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魔王の娘 と 休戦締約と同盟条約
魔王の娘 と 休戦締約と同盟条約 15
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演習場についた頃、また再び学園内に音楽が鳴った。
同じクラスの生徒達は、エディーリンが休み時間内に演習場に来れたことに驚いているようだった。
「お前が魔族の娘か」
この授業では、先生は先程の細身の先生とは違う先生になるようだ。
腕まくりをしたいかつい男性が、エディーリンを見下ろしていた。
──無礼ですこと…。
王族を見下ろすだなんて。
「お前はアルミホイルだ。
銅や銀と実技演習とはいえ、一緒に実技出来ると想うなよ」
「アルミホイル?
銅?
銀?」
エディーリンが言われたことに首を傾げていると、周囲からクスクスと笑い声が聴こえてきた。
「聴きまして?アルミホイルですって」「階級制度にすら入られないなんて、惨めですこと」「でも最高じゃん、銅とか銀とかオレ達と一緒になったら困るよな」「ホントホント、人間様と同じと想わないで欲しいしな」
──人間様…?
こいつら、私達魔族を見下しているの?
「んっんー。
失礼、先生。
そのアルミホイル、というのは察するに学園の階級制度に存在しない階級、と考えてお間違えなくって?」
「そうだ!
この学園だけでなく、エンテイラー国全ての学校に金、プラチナ、銀、銅の制度があり、学園内だけでなく対校試合でも銀は銀同士と戦い、銅は銅同士と、金は金同士、プラチナはプラチナ同士と戦う。
だがお前は…、劣悪な、魔族だ。
お前などアルミホイルで十分だ」
エディーリンが咳払いをして問い、筋肉質な大柄の先生がそう堂々と答えた瞬間、周囲からどっと笑いがこみ上げた。
生徒達がエディーリンを指さして笑っている。
ディプスクロスが仕返しに飛び立とうとしたが、エディーリンはソレを抱え込むように止めて、「うっふふ!」と笑ってみせた。
ソノ瞬間、誰もが「何がおかしいのだ」となった。
「先生?
階級制度ってどうやって決めていますの?」
「学校への寄付額、座学成績、実技成績の三つだ。
ソレにより全ての生徒は銅から始まり、優秀な存在は銀へと上がる。
金は生徒会長、プラチナはソレを支える副会長と決まっているから一年に一度しか選ばれん。
つまり、アルミホイルのお前にとって、銀や銅は敬うべき存在というわけだ」
先生がそう言うと、銀であろう者達が見下すようにエディーリンを見て嘲笑した。
銅にかけては腹を抱えて笑っていた。
「実技はどのようなことを行いますの?」
「学校が配布する武器を持って、魔法をかけて銀は銀と、銅は銅と戦う。
だがお前はアルミホイル故、戦う相手すら居ない」
「うっふふふ、うふふ」
エディーリンが優雅に尋ねると、先生はそんなことも知らんのか、という風に教え、エディーリンは笑いが止まらなくなった。
「失礼。
では先生、本日は私とお相手してくださる?
先生は当然講師ですから、銀よりもお強いのでしょう?
ぜひお相手してくださいな、この、アルミホイルに」
「ほう…」
「ふふっ、楽しみですわねぇ」
エディーリンはそう言い、周囲を見渡した。
周囲はソノ目に、姿に、ゾッとしたようで辺りは静寂に変わった。
*
同じクラスの生徒達は、エディーリンが休み時間内に演習場に来れたことに驚いているようだった。
「お前が魔族の娘か」
この授業では、先生は先程の細身の先生とは違う先生になるようだ。
腕まくりをしたいかつい男性が、エディーリンを見下ろしていた。
──無礼ですこと…。
王族を見下ろすだなんて。
「お前はアルミホイルだ。
銅や銀と実技演習とはいえ、一緒に実技出来ると想うなよ」
「アルミホイル?
銅?
銀?」
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「聴きまして?アルミホイルですって」「階級制度にすら入られないなんて、惨めですこと」「でも最高じゃん、銅とか銀とかオレ達と一緒になったら困るよな」「ホントホント、人間様と同じと想わないで欲しいしな」
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こいつら、私達魔族を見下しているの?
「んっんー。
失礼、先生。
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「そうだ!
この学園だけでなく、エンテイラー国全ての学校に金、プラチナ、銀、銅の制度があり、学園内だけでなく対校試合でも銀は銀同士と戦い、銅は銅同士と、金は金同士、プラチナはプラチナ同士と戦う。
だがお前は…、劣悪な、魔族だ。
お前などアルミホイルで十分だ」
エディーリンが咳払いをして問い、筋肉質な大柄の先生がそう堂々と答えた瞬間、周囲からどっと笑いがこみ上げた。
生徒達がエディーリンを指さして笑っている。
ディプスクロスが仕返しに飛び立とうとしたが、エディーリンはソレを抱え込むように止めて、「うっふふ!」と笑ってみせた。
ソノ瞬間、誰もが「何がおかしいのだ」となった。
「先生?
階級制度ってどうやって決めていますの?」
「学校への寄付額、座学成績、実技成績の三つだ。
ソレにより全ての生徒は銅から始まり、優秀な存在は銀へと上がる。
金は生徒会長、プラチナはソレを支える副会長と決まっているから一年に一度しか選ばれん。
つまり、アルミホイルのお前にとって、銀や銅は敬うべき存在というわけだ」
先生がそう言うと、銀であろう者達が見下すようにエディーリンを見て嘲笑した。
銅にかけては腹を抱えて笑っていた。
「実技はどのようなことを行いますの?」
「学校が配布する武器を持って、魔法をかけて銀は銀と、銅は銅と戦う。
だがお前はアルミホイル故、戦う相手すら居ない」
「うっふふふ、うふふ」
エディーリンが優雅に尋ねると、先生はそんなことも知らんのか、という風に教え、エディーリンは笑いが止まらなくなった。
「失礼。
では先生、本日は私とお相手してくださる?
先生は当然講師ですから、銀よりもお強いのでしょう?
ぜひお相手してくださいな、この、アルミホイルに」
「ほう…」
「ふふっ、楽しみですわねぇ」
エディーリンはそう言い、周囲を見渡した。
周囲はソノ目に、姿に、ゾッとしたようで辺りは静寂に変わった。
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