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第10章 爆炎の四女と魔術師寄りの薬師

第8話 鋭い視線は心を暴く

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慌てて自室に戻ったわたしはあっという間にクレアに身ぐるみを剝《は》がされていた。
懐かしい感覚だ。
学校の寮生活時代、同室だった彼女が勉強に没頭しすぎて生活力が足りないわたしに業を煮やし、月に1度は行われていたことである。

思い出に浸ってぼーっとしていると、耳に呪詛のような声が吹きかけられた。


「まったく、あなたはまたこんな無茶をして!」
「うっ、だってセロエが」
「討伐の仕事をするのは別に怒ってないわよ!薬師より魔術師に向いてるって先生方に追いかけられてたあなたのことだもの。
ただね、根回しなりなんなりして、クリード殿下に知られたときの対策くらいはできたでしょって話!」
「うっ、それはそう……」


自室のタンスに押し込んであったサテン生地のワンピースが、わたしのベッドに飛び出していた。
年に1回、巨城に務める人々のために開催される無礼講パーティ用だ。


「私くらいにはひと声かけてくれたって良かったんじゃないの?私がクリード殿下側であなたの敵になりうるとでも思った??」
「お、思ってない」
「ええそうよそうでしょうよ」


ぐいぐい着せられて言われるがまま袖を通し、座らされるや否や髪を引っ張られる。
クリード殿下からもらった簪《かんざし》がクレアの手元に光っている。が、持ち方が暗殺者のそれでちょっと怖い。


「忘れないでよね!私はクリード殿下とあなたが喧嘩しようとも絶対にあなたの味方なんだから!」
「ありがとう……でもそれ職を失いかねないけどいいの?」
「幸いまだ天職にはありつけてないの」


くるりと身体を回された。いつの間にか化粧道具に持ち替えた親友が顔面をぱたぱたとハタいてくる。
今回お会いするのはカロリーナ王妃だ。ミリステア魔王国の国母でありラジアン殿下をはじめとする3兄弟の母君。
同じ女性として身だしなみには厳しいはずだから特に力を入れているのだろう。わたしはされるがままに徹している。


「……よし、じゃあさっそくカロリーナ妃殿下のところへ行くわよ。お会いしたらご挨拶はしっかりとね、メイシィ」
「うん、案内よろしくね」
「任せなさい」


クレアは今日もしっかりしていて頼りになる。そう言いそうになったけれど、どうせ『誰のせいでこうなったのよ』と返ってきそうだ。
くすくす笑うと、先に歩く彼女からも同じ声が聞こえてきた。


――――――――――――――


案内されたのは王城にある貴賓室のひとつだった。
普段使われず手入れがされるのみのこの部屋は、緊急の会議や国内外の来訪者の待機場所など多目的に使われている。
今回も似たような経緯で使われているのだろうけれど……普段とは違う、異様な光景が広がっていた。

見たこともないような豪華なソファの上には、ぐったりとうなだれる人がふたり。
背中を丸くしているクリード殿下と、両手両足を放り投げて態度が悪いセロエだ。
その対面にあるソファには。


「カロリーナ妃殿下にご挨拶を申し上げます。ただいまメイシィが参りました」
「あら」


降り始めの雪のような灰色の耳がピクリと動き、淡い青色を纏う丸い黒の瞳がこちらを向いた。

カロリーナ・ミステリア妃殿下。旧姓はパンネージュ。
ミリステア魔王国北部の険しい山岳地帯に住む雪豹人族《パンネージュ》の女性だ。
真っ白な肌に灰色と黒が混じる髪は、ユキヒョウそのもの。小さな耳が髪の間から覗いていて、尻尾はない。

男女ともに見目が良い希少な民族といわれる中でも、ひときわ息をのむほど美しいカロリーナ王妃。
陛下とご成婚される前は『孤高の朽ちぬ月下美人』なんて呼ばれていたのだとか。
この方の遺伝子が王子たちの美貌の秘密である。


「いらっしゃい、メイシィ」


低めのたくましくも凛とした声がわたしの名前を呼ぶ。それだけで背筋が伸びてしまう。
声色は暖かいのにふたりの落ち込み具合と周りの気まずい雰囲気と混ざり合い、自分の場違い感が身を凍てつかせるようだ。


「討滅任務の後処理は終わったのですか?」
「さようでございます。怪我人もおらず無事に全員が帰還いたしました」
「あなたの怪我の状態は?」
「すでに完治しております。腕に切り傷のみでございます」
「そう」


カロリーナ王妃はそれだけ言うと前髪を揺らして顔を逸らしてしまった。
誰も何も話さず、物音ひとつしない。
どうしたらいいものかと入口の方に振り返ってみれば――ラジアン殿下とアーリア妃殿下がいらっしゃることに気がついた。

びっくりした。あわてて一礼するとラジアン殿下がにっこりと笑って片手を上げる。
困った顔をして微笑むアーリア妃殿下を見るに、今回は見物客に近いお立場のようだ。
その向こうにはローレンス様が無表情で立っている。もうどうにでもなれという感情が読み取れるのは気のせいだろうか。


「メイシィが無事で本当によかったわね、クリード?セロエ?」
「はい……本当によかったです、母上」
「万一跡が残るような怪我をしていたらもっと大事になっていたでしょうね」
「おっしゃる通りです……」


クリード殿下の声が情けないほど小さく空気に溶けて消えていく。どうやら予想通りカロリーナ王妃によるお説教中のようだ。

殿下については母親が自ら説教するのはわかるけど、ユーファステア侯爵家を出ているセロエはなぜ巻き込まれているのだろう

ローレンス様が手招きしてきたので、やりとりを聞きながらそっと移動した。


「本当に不調はないんだな?」


小さい声でローレンス様がおっしゃるので、同じ声量で無事を伝えると、満足げに頷いた。


「君も母上に呼び出されたんだよね?」
「はい、ラジアン殿下」
「かなり心配してたからねぇ、すぐ来てくれてよかったよ~」
「……カロリーナ妃殿下がですか?」
「うん。クリードがメイシィに出会ってから今までずっと静観してたんだけどさあ、さすがにメイシィが危険な目に遭って耐えられなくなったみたいだ、そうだろアーリア?」
「ええ、母親として余計なことをしたくないからとかなり我慢していらしたわ」


「そもそもの話だけれど、セロエ。
どうしてあなたはギルドの仕事に同行させるなんて願いにしたのかしら?」
「別にいーだろ、あたしの願いなんだから理由なんてよ」
「あなたが危険な願いをしなければこんなことにはならなかったと思わないのかしら?しばらく会わない間に説教されるのが好きになったのね」
「ちげーよ!」


セロエ、王妃相手にもその口調で話すんだ。
ドキドキ半分、セロエらしいと感心半分である。


「どうしてカロリーナ妃殿下はセロエ嬢も呼び出されたのでしょうか?」
「ああそうか、君は知らないか」


ラジアン殿下が驚いた声を出す。カロリーナ王妃の邪魔にならないように小さな声で。
ちらりを目線を送られたローレンス様がわたしの隣にきて顔を近づけた。


「カロリーナ妃殿下はユーファステア侯爵夫人、つまり俺の母と仲が良いんだ。豪雪の山岳地帯から慣れない王都に来たカロリーナ妃殿下を母が支え、わがまま過ぎる子供たちに悩む母を妃殿下が支えていたらしい」
「とても親密なのですね」
「ああ。カロリーナ妃殿下は我々ユーファステアの子供たちは自分の子同然だと公言している。互いに不在の時は子供を預け合っていたほどだ」
「そこまで親密とは……」
「特にセロエは兄姉妹《きょうだい》いちの問題児、いやじゃじゃ馬娘だ――市井《しせい》の言葉の方が奴にはぴったりだな――母の代わりに妃殿下が良く面倒を見ていたんだ、母は別の子につきっきりだったからな」
「別の子ですか?」
「ああ、メリアーシェに決まって……っ」


ローレンス様が突然息を吸って言葉を止めた。何か言ってはいけないことを漏らしたような表情だけれど、何を漏らしたのかわたしは見当もつかない。
どうしました?と声をかけるとはっとした表情でこちらを見てきた。


「いや、なんでもない。失礼した。つまりカロリーナ妃殿下は特にセロエの世話を焼いているんだ。そして誰よりも彼女の心を知っている」
「妃殿下が……」


意外だ。国を背負う王族は他の貴族よりも比べられないほど高位であり、孤高であり、首《こうべ》を垂れる存在でなければならない。
にもかかわらず王子の子育てのような個人的な事情もユーファステア侯爵家だけには明かされていたようだ。

両家には強い信頼関係が見える。おそらくそれを繋いでいたのは王妃を支えたもうひとり、妖精使いの祖母ミリシア・ユーファステアなのだろう。


「とにかくクリード、今回は国内の騒動で留まりましたが、他国へ迷惑だけは絶対にかけないように。心に刻みなおしなさい」
「はい、母上。申し訳ございませんでした」
「……いいのよ、あなたの気持ち、あなたの願いはわたくしにもよくわかります。その心を大切になさい、失ってはいけないわ」
「……はい」
「さてセロエ、あなたは別室でもう一度話し合いです」
「はあ?!」


ガタリと音を立ててセロエが立ち上がった。
信じられないと大声を出すけれど、カロリーナ王妃の強い目線に黙らされている。


「あら、感謝しなさい。あなたの『本当の願い』、ちゃんと口に出せるまでとことん付き合ってあげますわ」
「んだとこのババア」
「ついでにあなたの元気すぎる物言いもね」
「はあ!?!?」
「まったく、メイシィかわいい妹分が構ってくれて嬉しいくせに、素直じゃないのだから、可愛い子」
「……ちっ」


さてと、とカロリーナ王妃は水色のお召し物を揺らして立ち上がった。
肩から腰にかけての曲線すら美しく、一挙一動に見とれてしまいそうだ。


「移動しましょう。そこの見物客たちは解散なさい。あと、メイシィ」
「は、はい!」
「すこしクリードとお話ししてから職場へ戻りなさい」
「かしこまりました」


指示にしっかりと返事をすると、王妃は速足でこちらに近づいてきた。
なんだろうと顔を上げてみれば、視界一杯に広がる美しい顔面。うわあ。
毛穴など存在しないとばかりの美しすぎる肌に見とれていたら、ふっと目を細められた。


「ふふ、ふわふわの白い髪、まんまるの紅い瞳、撫で甲斐がありそう、本当に愛らしい子。かわいい、かわいい。賢いわたくしたちの三男があなたに関わると頭が弱くなるのも頷けるわ。めったにわがままを言わないのでしょう?おねだりされたら何でもしてしまいそう。ああ、やっぱりクリードにはもったいない。雪豹人族《パンネージュ》にお勧めの男性がいるのだけれどどうかしら?」
「母上!」
「はいはい、邪魔な母どもはさっさといなくなりましょうね」


もしかしてクリード殿下の言動の癖も母親譲り?

先ほどまで怒っていたとは思えない機嫌の良さで、ミリステア魔王国の国母が通り過ぎていく。
ぞろぞろとその後に続く人々を、わたしは放心のまま見送ることしかできなかった。


「メイシィ、後日ギルドで待ち合わせな」
「は、はい!」


セロエがこちらを見てひとことだけ告げる。
その瞳には深い諦めの感情が見え隠れしていた。
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