レディプリンスとプリンセス王子

加速する思い

アメリアとの再会

私は城に戻った。
私はどうしたらいいの？
メア王子との契約で人質を出せば、私は結婚をせずにすみ、夢を追いかけることができるかもしれない…。けど…。
もし、応じなければ結婚を無理やりお父様が強行しようとするかもしれない…。けど、人質を出したくない…。
「姉さん、何を言われたの？凄く辛そうだよ…。」
「大丈夫…。これは私が答えを出さないといけないから…。」
「もし、僕にできることがあるなら…。何でもするから。」
「ありがとう…。私があなたを人質にするって言ったらどうする？」
「何もしないよ…。姉さんの指示に従うだけだよ。」
「わかった…。」とミナは自分の部屋に戻り、髪を縛り、着替え始めた。
城の出口のところでイノに声を掛けられた。
「姉さん、気をつけて…。頭を冷やしに行くんでしょ？」
「ええ…。行ってくる。」と馬に乗って出掛けていった。
私は知らず知らず、アメリアと前に会った丘に来ていた。
その丘には先客がいた。
アメリアだった…。
「アメリア、どうして？」
「ナノこそ、どうして？」
二人の間にしばらく沈黙が続いた。