黒白英雄戦記

優希ヒロ

文字の大きさ
上 下
14 / 40
1章白の英雄誕生

14

しおりを挟む
マグマの海だった場所も水へと変わり、潜って進めるようになった。
「行こうか。」
「シホ、水の中で電撃を使うなよ、こっちも感電するから。」
「気をつける。」
三人は水の中に潜り、先へと進んだ。
水は温泉のように暖かく、体が冷えることなく進み、上から光が溢れたところで浮上すると黄金の鎧を着た男が待ち受けていた。
「やっと来たか。ゼロ!」
「おまえは誰だ、それに僕はゼロじゃない雄牙だ!」
「同じさ、キングスナイツの栄華を乱すものは敵だ。」
「ふざけるな、おまえ達のせいで街が荒んだ。ここでおまえを討つ!」
「できるかな、おまえらごときに…。焼き付くしてやるよ。」と大きな盾を出した。
「盾に何ができるって言うんだ。こっちからいくぞ!」
獣化をして襲いかかった。
盾を地面に刺し、襲ってきたワンの頭を地面に叩きつけ、その後蹴り飛ばした。
「ワンをたった一撃で…。」
「甘くみてるようだな。俺の名はフレア、炎の剛腕フレアだ。」
「シホ、逃げろ!そいつは危険だ。」
「!」
「遅い!フレアバースト。」と剛腕から放たれた熱風でシホを吹き飛ばした。
「シホ!」
「さぁ、来い!星ゼロの雄牙。」
「僕の名を知ってたのか…。もう僕は星ゼロの雄牙じゃない、白の英雄雄牙だ。」
「噂は本当だったか。来な!」
「レガシー、モードガントレット!」
二人の拳が衝突する度に衝撃が起きた。
「熱い、焼け焦げる。」
「英雄を名乗ることはあるが、その程度か、残念だ。」
「ウィンドインパクト!」と拳で衝撃を放ったが、盾で防いだ。
「良い一撃だ。だが、そこまでだな。ギガフレアバースト。」
「はっ!モードシールド。」と盾で炎の激流を防いだ。
「いいね、そんなこともできるのか。なら、他のモードもみせてみろ!」
「言われなくてもみせてやるさ!」と武器を槍に変えて奴に突き刺しにかかった。
それを簡単に盾でいなした。
「まだだ、もっと来い!」
雄牙は槍を大剣に変え、上に飛び上がり斬りかかったが、それも受け止めてみせた。
「良い一撃だ。もう終わりか?なら、少しだけ本気をみせよう、バーンフレア!」と剣ごと雄牙を焼いた。
雄牙は致命傷を負い、フレアに完全に敗北した。
「雄牙?死んじゃ嫌!」とシホが目を覚まし、雄牙のところに駆け寄った。
「…。」
「もう目が覚めちまったか…。お嬢ちゃん、帰りな。だが、こいつは連れていく。」
「だめ、雄牙は連れていかせない。私が戦う。」と魔導書を出した。
「お嬢ちゃん、やる気か?良いだろう、来な!」と盾を構えた。
「フリーザノウズ!」とシホの背中に氷の翼が生え、氷の羽から巨大な氷の矢が放たれた。
「フレアシールド」と盾が熱に包まれ、氷の矢を溶かし始めたが、盾が凍った。
「やった!これで炎は…。」
「やるな、お嬢ちゃん!だが、もういけない。俺を怒らせたからな、マグマアーマ。」とフレアは全身マグマを纏った姿へと変貌した。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。

藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった…… 結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。 ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。 愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。 *設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 *全16話で完結になります。 *番外編、追加しました。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌

招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」 毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。 彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。 そして…。

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

目が覚めたら夫と子供がいました

青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。 1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。 「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」 「…あなた誰?」 16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。 シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。 そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。 なろう様でも同時掲載しています。

魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます

ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう どんどん更新していきます。 ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。

愚かな父にサヨナラと《完結》

アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」 父の言葉は最後の一線を越えてしまった。 その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・ 悲劇の本当の始まりはもっと昔から。 言えることはただひとつ 私の幸せに貴方はいりません ✈他社にも同時公開

鳥籠王子

karon
ファンタジー
ザマアされた王子の孫、王様になる

処理中です...