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マメ柴のシバ
美形はあほの子がお好き
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「またシバに会ってもいいか。」
シチューとロールキャベツをたらふく平らげた後の席でさゆりにそう聞いて来たのは、意外すぎることにきみやだった。
これまでの行動から、失礼ながらさゆりはきみやをえりかの付属物くらいの感覚でしか認識していなかったので、その主体的な提案に驚く。
「えと、シバが良いならいいですけど…。」
そう答えてシバを見る。
まだシチュー皿をペロペロやっていたシバは、
「シバもハチとあそぶ!」
と元気よく答えた。
えりかを見ると、びっくりした様子できみやを見ている。
やっぱりきみやがえりか以外の存在に興味を持ったのは珍しいようだ。
「シバも遊びたいと言っているので、またえりかさんに連絡しますね。」
前半はきみやに、後半はえりかに伝える。
「いや、せっかくだし、ハチの連絡先さゆりちゃんに伝えておきなよ。メールならあるでしょ。」
「それはいい。」
きっぱりした態度に、流石に若干傷つくさゆりである。
えりか以外眼中に無いのは良いとして何か私にはやたらと冷淡じゃ無いだろうか。
そう被害妄想が湧いてきてしまった。
きみやといい長谷川といい、最近男に優しくされていないことに気付いて、悲しい気持ちになってくる。
ふとシバを見た。目が合うと嬉しそうににぱっと笑う。
もうシバがいれば男なんてどうでも良い気がしてきた。
「あのさ。私たち明日も時間あるし、さっそくだけどどこか思いっきり走り回れるとこに行こうよ。シバ君ずっとこもりっきりで体鈍ってるだろうし。」
本当に、えりかの行動力は一体どこから湧いてくるのだろう。
「あの、嬉しいんですけど明日は昼間用事があって…。」
「そうなの?じゃあ来週は?」
「あ、来週なら…。」
「じゃあ日曜日ね!車出すから。九時に迎えにくるね。」
「あ、はい。」
マジでぐいぐい来るやん…と思いながら了承して、ふと思いつく。
「あの、やっぱり明日夕方にも会えませんか?」
「いいよー。何々?ごはん?」
「いえ、きみやさんから、シバにお風呂の入り方を教えて頂きたくて…。」
そう、この獣人、来て以来風呂に入っていないのである。
入れと言っても聞かなかった。
あまり臭わないので先送りにして来た問題だが、気にしてないわけではない。
幸い何故か格段に聞き分けが良くなっている。
乗るしかない、このビッグウェーブに。
けれども昨日までは全裸に耐えていたが、こうして服を着られてしまうとただの美少年なので、
今更ひん剥いて風呂に突っ込むのはさゆりの良識が許さなくなっていた。
女性の前でみだりに肌を見せない、という情操教育も必要だと思う。
「いいよー。それなら今からでも良いよ?」
「いや、うちのお風呂狭いので、男の人2人は流石に…。えりかさんちのお風呂借りても良いですか?」
えりかときみやが一軒家で同居していることは昨日聞いていた。
戸建なら風呂もここよりは広いだろう。
「確かに。全然良いよ!4時半に迎えに来て良い?これからでも良いけど。」
「今日は大丈夫です。すみませんえりかさん。何から何までありがとうございます。」
「いいっていいって!ハチ込みで遊べる相手って貴重だから、私も嬉しいし。」
確かに、あの美貌だと連むのが男でも女でも何かと差し障りそうだ。
さゆりとて、彼のコンプライアンス意識が吹っ飛んでいる事実を知らなければ多少はギラついた視線を送っていたかもしれない。
えりかは嬉しそうにきみやとシバを見ていた。
今はきみやが玄関の方に投げたぬいぐるみをシバが取ってくる遊びをしている。
ビジュアルだけなら抜群である。
中身はド変態とあほの子だが。
えりかがシバを連れて行ったのは、多分きみやのためだったんだろうな。
さゆりはそう思った。
シチューとロールキャベツをたらふく平らげた後の席でさゆりにそう聞いて来たのは、意外すぎることにきみやだった。
これまでの行動から、失礼ながらさゆりはきみやをえりかの付属物くらいの感覚でしか認識していなかったので、その主体的な提案に驚く。
「えと、シバが良いならいいですけど…。」
そう答えてシバを見る。
まだシチュー皿をペロペロやっていたシバは、
「シバもハチとあそぶ!」
と元気よく答えた。
えりかを見ると、びっくりした様子できみやを見ている。
やっぱりきみやがえりか以外の存在に興味を持ったのは珍しいようだ。
「シバも遊びたいと言っているので、またえりかさんに連絡しますね。」
前半はきみやに、後半はえりかに伝える。
「いや、せっかくだし、ハチの連絡先さゆりちゃんに伝えておきなよ。メールならあるでしょ。」
「それはいい。」
きっぱりした態度に、流石に若干傷つくさゆりである。
えりか以外眼中に無いのは良いとして何か私にはやたらと冷淡じゃ無いだろうか。
そう被害妄想が湧いてきてしまった。
きみやといい長谷川といい、最近男に優しくされていないことに気付いて、悲しい気持ちになってくる。
ふとシバを見た。目が合うと嬉しそうににぱっと笑う。
もうシバがいれば男なんてどうでも良い気がしてきた。
「あのさ。私たち明日も時間あるし、さっそくだけどどこか思いっきり走り回れるとこに行こうよ。シバ君ずっとこもりっきりで体鈍ってるだろうし。」
本当に、えりかの行動力は一体どこから湧いてくるのだろう。
「あの、嬉しいんですけど明日は昼間用事があって…。」
「そうなの?じゃあ来週は?」
「あ、来週なら…。」
「じゃあ日曜日ね!車出すから。九時に迎えにくるね。」
「あ、はい。」
マジでぐいぐい来るやん…と思いながら了承して、ふと思いつく。
「あの、やっぱり明日夕方にも会えませんか?」
「いいよー。何々?ごはん?」
「いえ、きみやさんから、シバにお風呂の入り方を教えて頂きたくて…。」
そう、この獣人、来て以来風呂に入っていないのである。
入れと言っても聞かなかった。
あまり臭わないので先送りにして来た問題だが、気にしてないわけではない。
幸い何故か格段に聞き分けが良くなっている。
乗るしかない、このビッグウェーブに。
けれども昨日までは全裸に耐えていたが、こうして服を着られてしまうとただの美少年なので、
今更ひん剥いて風呂に突っ込むのはさゆりの良識が許さなくなっていた。
女性の前でみだりに肌を見せない、という情操教育も必要だと思う。
「いいよー。それなら今からでも良いよ?」
「いや、うちのお風呂狭いので、男の人2人は流石に…。えりかさんちのお風呂借りても良いですか?」
えりかときみやが一軒家で同居していることは昨日聞いていた。
戸建なら風呂もここよりは広いだろう。
「確かに。全然良いよ!4時半に迎えに来て良い?これからでも良いけど。」
「今日は大丈夫です。すみませんえりかさん。何から何までありがとうございます。」
「いいっていいって!ハチ込みで遊べる相手って貴重だから、私も嬉しいし。」
確かに、あの美貌だと連むのが男でも女でも何かと差し障りそうだ。
さゆりとて、彼のコンプライアンス意識が吹っ飛んでいる事実を知らなければ多少はギラついた視線を送っていたかもしれない。
えりかは嬉しそうにきみやとシバを見ていた。
今はきみやが玄関の方に投げたぬいぐるみをシバが取ってくる遊びをしている。
ビジュアルだけなら抜群である。
中身はド変態とあほの子だが。
えりかがシバを連れて行ったのは、多分きみやのためだったんだろうな。
さゆりはそう思った。
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