29 / 97
第6章 隣国兄妹と嫉妬王子に挟まれ薬師
第2話 日常から未来を紡ぐ
しおりを挟む
「リズ1級魔法薬師のように、わたしはたくさんの種族と人々を救う薬師になりたいんです」
「そうか。君は眩しいな」
「眩しい、ですか?」
外の暑さを知らず、いつも変わらない湿気のある温室。
その奥にある白いテーブルを挟むわたしとリアム殿下の間にも、温かい日差しが降り注ぐ。
その光の下、殿下は爽やかな笑顔で目を細めた。
「生い立ちに構わず、自分の望む道を行く。とても、いいことだと思う」
「リアム殿下?」
「俺は生まれたときから第一王子として生きてきた。
時折思うんだ。自分なりに進んできたと思ってきたのに、実は敷かれた道を走っているのではないか、と」
王族は生まれる前から特別な人生が決まっている。
家を飛び出して市井に染まって生きてきたからこそ、貴族という地位の特殊さがよくわかる。
侯爵家だってそうなのだから、王族となればどれだけ特別で、窮屈か。
思わずリアム殿下の人生を想像していると、ふふ、と笑い声が聞こえた。
「君がそんなに思い詰めることはないよ。でも嬉しいな、ありがとう」
「いえ……」
「君はとても優しい女性だ。美しくも可憐で優しい。君はどれだけ魅力的になれば気が済むのか……恐ろしいね」
はいいい?
……待て待て、落ち着けわたし。
これは文化だ!
わたしは世界一の多種族国家ミリステア魔王国の魔法薬師だぞ、異文化を受け入れず何を受け入れる!
「あの、それなら想像だけでも王子の道から外れてみるのはどうですか?」
「想像?」
「はい、例えば、ひとりの一般国民だったら何がしたいですか?」
「国民か……そうだな……」
想像するだけなら誰だって許される。
王子だって例外ではないはず。
わたしの提案に思いの外真剣に乗ったリアム殿下は、はっと思いついたように顔を輝かせた。
「カフェを経営したいな」
「か、カフェですか?」
意外な答えが出てきた。
そうだ。と頷く殿下の瞳は楽しそうにキラキラしている。
隣国が発祥の、特別な飲み物を販売する憩いの場、カフェ。
ここ数年でミリステアにもパスカにもたくさん出店されているというお店のことだ。
「最近コーヒーを淹れる練習をしているんだ。
俺だけの一杯を作って、振る舞う。うん、楽しそうだ」
「いいですね。そのコーヒーを飲みながら薬草の本を読みたいです」
「うーん、君はお客さんというより、従業員がいいな」
「え、そっちですか?」
「ああ、俺がコーヒーを入れて、君はコーヒーに合う薬草のお菓子を作る。良いと思わないか?」
「ええ、お菓子とコーヒーはよくあるセットですから」
わたしが肯定すると、リアム殿下は屈託のない笑顔を見せてくれた。
竜人族は最強と謳われ強い誇りを持つ民族。きっぱりと意思を示す傾向があると聞いたけれど、こんなに柔らかな表情をするとは思わなかった。
特別な感情は見てとれないけれどむず痒い視線だ。
「君が俺のコーヒーに合うお菓子を作ってみる。俺が君のお菓子に合わせておいしいコーヒーを作る。
はは、想像するだけで楽しそうだ」
「そ、そうですか……?」
「ああ、だって、おいしいものが作れたら、君はまた美しい瞳を輝かせてくれるだろ?」
………。
いや、だから文化だ。落ち着けメイシィ。
わたしに対して言ったわけではない。いや、わたしに対して言ったんだけれど。
そう、そうだ、女性は褒め潰すものだと思っているからこうやってリップサービスしているだけ、サービスが過剰なだけだ。
落ち着けメイシィ!
「ええと、そうかも、しれないですね?」
わたしの微妙すぎる反応に、リアム殿下は何も気にせず爽やかな笑顔を見せつけてきた。
やっぱり王族はすごいな。
わたしも貴族の一員だったなら、耐性があったのだろうか。
別に、だからといってそういう地位はいらないけど。
――――――――――――
その日の夕方、ところ変わって、いつもの薬師院、いつもの作業室。
マルクスとふたりでせっせとポーションの瓶詰めをしている。
パスカからの来訪者が帰国してすぐ、騎士団が遠征に向かう予定があった。
ミリステアの国境近くに大量の魔物が確認されたため、早めに叩いてしまおうとしているらしい。
街中に降りてくる前に駆除は必須だけれど、国として国境を越えて被害が出れば国際問題になりかねない。
人には住みにくい地帯でもぬかりなく対処する、それが各国友好の秘訣なのだろう。
ということで、壺に並々に入った緑色のそれをろ過する薬師、冷ます薬師、瓶詰する薬師、そして箱に並べていくわたしの4人体制で作業を進めていた。
「今度はパスカの王太子に絡まれてるんだって?」
「マルクス言い方!……まあ、そうだけど」
「いいじゃん、今消音魔法陣の中なんだし」
わたしは小瓶を3つまとめて並べながら、足元に刻まれた魔法陣を眺めた。
ガラスに木箱がぶつかり合う音は意外と部屋中に響く。周りに配慮したマナーというやつである。
「今日も午前中お会いしたよ。お茶もした」
「え!なんか遅いなあと思ったらそういうことだったんだ」
「そうだ。聞いてマルクス、ついにリーファの蜜のクッキーが出来上がったの!」
「……ちょっと待って」
一瞬止まる瓶詰め作業。マルクスの手先が器用なばかりに受け渡しが早すぎて、必死だったわたしはつかの間の安息を得る。
「今その話が出たってことは……王太子に食べさせた?」
「うん」
「え?」
「え?」
「え?ほんとに?手作りを?王族に?」
思わずろ過係と冷やす係の同僚が反応する。
マルクスはものすごい勢いで後ろを振り返った。そこにはミカルガさんが黙々とペンを走らせている。
「もちろん毒見したあとだよ!?」
「ワタシ心配してるのそこじゃないけど」
「え?」
冷やす係の薬師、ヒューマンのミロクさんが黒い髪を揺らしてこちらを見た。
長時間展開しっぱなしの氷魔法は微塵もぶれない。流石ベテランだ。
頭に輝いている簪《かんざし》のつけ方を教わった先生でもある。
「もしかしてどこかでクリード殿下のお耳に入らないかしら?」
「ああ……うーん、大丈夫だと思うけどなあ」
王族としてご一緒する時間は長いだろうけど、お菓子の話こそすれ、わたしの個人名まで出るとは考えられない。
クリード殿下が恐ろしい察知能力を発揮しない限りは問題ないと思うけど。
「俺、クリード殿下が知って病むに1票」
「マリウス!?」
「ワタシも。メイシィやっちゃったね」
「ええ……」
なんだか信頼のおける仲間たちに口を揃えて言われると、心配になってきた。
あのパスカの王太子の人となりは掴みきれてないけれど、少なくとも立場上口が軽いお方ではないはず。
問題ないよ、大丈夫だよ、だいじょうぶだよ、ダイジョブ。
「メイシィ」
「……」
「リーファの蜜のクッキー、完成したんだよね?」
「あ……え……」
「もちろん私にもくれるよね?」
「そ……あ……」
「出して」
「!」
「出して、出して出して出して出して今すぐに」
「わ、わかりましたから離してください!そ、その、殿下の、ひ、膝の上はちょっと……!」
「出すまで離さない」
「離さないと持ってこれませんが!?」
なにが大丈夫だ3時間前の自分。
ぶん殴ってやりたい。水と氷と雷のトリプルセットでぶん殴ってやるんだから!
「どうして、どうして私にはくれないんだ、なぜいじわるをするんだ……。いつもの可愛いいたずらじゃ済まされないよメイシィ。蜜をあげたのは私なのに」
「そ、そんな、いじわるなど……!?」
「ああ、もういい、メイシィが優しくしてくれないこの世界なんてどうでもいい……」
クレアが顔面蒼白でトレーを落とした。
散らばる最高級ミミィ茶、割れる最高級カップとソーサー。
そして鳴り響く大音量の稲妻。
「申し訳ございませんでした……!今すぐ、今すぐ持ってきますからーーーーーーー!!」
「そうか。君は眩しいな」
「眩しい、ですか?」
外の暑さを知らず、いつも変わらない湿気のある温室。
その奥にある白いテーブルを挟むわたしとリアム殿下の間にも、温かい日差しが降り注ぐ。
その光の下、殿下は爽やかな笑顔で目を細めた。
「生い立ちに構わず、自分の望む道を行く。とても、いいことだと思う」
「リアム殿下?」
「俺は生まれたときから第一王子として生きてきた。
時折思うんだ。自分なりに進んできたと思ってきたのに、実は敷かれた道を走っているのではないか、と」
王族は生まれる前から特別な人生が決まっている。
家を飛び出して市井に染まって生きてきたからこそ、貴族という地位の特殊さがよくわかる。
侯爵家だってそうなのだから、王族となればどれだけ特別で、窮屈か。
思わずリアム殿下の人生を想像していると、ふふ、と笑い声が聞こえた。
「君がそんなに思い詰めることはないよ。でも嬉しいな、ありがとう」
「いえ……」
「君はとても優しい女性だ。美しくも可憐で優しい。君はどれだけ魅力的になれば気が済むのか……恐ろしいね」
はいいい?
……待て待て、落ち着けわたし。
これは文化だ!
わたしは世界一の多種族国家ミリステア魔王国の魔法薬師だぞ、異文化を受け入れず何を受け入れる!
「あの、それなら想像だけでも王子の道から外れてみるのはどうですか?」
「想像?」
「はい、例えば、ひとりの一般国民だったら何がしたいですか?」
「国民か……そうだな……」
想像するだけなら誰だって許される。
王子だって例外ではないはず。
わたしの提案に思いの外真剣に乗ったリアム殿下は、はっと思いついたように顔を輝かせた。
「カフェを経営したいな」
「か、カフェですか?」
意外な答えが出てきた。
そうだ。と頷く殿下の瞳は楽しそうにキラキラしている。
隣国が発祥の、特別な飲み物を販売する憩いの場、カフェ。
ここ数年でミリステアにもパスカにもたくさん出店されているというお店のことだ。
「最近コーヒーを淹れる練習をしているんだ。
俺だけの一杯を作って、振る舞う。うん、楽しそうだ」
「いいですね。そのコーヒーを飲みながら薬草の本を読みたいです」
「うーん、君はお客さんというより、従業員がいいな」
「え、そっちですか?」
「ああ、俺がコーヒーを入れて、君はコーヒーに合う薬草のお菓子を作る。良いと思わないか?」
「ええ、お菓子とコーヒーはよくあるセットですから」
わたしが肯定すると、リアム殿下は屈託のない笑顔を見せてくれた。
竜人族は最強と謳われ強い誇りを持つ民族。きっぱりと意思を示す傾向があると聞いたけれど、こんなに柔らかな表情をするとは思わなかった。
特別な感情は見てとれないけれどむず痒い視線だ。
「君が俺のコーヒーに合うお菓子を作ってみる。俺が君のお菓子に合わせておいしいコーヒーを作る。
はは、想像するだけで楽しそうだ」
「そ、そうですか……?」
「ああ、だって、おいしいものが作れたら、君はまた美しい瞳を輝かせてくれるだろ?」
………。
いや、だから文化だ。落ち着けメイシィ。
わたしに対して言ったわけではない。いや、わたしに対して言ったんだけれど。
そう、そうだ、女性は褒め潰すものだと思っているからこうやってリップサービスしているだけ、サービスが過剰なだけだ。
落ち着けメイシィ!
「ええと、そうかも、しれないですね?」
わたしの微妙すぎる反応に、リアム殿下は何も気にせず爽やかな笑顔を見せつけてきた。
やっぱり王族はすごいな。
わたしも貴族の一員だったなら、耐性があったのだろうか。
別に、だからといってそういう地位はいらないけど。
――――――――――――
その日の夕方、ところ変わって、いつもの薬師院、いつもの作業室。
マルクスとふたりでせっせとポーションの瓶詰めをしている。
パスカからの来訪者が帰国してすぐ、騎士団が遠征に向かう予定があった。
ミリステアの国境近くに大量の魔物が確認されたため、早めに叩いてしまおうとしているらしい。
街中に降りてくる前に駆除は必須だけれど、国として国境を越えて被害が出れば国際問題になりかねない。
人には住みにくい地帯でもぬかりなく対処する、それが各国友好の秘訣なのだろう。
ということで、壺に並々に入った緑色のそれをろ過する薬師、冷ます薬師、瓶詰する薬師、そして箱に並べていくわたしの4人体制で作業を進めていた。
「今度はパスカの王太子に絡まれてるんだって?」
「マルクス言い方!……まあ、そうだけど」
「いいじゃん、今消音魔法陣の中なんだし」
わたしは小瓶を3つまとめて並べながら、足元に刻まれた魔法陣を眺めた。
ガラスに木箱がぶつかり合う音は意外と部屋中に響く。周りに配慮したマナーというやつである。
「今日も午前中お会いしたよ。お茶もした」
「え!なんか遅いなあと思ったらそういうことだったんだ」
「そうだ。聞いてマルクス、ついにリーファの蜜のクッキーが出来上がったの!」
「……ちょっと待って」
一瞬止まる瓶詰め作業。マルクスの手先が器用なばかりに受け渡しが早すぎて、必死だったわたしはつかの間の安息を得る。
「今その話が出たってことは……王太子に食べさせた?」
「うん」
「え?」
「え?」
「え?ほんとに?手作りを?王族に?」
思わずろ過係と冷やす係の同僚が反応する。
マルクスはものすごい勢いで後ろを振り返った。そこにはミカルガさんが黙々とペンを走らせている。
「もちろん毒見したあとだよ!?」
「ワタシ心配してるのそこじゃないけど」
「え?」
冷やす係の薬師、ヒューマンのミロクさんが黒い髪を揺らしてこちらを見た。
長時間展開しっぱなしの氷魔法は微塵もぶれない。流石ベテランだ。
頭に輝いている簪《かんざし》のつけ方を教わった先生でもある。
「もしかしてどこかでクリード殿下のお耳に入らないかしら?」
「ああ……うーん、大丈夫だと思うけどなあ」
王族としてご一緒する時間は長いだろうけど、お菓子の話こそすれ、わたしの個人名まで出るとは考えられない。
クリード殿下が恐ろしい察知能力を発揮しない限りは問題ないと思うけど。
「俺、クリード殿下が知って病むに1票」
「マリウス!?」
「ワタシも。メイシィやっちゃったね」
「ええ……」
なんだか信頼のおける仲間たちに口を揃えて言われると、心配になってきた。
あのパスカの王太子の人となりは掴みきれてないけれど、少なくとも立場上口が軽いお方ではないはず。
問題ないよ、大丈夫だよ、だいじょうぶだよ、ダイジョブ。
「メイシィ」
「……」
「リーファの蜜のクッキー、完成したんだよね?」
「あ……え……」
「もちろん私にもくれるよね?」
「そ……あ……」
「出して」
「!」
「出して、出して出して出して出して今すぐに」
「わ、わかりましたから離してください!そ、その、殿下の、ひ、膝の上はちょっと……!」
「出すまで離さない」
「離さないと持ってこれませんが!?」
なにが大丈夫だ3時間前の自分。
ぶん殴ってやりたい。水と氷と雷のトリプルセットでぶん殴ってやるんだから!
「どうして、どうして私にはくれないんだ、なぜいじわるをするんだ……。いつもの可愛いいたずらじゃ済まされないよメイシィ。蜜をあげたのは私なのに」
「そ、そんな、いじわるなど……!?」
「ああ、もういい、メイシィが優しくしてくれないこの世界なんてどうでもいい……」
クレアが顔面蒼白でトレーを落とした。
散らばる最高級ミミィ茶、割れる最高級カップとソーサー。
そして鳴り響く大音量の稲妻。
「申し訳ございませんでした……!今すぐ、今すぐ持ってきますからーーーーーーー!!」
23
お気に入りに追加
103
あなたにおすすめの小説
女嫌いな辺境伯と歴史狂いの子爵令嬢の、どうしようもなくマイペースな婚姻
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
恋愛
「友好と借金の形に、辺境伯家に嫁いでくれ」
行き遅れの私・マリーリーフに、突然婚約話が持ち上がった。
相手は女嫌いに社交嫌いな若き辺境伯。子爵令嬢の私にはまたとない好条件ではあるけど、相手の人柄が心配……と普通は思うでしょう。
でも私はそんな事より、嫁げば他に時間を取られて大好きな歴史研究に没頭できない事の方が問題!
それでも互いの領地の友好と借金の形として仕方がなく嫁いだ先で、「家の事には何も手出し・口出しするな」と言われて……。
え、「何もしなくていい」?!
じゃあ私、今まで通り、歴史研究してていいの?!
こうして始まる結婚(ただの同居)生活が、普通なわけはなく……?
どうやらプライベートな時間はずっと剣を振っていたい旦那様と、ずっと歴史に浸っていたい私。
二人が歩み寄る日は、来るのか。
得意分野が文と武でかけ離れている二人だけど、マイペース過ぎるところは、どこか似ている?
意外とお似合いなのかもしれません。笑
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
不憫な侯爵令嬢は、王子様に溺愛される。
猫宮乾
恋愛
再婚した父の元、継母に幽閉じみた生活を強いられていたマリーローズ(私)は、父が没した事を契機に、結婚して出ていくように迫られる。皆よりも遅く夜会デビューし、結婚相手を探していると、第一王子のフェンネル殿下が政略結婚の話を持ちかけてくる。他に行く場所もない上、自分の未来を切り開くべく、同意したマリーローズは、その後後宮入りし、正妃になるまでは婚約者として過ごす事に。その内に、フェンネルの優しさに触れ、溺愛され、幸せを見つけていく。※pixivにも掲載しております(あちらで完結済み)。
【完結】うっかり異世界召喚されましたが騎士様が過保護すぎます!
雨宮羽那
恋愛
いきなり神子様と呼ばれるようになってしまった女子高生×過保護気味な騎士のラブストーリー。
◇◇◇◇
私、立花葵(たちばなあおい)は普通の高校二年生。
元気よく始業式に向かっていたはずなのに、うっかり神様とぶつかってしまったらしく、異世界へ飛ばされてしまいました!
気がつくと神殿にいた私を『神子様』と呼んで出迎えてくれたのは、爽やかなイケメン騎士様!?
元の世界に戻れるまで騎士様が守ってくれることになったけど……。この騎士様、過保護すぎます!
だけどこの騎士様、何やら秘密があるようで――。
◇◇◇◇
※過去に同名タイトルで途中まで連載していましたが、連載再開にあたり設定に大幅変更があったため、加筆どころか書き直してます。
※アルファポリス先行公開。
※表紙はAIにより作成したものです。
「お前を愛するつもりはない」な仮面の騎士様と結婚しました~でも白い結婚のはずなのに溺愛してきます!~
卯月ミント
恋愛
「お前を愛するつもりはない」
絵を描くのが趣味の侯爵令嬢ソールーナは、仮面の英雄騎士リュクレスと結婚した。
だが初夜で「お前を愛するつもりはない」なんて言われてしまい……。
ソールーナだって好きでもないのにした結婚である。二人はお互いカタチだけの夫婦となろう、とその夜は取り決めたのだが。
なのに「キスしないと出られない部屋」に閉じ込められて!?
「目を閉じてくれるか?」「えっ?」「仮面とるから……」
書き溜めがある内は、1日1~話更新します
それ以降の更新は、ある程度書き溜めてからの投稿となります
*仮面の俺様ナルシスト騎士×絵描き熱中令嬢の溺愛ラブコメです。
*ゆるふわ異世界ファンタジー設定です。
*コメディ強めです。
*hotランキング14位行きました!お読みいただき&お気に入り登録していただきまして、本当にありがとうございます!
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる