを、名乗りを上げたのがディッペル家だった。
エクムント様はディッペル家で五年間修業をしてから、カサンドラ様の養子になって辺境伯を継いだ。
士官学校を卒業したときにはエクムント様は十七歳だったので、いきなり辺境伯になるには若すぎたのだろう。それでディッペル家で騎士をして五年間過ごして学んだのだ。
列車が辺境伯領に着くと、馬車に乗り換える。大量の荷物も馬車に積みこまれた。
日差しが強くて馬車の窓を開けて風を入れても蒸し暑さが抜けない。吹き込む風も暑さを含んでいた。
「エリザベートおねえさま、おのどがかわいちゃった」
「水筒に紅茶がありますよ」
「のみたい」
「わたくしも、のみたい!」
ふーちゃんとまーちゃんに順番に水筒の紅茶を飲ませたが、水筒の中の氷は溶けていてすっかり常温になっていた。常温の紅茶でも、ふーちゃんとまーちゃんは喉を鳴らして飲んでいた。
辺境伯家に着くと、庭に木々が茂っていて、噴水もあるので、木陰を吹く風は少しは涼しく感じられる。
辺境伯家ではエクムント様とカサンドラ様が迎えてくれた。
昼食を一緒に食べることになって、わたくしとクリスタちゃんは楽なワンピースに着替えさせてもらう。ふーちゃんはシャツにショートパンツ、まーちゃんは可愛いワンピースにカボチャパンツといういで立ちになっていた。
両親も若干ラフな格好に着替えている。
「遠路はるばるお越しくださってありがとうございます」
「お招きいただきありがとうございます。家族一同、とても楽しみにしてきました」
「私とカサンドラ様もディッペル家の皆様がいらっしゃるのを楽しみにしていました」
「エリザベート嬢とクリスタ嬢からは、学園のことも聞かないといけないね」
「カサンドラ様、よろしくお願いします」
父とわたくしでご挨拶をすると、エクムント様とカサンドラ様が答えてくれる。
カサンドラ様はスラックスにシャツ姿で、細身だがよく鍛えられた体が目立っていた。エクムント様もシャツとスラックス姿でリラックスしている。
何を着ていても格好いいのだと見惚れてしまうが、そんなわたくしにクリスタちゃんが前に出た。
「カサンドラ様、エクムント様に言って差し上げてくださいな」
「どうしましたか、クリスタ嬢?」
「エクムント様はお姉様のこと、子どものように扱うのですよ。それなのに、急に『そのドレスの色は私の目の色ですよ』みたいなことを仰ったりして。わたくし、聞いていてびっくりしましたわ」
「クリスタ!? 聞いていたんですか!?」
「全部聞いていたと言ったではないですか」
クリスタちゃんに聞かれていた。
わたくしが熟れたトマトのように真っ赤な顔をしていたことも、声が裏返ってしまったことも、ミルクポッドを落としてしまったことも、不作法にカップとソーサーを落としかけて音を立ててしまったことも、全部クリスタちゃんに見られていた。
恥ずかしさに頬を押さえるわたくしに、カサンドラ様が呆れた顔でエクムント様を見ているのが分かった。
「エクムント、それは意味が分かってやっているのか?」
「意味が、とは?」
「エリザベート嬢に、口説くような甘い言葉をかけている自覚があるのか、ということだ」
「く、口説く!? 私が、エリザベート嬢にですか?」
動揺しているエクムント様にクリスタちゃんは止めとばかりに告げる。
「誠実なのはいいことなのですが、お姉様以外の異性からの贈り物は受け取らないとか、目の前で言ってしまうのも、どうかと思いました」
「それは当然のことでしょう? 婚約者に不義理はできません」
「エクムント、そういうところだぞ?」
「え? どういうことですか!?」
カサンドラ様に叱られてエクムント様が動揺しているのが分かる。わたくしもあれだけ動揺させられたのだから、エクムント様にも少しは動揺して欲しかった。
「エリザベート嬢はお前が思っているほど子どもではない。大人の女性だよ?」
「エリザベート嬢はまだ十三歳です」
「十三歳とは、もう精神的にはかなり大人なのだよ」
「そ、そうですか……。私は、エリザベート嬢の顔を見るたびに、小さくて柔らかくて可愛いエリザベート嬢が浮かんできて……」
「それがいけないと言っているのだ。今すぐエリザベート嬢の認識を改めよ」
「は、はい!」
優しくて穏やかで非の打ち所がないと思っているエクムント様が、カサンドラ様の前に出るとこれだけ少年のようになってしまっているのにも驚いてしまった。
エクムント様はわたくしの中でずっと完璧な大人なイメージがあったのだが、それを覆された気がした。
それもそのはず、エクムント様はまだ二十四歳、前世で考えると大学を卒業して二年目の新人社員くらいなのだ。
「エリザベート嬢、私が気付かぬうちに失礼をしていたようで、申し訳ありません」
「失礼なことはされていません」
「いえ、頭の中で失礼なことを考えていたかもしれません」
「それは、時間と共に変わっていくものだと思っていました」
「これから変えていくように努力します。どうか、私のことをお見捨てなく」
見捨てるなんてあるわけがない。
それなのに、反省してしょんぼりした少年のようになっているエクムント様の口からそんな言葉が出てきている。
「見捨てるわけがありません。エクムント様はわたくしの大事な婚約者です」
「そう言っていただけるとありがたいです。これからもエリザベート嬢のことを今まで以上に大事にすると誓うので、婚約者のままでいてくださいね」
辺境伯家とディッペル家の婚約は国の一大事業であるし、破棄などあり得ないのだが、エクムント様が珍しく気弱になっているのだと気付いてわたくしは目を丸くした。
エクムント様にもこんな一面があるのだ。
「エクムント、ディッペル家の方々も、昼食にしましょう。フランツ殿とマリア嬢がお腹が空いて涎が出そうになっていますよ?」
カサンドラ様に声をかけられて、わたくしがふーちゃんとまーちゃんを見ると、ふーちゃんとまーちゃんは急いで服の袖で涎を拭いていた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
ミストルァルタ 第一巻 失った記憶 と 八卦炉の“謎ノ石”
桐夜 白
ファンタジー
応援・コメント・スター大歓迎! お気軽に感想送ってくれたら泣いて喜びます!
MMDも公開中! http://haku3679touya.main.jp/mmd_swiltvanne.html
---------------------------
ハッカロ カギ
ミストルァルタ第一巻 「失った記憶 と 八卦炉の“謎ノ石”」
---------------------------
「御忘れなきよう…
コレは一種の遊戯です」
小さな惑星にある 三つの“大地”
《問いかけの大地》
《閉ざされた大地》
《夢幻の大地》
進み行く環境破壊から この青く美しい小さな惑星を護る為に
民は新たな物質を生み出し 発達した
鉄や鋼を使い 機械に頼る時代は終わりを迎え 今では旧時代と称されるあの頃
環境破壊を止める為に考えられ 生み出された特殊合物──光科魔金(こうかまきん)は 鉄や鋼を使わない新しい物質
その光科魔金を使い 生まれたのが 旧時代ではロボットと呼ばれる存在──グラムヴィル
鉄や鋼を使わず 光科魔金や人工皮膚を使ったソレは
“意思を持ち 民と同じように生きる存在”
グラムヴィルは 民と共に生きるモノである
民が望む 新たな機械
民が愛する 新たな家族
さあ歌おうではないか
この巡り合わせを
民が環境を破壊する旧時代は終わり
民は美しい自然を護る新時代へと足を踏み入れた
美しき自然よ 永久に続けと
尊き生命よ 眩く光あれと
深き愛よ 全てを包めと
民は歌うのだ…
ミストルァルタ
大地と天空が紡ぎし 荘厳なる調べ──
「
夕暮れの空を羽撃たいて
届かぬ大地を夢見る
空の上 空の先の
空の彼方で 私は生きてゆく…
」
ミストルァルタ
全ては貴方を中心に廻っていることを
貴方はまだ知らない
まだ知らない……──
小さくとも強い灯は、決して消えない
桐夜 白
キャラ文芸
新嫁娘(シンチャンニャン)。
後宮に招かれた「灯燐燗(テイリンラン)」は灯のように赤い姿の乙女だった。
彼女は特別な力を持っており、ソレを駆使しては町の平安を護っていた。
しかし帝に危険が迫り、彼女は新嫁娘(シンチャンニャン)として後宮入りすることになる。
しかし彼女には忘れられぬ存在が居る──
桐夜白が描く後宮ファンタジー。
誰ガ為ノ夢(たがためのまぼろし)に続く新作。
お楽しみあれ!

世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。
転生王子はダラけたい
朝比奈 和
ファンタジー
大学生の俺、一ノ瀬陽翔(いちのせ はると)が転生したのは、小さな王国グレスハートの末っ子王子、フィル・グレスハートだった。
束縛だらけだった前世、今世では好きなペットをモフモフしながら、ダラけて自由に生きるんだ!
と思ったのだが……召喚獣に精霊に鉱石に魔獣に、この世界のことを知れば知るほどトラブル発生で悪目立ち!
ぐーたら生活したいのに、全然出来ないんだけどっ!
ダラけたいのにダラけられない、フィルの物語は始まったばかり!
※2016年11月。第1巻
2017年 4月。第2巻
2017年 9月。第3巻
2017年12月。第4巻
2018年 3月。第5巻
2018年 8月。第6巻
2018年12月。第7巻
2019年 5月。第8巻
2019年10月。第9巻
2020年 6月。第10巻
2020年12月。第11巻 出版しました。
PNもエリン改め、朝比奈 和(あさひな なごむ)となります。
投稿継続中です。よろしくお願いします!
聖剣使いの乙女は実は魔王の娘だった
桐夜 白
ファンタジー
人間界──西洋五大国、東国、極東国の全七つの国から成る大陸──リ・テラ。
大陸──リ・テラの北と南を分断するように、端から端まで高くそびえる山脈──ウウィーグツィ・ザハルフア。
そして大陸の南側に在るのは…、魔族の住む国。
主人公──エディーリン・アザレリア・フォン・ナナレイアは魔族の国の魔王の実の娘。
魔族と人間は長く争ってきたが、現魔王は妻と娘を持ったことで長きに渡る歴史を変えようと人間界に最愛の娘に「休戦締約と同盟条約」の話を託して人間界へと送り出す。
一方人間界では、西洋五大国とその中心地に浮遊する大地──大教会の全ての巫女や神官達が、「聖剣の乙女の目覚め」を神から神託によって聴くことになり、これで魔族と対抗に戦え、劣勢の状況を覆せると沸き立っていた。
そして西洋五大国会議が始まっていた。
そんな時、主人公──エディーリンは黒く美しい髪を靡かせて大山脈──ウウィーグツィ・ザハルフアを越えて人間界まで来ていた。
人間界には西洋五大国の中心地に浮遊する大教会から発せられる結界により、魔族は多くの魔素を奪われ入れなくなっている。
エディーリンは入り口の兵に、魔王の意思と「休戦締約と同盟条約」を持ってきたことを伝える。
そして兵達はエディーリンに攻撃態勢を向けつつも、西洋五大国会議が開かれていることもあり、西洋五大国会議場──大聖堂に一部の兵が知らせに走る。
魔族と人間。
争い続けてきた歴史。
歴史を変える「休戦締約と同盟条約」と「聖剣の乙女の目覚め」。
主人公──エディーリンが見て体験するこれからの歴史…。
全ては、運命に彩られて音は旋律となり流れる…。
作品「聖剣使いの乙女は実は魔王の娘だった」。
エディーリンは知る。
聖剣の秘密、聖剣に宿る力、聖剣に選ばれた理由と、込められた…切なる願いを──。

転生しても山あり谷あり!
tukisirokou
ファンタジー
「転生前も山あり谷ありの人生だったのに転生しても山あり谷ありの人生なんて!!」
兎にも角にも今世は
“おばあちゃんになったら縁側で日向ぼっこしながら猫とたわむる!”
を最終目標に主人公が行く先々の困難を負けずに頑張る物語・・・?
勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした
赤白玉ゆずる
ファンタジー
【コミックス第1巻発売です!】
早ければ、電子書籍版は2/18から販売開始、紙書籍は2/19に店頭に並ぶことと思います。
皆様どうぞよろしくお願いいたします。
【10/23コミカライズ開始!】
『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました!
颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。
【第2巻が発売されました!】
今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。サクヤとポンタ超可愛いですよ。ゾンダールもシブカッコイイです!
素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。
【ストーリー紹介】
幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。
そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。
養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。
だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。
『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。
貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。
『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。
『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。
どん底だった主人公が一発逆転する物語です。
※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる