彼女に思いを伝えるまで

猫茶漬け

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高校1年目

選択(2)

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 その日、阿部は俺に会うためにわざわざバイトを入れて、バイト後にラーメンを食べに誘ってきた。
 阿部としては、斑目さんと何があったのか知りたいらしく根掘り葉掘り聞こうとしていたが、俺は目の前にいる阿部になんて言えば良いのか困っていた。

 「じゃあ、何もなかったんですか?」

 俺は阿部に、斑目さんとのは特に何もないと言う事で誤魔化すことにしていた。
 ただ、荷物を運んで他愛のない話をしただけだと言うと阿部は、心底つまらないようでテーブルに肘をついて、その掌に頬をのせてため息を吐いた。
 俺もこんな板挟みな状態にため息が出そうだったが、変に勘繰られるのも面倒なので、喉元まで出かかったため息をそのまま飲み込んだ。

 「次、斑目さんと会う予定もないのですか?」

 俺はラーメンを啜りながら汚いかもしれないが「そうだ」と一言で答えると、阿部は何やらベロベロと唇を舐めながら考えていた。

 「斑目さんは私の周りを嗅ぎまわっているようなので、少し気になっているんですよ。ボーリングの時から私は夏休みの宿題の代行していたことを探られていると思っていますよ。」

 阿部はとっくに斑目さんの動きに気付いていたと言うことを平然と話し始めたことに、俺は驚いて麺を啜るのを途中で止めて、阿部の顔を色を見ていた。
 阿部は、俺が斑目さんに何かしらの情報を提供するように御願いされたことに気がついているんじゃないかと思うと、阿部から視線を逸らすことが出来なかった。
 しかし、阿部は俺に注視されていることを気がついていないようで、店内の張り紙を見ながらぼやくように話していた。

 「私としては斑目さんに逆恨みされているだけで、悪い事なんてしていないですがね。まぁ、登藤を使って仲を取り持ってもらう様にして頂きたかったんですけどね。」

 俺は麺を啜っていたことを気付いて、一気に啜って口に入れるとそのまま嚙まずに飲み込んだ。
 正直、二人の不仲なんてどうでも良い事なのだが、身の振り方で立場が悪くなることを避ける必要があるから、この板挟み状態を何とかしたいと思うと阿部にある捻りも何もないが率直な提案をした。

 「じゃあ、斑目さんと話をして誤解を解けば良いんじゃないのか?一番得意じゃないのか?」

 阿部はその言葉に聞くと視線をこちらに向けて、やる気がなさそうに答えた。

 「斑目さんが納得させるのには、悪魔の証明でもしろって言うんですか?そんなことに時間を浪費するんだったらもっと違うことに有意義に時間を使いたいですね。」

 阿部の言う事は少なからずとも理解したし、斑目さんの性格を考えると阿部がやっていないことを証明するよう要求されそうだと俺でも思ってしまった。
 斑目さんは感情的な部分があり、阿部が何かしたと言う証拠がないのに明らかに毛嫌いをしているところを見ると感情的な部分で行動しているように思えた。
 二人ともラーメンを食べ終わったことで、満腹感の余韻に浸っていると阿部が思い出したかのように封筒を取り出すと俺の前に置いた。

 「これ、この前の手伝ってもらった時の手間賃です。」

 その封筒を手に取り、封を開けて中身を見るとお札が数枚入っていて、俺はすぐにこれが夏休みの宿題代行の報酬だと気がついて中身は数千円だと思っていたが、その予想は大きく外れて中身は全て壱萬円札だった。
 俺は少し興奮気味で、その壱萬円札を取り出して数えると封筒には5万円が入っていた。
 予想の十倍の金額に、俺はこんなに貰っても良いのかと少し良心が働いて、その場で阿部に参萬円を返したが、阿部はその三萬円を受け取ろうとはしなかった。

 「私はその十倍貰っていますし、登藤にはお金が必要なんですよね。」

 俺はその話を聞いて、急に怖くなった。
 阿部と俺がやっていた夏休みの宿題代行作業で動いていた金額が、思っていた想像を飛び越えていた金額だったことで、急にバレた時にどんな目にあるのか想像出来なかった。
 それは取り返しもつかないし、阿部が捕まったら俺もただでは済まない事はすぐに察しがついたと同時に、共犯であることからも言い訳ぐらいで逃げることは出来ないような重さを感じていた。
 だからと言って今更どうするべきか、俺はその選択肢に真っ先に黙っておくことが頭に浮かんだのは、もうそれしか今の日常を守る方法がないと思ったからだ。
 そして、俺は手に握っていた封筒に微かな希望を見出していた事もあった。
 阿部とはその場は別れて、俺は家に帰るなり、机の通帳を取り出して、これまでのバイト代と阿部から貰った封筒の現金を合わせると十五萬万円になっていた。
 俺はこのお金を家族に渡せば、家族関係が少し修復するかも知れないと言う淡い期待を持っていたのだ。

 忘れもしない1年前、病院で診察を受けた帰り、俺は自分が置かれた状況を知る事になった。
 暴力事件を起こした1ヶ月後の話で、その日は殴った時に骨折していた指の定期診察で、骨折の完治祝いもあって付き添いで親戚も来ていた。
 とは言え、全員で診察室について来てもらう訳にもいかないので、病院の受付待合室で診察が終るのを待ってもらっていた。
 診断が終わった後、急に腹の調子が悪くなったので、付き添ってくれた母さんを先に病院の待合室に行ってもらい、トイレで個室で用を足していた。
 暫くすると、聞き覚えがある二人の声が入ってきて、それは間違いなく父さんと叔父で何か声のトーンから俺は違和感を感じていた。
 叔父は温厚で明るく陽気な人で、ウクレレが似合いそうな声色なのだが、それに明らかに不快な雑音が混ざっていた。

 「どうすんだ、もうお金を工面するところがないんだろう。」

 俺はその雑音が何処から来ているのか、全く理解できていない屑野郎だった。
 その場で息を潜め、音を立てず話に聞き耳を立て、事情を全て聞いてしまった俺はどうすることも出来なかった。
 父さんと叔父は俺がケガを負わせた相手の慰謝料を払う為に、色々な知合いに下げたくもない頭を下げて、サラ金にも頼ってお金を集めていたのだ。
 俺はトイレから出ていく二人を追いかけて謝る事も出来ない、感謝の言葉を掛けることも出来ない、人間の形をした違う生き物だった。
 もし、俺が人間としての良心を持ち合わせて、二人を追いかけることが出来ていたら、今よりは多少状況は良くなっていたかも知れなかっただろう。
 ただ怖かった、自分の傷つかないようにだけを考え、怯えることした出来なかった。
 あれから何分経っただろう、もう戻らないと様子がおかしいと思われてしまうから戻らないと思い、重い足取りで待合室に戻っていた。
 その後は、連れられるまま俺の快気祝いの為、ファミレス行くことになり、テーブルには頼んでもいないのに出てくる少し豪勢な料理に、食べないと周りが心配するからとりあえず口に運んでいた。
 料理は美味しかったのは当然だが、食べれば食べるほど味が無くなり、口に物が入っている感触も無くなってきていた。
 俺はどうするもことも出来ないこと理由に、周りが傷つかないようにしてくれた事に甘え、苦労も知っていたのに何の言葉もかける事も出来なかった。
 だから、知らない振りをして自分を騙しながらいつもの日常を過ごしていたが、それは数日も経たないうちに毒が身体を侵食するように異変が起こっていた。
 電話が鳴るのに誰も電話に出ない、俺は不思議に思い電話に手を掛けようとしたら、母さんに腕を掴まれて止められた。

 「その電話間違い電話で、ずっと頻繁になってるから出なくていいの。」

 痛かったのは、母さんが力いっぱい握っていた事では無かった。
 母さんが必死に秘密を隠そうとしていることを知っているに、それを分かっているのに何も出来ない自分に嫌悪なのか、握られた腕の皮膚が無数の針が刺さるような痛みがあった。
 その時の母さんの顔は、今まで見たことないようなお面を被っているような無表情にどこか疲れてしまっているような顔で、俺は痛々しいその顔を見て怖くなり、その場に逃げるよう自分の部屋に戻った。
 その日から、家にいるのが嫌になり、逃げるように通っていた武術を空いている時間がない様に埋めるように予定を入れて欲しいと先生に御願いした。
 必死に身体を動かしている間だけでも嫌なことを忘れていられたが、それも長く続かなかった。
 ある日、稽古で家に帰りが遅くなった俺を玄関で父さんと母さんが待っていて、玄関の扉から開けた時から異様な雰囲気を感じ取った俺はこれから何が起こるか不安ながらも家の中に入り、玄関の扉を閉めた。

 「ただいま。ごめん、稽古に夢中になって帰りが遅くなっちゃって。」

 その言葉を聞くなり、父さんは口から殆ど八つ当たりのような叱咤を浴びせてきた。
 こんな時間に帰ってくるなんてどうなっているんだ、門限の約束を何だと思ってんだ、親を心配させるような事をするな、これ以外にも色々言われたことに俺は謝る事しか出来なかった。
 両親の心労の元は他ならない俺にあるんだから、文句だって言いたくなるのはわかっていた。
 そして、武術を辞めるように言ってきたのだが、俺はどうしても武術を止めたくないと思ったので黙るしかなかった。
 返事をしないでいると、なんで親の言う事が聞けないのか、誰の為を思って言っているのか、これも色々言ってきたが俺は黙るしかなった。
 ジッと父さんの顔色を伺っていたが、怒り以外にも何か違う感情を俺は何となく感じていた。
 父さんはどんどんヒートアップしていき、急に手を振り上げると叩こうと手を振ってきたが、俺はその手が頬にあたる前に掴んでしまった。
 無意識で防衛本能なのかそのまま、掴んだ手を引っ張り足を引っかけ、そのまま玄関の硬い床に倒してことで父さんは痛みで動けなくなっていた。
 悲鳴を上げて俺をはねのけて父さんを心配する母さん、痛そうな呻き声を上げる父さん、二人がこちらを見る表情は明らかに怯えていていた。
 そりゃそうだ、高校生相手とは言え、3人を相手に骨折させる程度のケガ負わせて返り討ちで倒してしまうような人に、『お前のせいで生活が滅茶苦茶になってんだ!どうしてくれるんだ!』なんて責めたら、何されるかわかったもんじゃない。
 だけど、俺は父さんと母さんの息子で、その俺の事を信じて欲しかった、俺がそんな事をしないって信じて接して欲しかった。
 だから、俺は武術を辞めることで二人の気持ちが少しでも平穏を取り戻せれば良いと思い、その場で両手と両膝をついて謝っていた。
 
 「ごめんなさい。武術は金輪際やりません。明日、先生に道着を返してきます。だから許してください。」

 俺は声がかかるまでその場でジッと頭を下げたまま許しを待っていた。
 その時間は長かったか短かったかわからないが、俺は目から涙が滲んで床を汚していた。

 「もういいから、部屋に行きなさい。」

 俺はゆっくり顔を上げると両親の顔見ない様にその場から逃げるように自室に戻っていた。
 しかし、俺は視界に少しだがハッキリと二人の表情が焼きついて、その死んだような冷たい無表情に目から漏れ出す憎悪に近い感情を見てしまっていた。
 俺は部屋に戻り、扉が開かない様に椅子を扉のドアノブに引っかけると暗い部屋で意識が睡魔に襲われ途切れるまで、先生に武術を辞める理由について考えていた。
 次の日、俺は道場で事情を先生に話していた。
 俺はどう説明すれば良いかわからなかったので、全部ありのままに話していた。
 誰かを助ける為に拳を振るったこと、相手にケガを負わせたことで慰謝料や治療費で家族が借金をしたこと、家族と揉め事になってしまったこと、口から出ていくたびに声は震え涙が出ていた。
 それを先生は黙って最後に聞き終わると先生は優しく声とかけてくれた。

 「話はわかりました、登藤君がしたいようにしなさい。そして、また一緒に稽古が出来るようになったらいつでもここに来なさい。登藤君が辞めても、登藤君は私の弟子ですから、いつでもここに戻ってきて良いのです。」

 そして、俺の手を握って小指を結ばせると指切りげんまんをした。
 指を切った後、先生は最後に俺にこう言った。

 「登藤君は素晴らしい人です、だから変わらず、今の登藤君のままでいて下さい。そして、困ったことがあったら私のところに来なさい。」

 俺は全て解決してここに戻ってくることを心に静かに誓っていた。
 それからは家族や親戚と出来るだけ顔を合わさない様に、細心の注意を払って隠れるようにして日常を過ごしていた。
 しかし、どうしても家族で夕食や朝食を食べることは避けることが出来なかったのは、本当に苦痛でしかなかった。
 会話もしなければ、目を合わせることもなかったが、皮膚に何か視線が刺さるようなものを感じていた。
 もしかしたら、それは俺の被害妄想かも知れないが、それを確かめる為に視線を向けた時に目があったらと思うと確かめる気になれなかった。
 顔合わせなければ、誰も不快な思いをせず、平穏でいられるならそれで今はいいと思っていた。
 だから高校入学してからすぐにバイトを始めて、朝は誰よりも早く起き、買い貯めていたシリアルを食べると、家族が起きる前に学校の近くのコンビニまで行き、週刊誌を読みながら時間を潰し、頃合いが良い時間に登校するようにしていた。
 家に帰れば逃げるように部屋に戻り、出来る限り外には出ないようにし、夕ご飯は出来るだけ外で食べるか家族が寝静まった後にこっそり食べていた。
 それも手握っている現金を渡してたら、変わると信じて俺は封筒に現金と手紙を入れて台所のテーブルに置いた。
 覆水盆に返らず、そんな言葉があるが、こぼれた水を注ぎなおすことが出来るなら、形は違えど元には戻る事は出来ると言う微かな期待を抱いて眠りについた。

 次の日、俺は台所の封筒とその後に起こるだろう事を頭の中で何度もシミュレートすることで頭がいっぱいだった。
 どんな会話をすれば良いのか、どんな顔すれば良いのか、喜べば良いのか、変に浮かれたりすると反感を買うんじゃないか、そんなことが湧き水の如く溢れて出て上の空で過ごしていた。
 山城さんといつも通り、図書室で話をしていた時に俺は何となく彼女に話をしてしまった。
 それは恐らく、無意識に不安な思いを拭う為に、山城さんを都合良く利用し、俺の行動を肯定して欲しかっただけで、そういう答えが返ってくることもわかっていた事もあった。

 「実は家族で喧嘩しちゃって、面と向かって謝るのが恥ずかしいから台所に手紙を置いてきたんだ。」

 それを聞くと彼女は少し驚いていたが、慈悲に溢れる優しい笑顔で俺が思っていたような答えをくれた。

 「じゃあ、今頃、手紙を見ているんですね。もう許してくれてると思いますよ。」

 俺はその一言にどんな価値があったかわからないが、その一言で気持ちが軽くなった。
 騙されているかもしれないが、騙されている間だけでもこの不安から解放されて、平穏な気持ちを取り戻して救われるなら信じたかった。
 それは掌の小さな火の粉の弱々しい明かりに縋るような思いかもしれないが、この明かりが消えたら全てが暗闇に覆われてしまうような気がしていた。
 その後、刻々と時間は過ぎていき、俺は家の前にたっていた。
 俺は期待していた事にはなっていなかったことを、玄関の明かりがついていない事で何となく理解した。
 玄関で誰かが俺の帰りを迎えてくれて、これまでの事に許してくれることを期待していたのだが、それは裏切られたと言うか、そもそも勝手に期待して舞い上がっていただけだと言い訳を言い聞かせて平常心を保つことが出来た。
 そして扉を開け、靴を脱ぎ、暗い廊下を歩き、階段を登り、自室の扉を開けて閉める間に何も起こることは無かった。
 身体をそのまま、ベットに投げ出すと何も考えたくないのでそのまま目を閉じて何も考える気力もなく、俺の掌にあった火の粉は消えてしまい、暗闇に包まれていくような感じなのに何処と心地いいとも思えるような眠気に身を任すようにしていた。
 意識が切れる寸前で誰かに呼ばれて一気に意識を覚醒していくのがわかった。
 すぐさまその声は部屋の扉の向こうから聞こえる方に、俺は身体を起こして向いた。
 声の主は母さんだった。
 俺の掌にあった火の粉は消えてはいなかった、その微かな優しい温もりに無償の喜びを感じていた。
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