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「ハロウィン」赤いドレス
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「今度私の家でハロウィンパーティーやるから来てよ!あ、仮装はちゃんとしてきてね!」
そう連絡があったのはつい三日前のこと。いつも急に誘ってくる子だと思ってたけど、仮装なんて普段から家にあるわけないじゃない。
断ろうかとも思ったけど、彼女の主催するパーティで面白くなかったことは無いし、こういう無茶ぶりが嫌いなわけじゃない。私は参加する意志を伝えて電話を切った。
その日のうちに、仮装用の衣装を探しに近くの古着屋に行くことにした。
店内には色々な衣装が並んでたけど、目に留まったのは、真っ赤なドレスと白いマスクのセットでした。ドレスはシンプルなデザインで、マスクは目と口だけが空いている不気味なものでした。値段も安かったのもあり、私はこれを買ってしまった。
パーティー当日、私はドレスとマスクを着て友達と合流したわ。
「わお、なかなか派手なチョイスね、最高!」
友達は私の衣装を見て驚いてはいたけど、それでも褒めてた。
急いで買ってきた甲斐はあったみたい。
あの子の家はすごく大きくて、いわゆる豪邸なのよね。羨ましくもあるし掃除大変そうって庶民の感覚では思っちゃう。パーティー会場に着くと、私は他の参加者からも注目されました。ドレスの色が真っ赤ですぐ目に付くからかしら、それとも白い目出し帽はやっぱりやりすぎ?まあ、今日はそういう日だし!
気にせずに楽しく踊りあかそう!
でも、パーティーが終わりに近づくと、私は不快感に襲われていた。
そんなに汗もかいていないはずなのに、ドレスが体にぴったりと張り付いて重く感じる。マスクもすごく息苦しくて外そうとしたけれど、どうしても外れない。
頭の後ろにチャックがあったはずだから、恥ずかしいけれど友達に頼んで外してもらおうと友達を探したけれど、見つからない。動き回ってる子だとは思うけどこんなに探してるのにどこに行ったの。
「あの、すみません」
周りの人にも声をかけたけれども無視してくる。さすがにおかしい。
「あの、すみません!」
必死に助けを求めたけれど、誰も聞いてくれない。
その時、あなたの耳に小さな声が聞こえました。
「ありがとう。私の代わりになってくれて」
振り返ると、そこには私がいた。いや、私の姿をした誰かがいた。
「私はね、数年前にその衣装を着て事故にあってしまったの。ずっとずっと後悔してた。そしたらあなたが着てくれて、私はやっと解放されたの。ありがとう」
何を言っているのか分からない。何を言っているのか分からない。
私はどうなるの!?なんでこんなことになってるの!
「安心して、あなたのためにも私はしっかり生きるから」
耳まで裂けそうなほど私の顔で笑うだれか。
くるりと振り返り、私を置いていく私の姿。
あれからずっと、誰とも話せないまま。
そう連絡があったのはつい三日前のこと。いつも急に誘ってくる子だと思ってたけど、仮装なんて普段から家にあるわけないじゃない。
断ろうかとも思ったけど、彼女の主催するパーティで面白くなかったことは無いし、こういう無茶ぶりが嫌いなわけじゃない。私は参加する意志を伝えて電話を切った。
その日のうちに、仮装用の衣装を探しに近くの古着屋に行くことにした。
店内には色々な衣装が並んでたけど、目に留まったのは、真っ赤なドレスと白いマスクのセットでした。ドレスはシンプルなデザインで、マスクは目と口だけが空いている不気味なものでした。値段も安かったのもあり、私はこれを買ってしまった。
パーティー当日、私はドレスとマスクを着て友達と合流したわ。
「わお、なかなか派手なチョイスね、最高!」
友達は私の衣装を見て驚いてはいたけど、それでも褒めてた。
急いで買ってきた甲斐はあったみたい。
あの子の家はすごく大きくて、いわゆる豪邸なのよね。羨ましくもあるし掃除大変そうって庶民の感覚では思っちゃう。パーティー会場に着くと、私は他の参加者からも注目されました。ドレスの色が真っ赤ですぐ目に付くからかしら、それとも白い目出し帽はやっぱりやりすぎ?まあ、今日はそういう日だし!
気にせずに楽しく踊りあかそう!
でも、パーティーが終わりに近づくと、私は不快感に襲われていた。
そんなに汗もかいていないはずなのに、ドレスが体にぴったりと張り付いて重く感じる。マスクもすごく息苦しくて外そうとしたけれど、どうしても外れない。
頭の後ろにチャックがあったはずだから、恥ずかしいけれど友達に頼んで外してもらおうと友達を探したけれど、見つからない。動き回ってる子だとは思うけどこんなに探してるのにどこに行ったの。
「あの、すみません」
周りの人にも声をかけたけれども無視してくる。さすがにおかしい。
「あの、すみません!」
必死に助けを求めたけれど、誰も聞いてくれない。
その時、あなたの耳に小さな声が聞こえました。
「ありがとう。私の代わりになってくれて」
振り返ると、そこには私がいた。いや、私の姿をした誰かがいた。
「私はね、数年前にその衣装を着て事故にあってしまったの。ずっとずっと後悔してた。そしたらあなたが着てくれて、私はやっと解放されたの。ありがとう」
何を言っているのか分からない。何を言っているのか分からない。
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「安心して、あなたのためにも私はしっかり生きるから」
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くるりと振り返り、私を置いていく私の姿。
あれからずっと、誰とも話せないまま。
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