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第一章 誰が為の新嫁娘(シンチャンニャン)
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「簪、使うかい?」
「いや、ソレは元の部屋の持ち主のモノ。
つまり死者の持ち物だ」
「腫れ物には触れたくないってか。
ははっ!」
燐燗は腹を抱えて笑った。
腹の底から笑いがこみ上げてくる。
燐燗は簪をくるくる回すと、紫の房の簪に口付けた。
すると簪の飾りの玉は紫からは赤く染まった。
皇族の男、仁光儀がソレに驚く。
「ふむ、赤黒くないね。
コレは何かあるね。
鮮やかな赤だ」
「何かとはなんだ?
鮮やかな赤だと何がある?」
「ハハッ、教えてやってもいいけど…、でもねぇ」
そこで燐燗は勿体ぶった。
そして腰の袋の中のモノをさすり、静かに言う。
「いや、ソレは元の部屋の持ち主のモノ。
つまり死者の持ち物だ」
「腫れ物には触れたくないってか。
ははっ!」
燐燗は腹を抱えて笑った。
腹の底から笑いがこみ上げてくる。
燐燗は簪をくるくる回すと、紫の房の簪に口付けた。
すると簪の飾りの玉は紫からは赤く染まった。
皇族の男、仁光儀がソレに驚く。
「ふむ、赤黒くないね。
コレは何かあるね。
鮮やかな赤だ」
「何かとはなんだ?
鮮やかな赤だと何がある?」
「ハハッ、教えてやってもいいけど…、でもねぇ」
そこで燐燗は勿体ぶった。
そして腰の袋の中のモノをさすり、静かに言う。
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