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魔王の娘 と 聖剣の乙女
魔王の娘 と 聖剣使いの乙女 2
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エディーリン達が引率された場所はそれはそれは美しい内装の建物だった。
館内には専門のスタッフなのか、ペラペラと館内について説明していく。
曰く、建物の至る所に西洋五大国の象徴を取り入れた建物らしく、まず入り口から特徴的だったがソレは紫の国旗を掲げる砂漠の国──アミール国のイーワーンを採用しているという。
他にも西洋五大国の五つの国の象徴を至る所に採用し、建てられたのがコノ建物──『聖剣舞い降りし地』らしい。
「聖剣舞い降りし地…。
ねぇ、レイラ?
聖剣って、よく皆が言ってた聖剣の乙女とかというのと関係があるの?」
「はい!
聖剣は平和の象徴とされ、聖剣の乙女とは太古の昔、この五つの国──西洋五大国を築いた母なる存在が使っていた剣とされていますわ!
聖剣の乙女とは、ソノ母なる存在を表すと同時に、平和の象徴なのです!
なので聖剣の乙女が目覚めるとお告げを受けた時は、西洋五大国全体がざわめきました!
そしたら、ソノ日にエディー、貴女が魔族(ティシルツィア)の国から“魔族(ティシルツィア)と人間の休戦締約と同盟条約”というのを持って来てくださいましたの!
コレはきっと、新たな歴史の幕開けではないかと、わたくしは想っていますわ!」
エディーリンはレイラのソノ意気揚々とした話に「へえ~」と目を丸くして相槌を打ちながら耳を傾けていた。
するとスタッフの視線が自分に向いているのに気付いた。
スタッフがエディーリンの許にやってきて、尋ねた。
「失礼ですが、貴女様がお話に伺っていた魔族(ティシルツィア)の姫君様でしょうか?」
「え、ええ…」
「ココから先は五つのエリア、各国を表したエリアに別れ、それぞれに専門スタッフがついております。
五つのエリアの中心地には大教会を模した建物──神殿がございまして、今ですと秋ですので紅葉が楽しめます。
またソコに、舞い降りた聖剣が眠っております。
カレイディル様と学園長様のお願いにより、ココからはわたくしが貴女様の専属スタッフとしていろいろと説明させていただきますが、よろしいでしょうか?」
「え、ええ…。
というより、そのご様子ですと、貴女は私が魔族(まぞく)…ティシルツィアと存じておるようですが、怖くないのですか?」
するとエディリーンの専属スタッフを申し出た長い黒髪を一つにまとめた女性がほほ笑んで言った。
エディーリン達が引率された場所はそれはそれは美しい内装の建物だった。
館内には専門のスタッフなのか、ペラペラと館内について説明していく。
曰く、建物の至る所に西洋五大国の象徴を取り入れた建物らしく、まず入り口から特徴的だったがソレは紫の国旗を掲げる砂漠の国──アミール国のイーワーンを採用しているという。
他にも西洋五大国の五つの国の象徴を至る所に採用し、建てられたのがコノ建物──『聖剣舞い降りし地』らしい。
「聖剣舞い降りし地…。
ねぇ、レイラ?
聖剣って、よく皆が言ってた聖剣の乙女とかというのと関係があるの?」
「はい!
聖剣は平和の象徴とされ、聖剣の乙女とは太古の昔、この五つの国──西洋五大国を築いた母なる存在が使っていた剣とされていますわ!
聖剣の乙女とは、ソノ母なる存在を表すと同時に、平和の象徴なのです!
なので聖剣の乙女が目覚めるとお告げを受けた時は、西洋五大国全体がざわめきました!
そしたら、ソノ日にエディー、貴女が魔族(ティシルツィア)の国から“魔族(ティシルツィア)と人間の休戦締約と同盟条約”というのを持って来てくださいましたの!
コレはきっと、新たな歴史の幕開けではないかと、わたくしは想っていますわ!」
エディーリンはレイラのソノ意気揚々とした話に「へえ~」と目を丸くして相槌を打ちながら耳を傾けていた。
するとスタッフの視線が自分に向いているのに気付いた。
スタッフがエディーリンの許にやってきて、尋ねた。
「失礼ですが、貴女様がお話に伺っていた魔族(ティシルツィア)の姫君様でしょうか?」
「え、ええ…」
「ココから先は五つのエリア、各国を表したエリアに別れ、それぞれに専門スタッフがついております。
五つのエリアの中心地には大教会を模した建物──神殿がございまして、今ですと秋ですので紅葉が楽しめます。
またソコに、舞い降りた聖剣が眠っております。
カレイディル様と学園長様のお願いにより、ココからはわたくしが貴女様の専属スタッフとしていろいろと説明させていただきますが、よろしいでしょうか?」
「え、ええ…。
というより、そのご様子ですと、貴女は私が魔族(まぞく)…ティシルツィアと存じておるようですが、怖くないのですか?」
するとエディリーンの専属スタッフを申し出た長い黒髪を一つにまとめた女性がほほ笑んで言った。
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