まだ恋を知らない

ぬりかべ

文字の大きさ
上 下
3 / 4

3.豆腐メンタルな秋本律

しおりを挟む
明日は春休み明けテストということもあり、海斗の野球部は休み、鈴木も同じくのようだ。海斗の誘いもあり、3人で放課後にナイゼリアで勉強会をすることになった。
冬「なんであんたは当たり前のようにミラノ風ドリア頼んでるの」
海「いやぁー俺の良心がドリンクバーだけじゃ店に失礼だと思ってな」
海「あ、店員さん、マルゲリータ追加で」
冬「ちょっとKCN買ってくる」
海「ピンポン!青酸カリ!!」
冬「正解」
律「いやなんでわかんだよ」
海「まぁそれはいいとして、お前席替え中原さんの隣だな、まだ好きなのか?」
冬「あんたまだあんな女好きなわけ?」
律「好きなんて言ってないだろ、でもまぁいくら嫌いになろうとしても1度好きになると嫌いになるのは無理みたいだ」
冬「バカねぇー」
海「まぁ学校一のマドンナだからな」
冬「あんた、マドンナって古いわね」
海「うっせぇ」
律「そうなんだよ、やっぱ可愛んだよなーちくしょー」
律「中原は普通に話してくれるんだけど、それがまた嫌なんだよ」
店員「いらっしゃいませ。お二人様ですか?あちらの席へどうぞ」
海「げ、まじか」
律「どした?」
振り向くと中原花音と彼氏らしい人がいた。
海「こっちに向かってる、隣の空いてる席かよ」
冬「あの女またサッカー部漁ってるのね、この前までサッカー部の山下くん別れたって噂流れたばっかなのに、次のターゲット岡村くんみたいね」
律「、、、、」
律「今日は帰るわ!流石にきまずいし吐きそう」
海「おお、そうか、わかった」
律「これ、お代よろしく」
ドリンクバーのほうを回って店を出ていく律
海「あいつ、鈴木の分は割り勘っつったのに、てか自分の分も足りねーよ」
冬「秋本も災難よね、あんな悪女に遊ばれて」
海「あいつは本気で恋してたんだけどなー」
店を出た律
律「あーついてねぇーついてねぇーついてぇねぇーなぁーーほんと、やっと切り替えれたと思ったのに、俺は何がしたいんだー、女なんかーだーいきらい」
駅の駐輪場に到着
女「おーい律くーん」
律「ん、あ!希さん!」
希「もー律くん早すぎ、反対の信号で止まってたから名前呼んでも気づかないし自転車こぐの早すぎでしょ競輪選手か」
律「あーすみません考え事してて、」
希「いっつも考え事してるわね」
律「俺の悩みが底をつくことなんてないですからね」
この先輩は春野希さん!ガキの頃から中学まで一緒だった。幼馴染ってやつだ。高校も近くて俺のこともよく知っているから帰りにたまに会っては相談などに乗ってもらってる。
希「今回の悩みはなんなの?」
律「前に話した自分とうまくいっていた
子が同じクラスで、しかも初回の席替えで隣になっちゃって、自分でも自分の感情がよくわかんなくって」
希「可愛いなー律くんはー希おねぇーちゃんに任せなさい」
律「頼りになりますかね、」
希「なるわよっ!あ、電車きたきた」
一緒に電車に乗車
律「希さん吊り革たわないんですか」
希「うーるーさーい、あんたも昔は私より、ちっちゃっかったのに、なんで男の子はこーなるもんかなー」
律「希さん、おばあさんみたい」
希さん「まだ若いわよ、いちよJK!」
律「ラストですけどね」
希「むぅーー、そういえば相談の続きだったわね」
律「はい」
希「その子のこと、まだ好きなの?」
律「たぶん好きです、嫌いなんですけど、好きなんです、クソ女ってことは分かってるんですが簡単に嫌いになれるもんじゃないですね」
希「なんかヤホー知恵袋にありそうな悩みね」
律「たしかに」
希「そんなの簡単よ、その子が鼻くそほじるのが趣味だと思えばいいのよ、それなら嫌いになれるでしょ」
律「俺は真面目に相談してるんですけど」
希「ごめんごめん、でも律くん女の子嫌いになったって前に言ってたわよね?」
律「はい、大嫌いです」
希「まだ恋愛漫画とか見てるの?」
律「見てますよ」
希「恋愛したくならない?」
律「そりゃまぁしたいですけど、もう分かんないんです、恋愛が、そもそも好きってなんなのかも、なんで付き合うのかも」
希「そーね私も分かんない、まだ律くんも私も本当の恋をしてないのかもね」
律「そうかもしれないですね、好きって難しいですね」
希「まぁ私はイケメン大好きなんだけどね」
律「それなら自分も可愛い子が大好きです」
希「私はセー◯ームーンになりたいわ」
律「それなら僕はおし◯かじり虫に」
希「これ、なんの張り合いよ」
律「好きにも、それぞれ違う意味があるんでしょうね」
希「そうね」
駅に着き、家まで向かう
希「そんな考えすぎなくても、いんじゃない?まぁその子は話を聞いたところ絶対やめておいた方がいいと思うけど」
律「自分でもわかってるんですけどね」
希「焦らず、ゆっくり忘れていけばいいのよ」
律「そうですよね」
希の家に到着。
希「送んなくっていいって言ったのに」
律「一応女性だし、、」
希「一応は余計よ」
律「まぁもう暗かったですし、家も近いですから」
律「あと、ありがとうございます」
律「いつもの65点くらいの助言!」
希「もーとっとと帰れ!」
律「それでは、おやすみなさい」
希「おやすみ気をつけて帰りなね」
希帰宅
もし希さんのいうとおり、まだ恋を知らないのなら、いつ知れるんだろう
律「ただいまー今日の晩飯なにー?」
母「かーつーカレー」
律「よっしゃ」
母「明日のテスト頑張りなさいよー」
律「なぜそれを」
母「はっはっはー母は年間行事日程表をゲットしたのだ」
律「なに?それをどこで」
律「それをこちらに譲って頂こう」
母「いつもの茶番はいいから早く食べて勉強して寝なさい」
律「はい母上!」
母「おほほほほ、母さんのハーゲンダッツ食べていいわよ」
律「ふん、ちょろいぜ」
母「阿呆むすこー頑張りなさいよ」
律「おう!かぁーちゃん!!」



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

黄昏は悲しき堕天使達のシュプール

Mr.M
青春
『ほろ苦い青春と淡い初恋の思い出は・・  黄昏色に染まる校庭で沈みゆく太陽と共に  儚くも露と消えていく』 ある朝、 目を覚ますとそこは二十年前の世界だった。 小学校六年生に戻った俺を取り巻く 懐かしい顔ぶれ。 優しい先生。 いじめっ子のグループ。 クラスで一番美しい少女。 そして。 密かに想い続けていた初恋の少女。 この世界は嘘と欺瞞に満ちている。 愛を語るには幼過ぎる少女達と 愛を語るには汚れ過ぎた大人。 少女は天使の様な微笑みで嘘を吐き、 大人は平然と他人を騙す。 ある時、 俺は隣のクラスの一人の少女の名前を思い出した。 そしてそれは大きな謎と後悔を俺に残した。 夕日に少女の涙が落ちる時、 俺は彼女達の笑顔と 失われた真実を 取り戻すことができるのだろうか。

short world

Primrose
青春
 ある世界、ある時代の、短くて心に残るお話

空を見ない君に、嘘つきな僕はレンズを向ける

六畳のえる
青春
高校2年の吉水一晴は、中学ではクラスの中心にいたものの、全校生徒の前での発表で大失敗したことでトップグループから外れてしまう。惨めな思いをした彼女は、反動で目立たないように下を向いて生活するようになっていた。 そんな中、クラスメイトで映画制作部の谷川凌悟が、映画に出てくれないかと誘ってきた。でも撮る作品は、一度失敗してクラスの輪から外れたヒロインが、前を向いてまたクラスの輪に戻っていくという、一晴と似ている境遇のストーリーで……

城下町ガールズライフ

川端続子
青春
大嫌いな地元からやっと逃げられた。 サッカー大好き美少女、芙綺(ふうき)はあこがれの先輩を目指し 『ウィステリア女学院』に入学し寮生活を始めた。 初めての場所、初めての親友、初めての、憧れの人。 そして、初めての恋。 キラキラ女子校生活、と言う割にはパワフルな先輩達やおかしな友人との日常生活。 『城下町ボーイズライフ』と同軸上にあるお話です。

この演劇部に何かを求めるなら青春を求める!!+α

鬼原リン
青春
プロローグ  時は2050年この世はまさに演劇時代。  行政は演劇を必須科目とし、演劇ができるものを社会は雇う様になっていた。 そんな時代の中で演劇部に最も力を入れている学園 紅将ヶ學園《こうしょうががくえん》別名『紅ショウガ』設立1950年今年で100周年を誇る由緒正しきこの学園にある問題を抱えた部がある。  その名も紅の演劇部。個性派揃いの彼等は高校演劇序列第235位を誇る超底辺演劇部。紅将ヶ学園第3軍の演劇部である。それに対し紅将ヶ学園の一軍は全国トップクラスであり数多の賞を獲得し紅将ヶに貢献してきた。その一軍に馬鹿にされ罵られそれでも諦めずに努力を続けている。だが、努力は実るところを知らない。  そんな底辺に配属された入学生の飯田華麗はその実態に驚愕する!!  青春×演劇×友情のドラマティックな物語!!

わたしの髪を乗りこなせ

にのみや朱乃
青春
 夏子はひどいクセ毛で、毎日ヘアアイロンで髪を直していた。髪をストレートに直すことがマナーだと思っていた。学年が上がってクラス替えがあり、夏子は藍美に出会う。藍美は夏子がクセ毛であることを見抜き、自分も同じだと告白する。  これは、二人のクセ毛との戦いの物語。

ボキャ貧は死活問題

NO丸
青春
〈感情〉〈他人への興味〉〈対人の会話〉〈努力〉が極端欠けた生徒4人の為に学校に特別に用意された【特別感情欠如クラス】にそれぞれの欠点を治す為に送り込まれた1人の女子生徒、彩果(さいか)、彼女と他人への興味が欠けた現翔(げんと)や他のメンバーと打ち解け 欠点を皆で克服する少し変わった 少年少女の青春ラブコメ

染谷君は知らない滝川さんはもっと知らない交差するキュンの行方とその発信源を

黒野 ヒカリ
青春
モテる女子滝川杏子は日々告白にやってくる男子やストーカー紛いな男子達に悩まされていた。 この今の状態を抜け出す為考えたのは偽装の彼氏を作る事だった。 そのターゲットにされたのは同じクラスのオタク染谷賢一であったが何故かすれ違う二人はどうなる事やら……

処理中です...