【R18】僕とあいつのいちゃラブな日々@U.S.A.

紫紺

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第2話 キングサイズ

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 映画会社が準備してくれたこの家に着いたとき、そのデカさに慄いた。
 高級住宅街と言っても日本のそれとは桁違い。綺麗な道路の両側に点在する豪邸に圧倒され、美しく整備された芝やオープンガーデンに目を奪われる。

 僕らの住処もその中で引けを取らない立派な屋敷だった。

 リビングは体操競技ができるくらいの広さに大きなソファーが並ぶ。パーティしても30人くらいは呼べそうだ。
 キッチンスペースも広いし、まるでレストランの厨房みたい。バスルームはメインの他に三つもあって、なんだか家の中で迷子になりそうだ。

 地下には好きなだけ音が出せるスタジオが用意され、佐山が先に送っていたギターも既にラックに納まっていた。
 そんな凄い屋敷に茫然としていた僕らだったけど、とにかく時差ぼけを解消しようとマスタールームに向かった。

「うおおっ。これは凄い!」

 住居についての要望を聞かれた時、佐山が要求したのは一つだけ。

『ベッドはでかいのにしてくれ』

 佐山が言ったのは、シングルじゃなくてダブルにして欲しい、ってことだったと思う。でも、この国の『でかい』、はダブルじゃないんだ。
 佐山が子供みたいにはしゃいでベッドの上で跳ねてる。

「すげえな。ラブホだってこんなでかいベッドはないよっ」

 キングサイズのベッドに白一色の寝具が被さっていた。今日イチテンションが上がる佐山。
 メインバスルームでも大騒ぎだ。円形のジェットバスがあって、早速湯を張っていた。(余談)ほぼ毎晩ここで遊んでたけど、最近さすがに飽きた模様。



「やっぱり来てよかったなあ。アメリカ最高じゃん」

 濡れたままの裸体にバスローブをひっかけ、ベッドに横たわる佐山。時差ぼけは一体どこに行ったんだ。
 バスルームも日本家屋のリビングくらいあって、僕はジェットバスで楽しむより不安を覚えてしまったと言うのに。

「倫、おいで……このベッドのスプリング、イイ感じだぞ」
「あ、ああ……」
「どうした? 不安そうだな?」
「なんか色んなものがデカすぎて落ち着かないよ……」

 ここ、月々の家賃恐ろしいんじゃないかな。今までの僕らの稼ぎじゃ到底住めないよ。
 佐山は全く気に留めてないけど、僕らへの期待値は半端ないってことだよな。そりゃ、あの契約金の額からわかっていたコトだけど……。僕が落ち着かないのはこのためだ。

 ――――だけど、期待に応えなきゃ。佐山が……。

「俺のもでかくなってる。キングサイズ」
「ああ? そんなのさっきも見たよっ」

 バスルームでもビンビンだったのに何を今更。

「見飽きちゃったか?」

 ベッドの上で既にあいつはバスローブの帯を解き、見事な肉体美をさらけ出している。確かにあそこは勇ましくなって自己主張してるよ。

「飽きてないよ……」

 呆れてるけど。

 佐山は嬉しそうに口角を上げると僕の腕を取り引っ張り込んだ。折り重なる体。まだ少し濡れているのを感じる。本当にもう、エロ過ぎるだろ。
 すぐに体を入れ違え、あいつは僕の上に乗り愛しそうに見つめた。

「心配するな。俺はあんたを不安になんかさせない」
「佐山……」

 やっぱり僕の気持ちわかってくれてるんだ。そうだよな。僕がオロオロしたって、結果を求められているのはおまえだし、おまえは期待を裏切らない。僕は信じてサポートするだけだった。

 瞼を閉じると同時に、あいつの唇が降りてくる。僕の全てをとろけさせる必殺のキス。僕はまたズブズブと溺れていく。

「家のデカさなんかに負けないからな。俺のあんたへの愛は」

 ……なんか違う気が。でも……。

「あ、んんっ」

 あいつの熱い愛撫に僕の脳が痺れてく。もうどうでもいいや、おまえの沼にはまっていくよ。こんなに気持ちがいいんだからきっと大丈夫だ。
 そんな根拠のない自信が溢れていく僕だった。



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