がらくたのおもちゃ箱

がらくたのおもちゃ箱

世の中には色んな「物」がある。

大きい「物」、小さい「物」

柔らかい「物」、固い「物」

赤やら、青やら、黄色やら



「人」はそんな「物」達に名前をつける

それは時にこう呼ばれる

「思想」だの 「概念」だの 「法」だのと

そうして彼らはあれやこれやと騒ぎ出す

あれは便利だ   これは不便だ

あれは素晴らしい   これは下らない

あれは綺麗だ   これは醜い

あれは良い   これは悪い

挙げ句の果てには善悪まで


そうして勝手に優劣つけて

劣ったものは皆こう呼ぶ

あれはただの「がらくた」と

そうして「がらくた」は捨てられる

「ゴミ箱」の中へと



だけどもだけども

ある人はそれは「がらくた」じゃないと言い張って

「ゴミ箱」を漁り出すもんだから

世の中はもうあちこちに「がらくた」が散らばって


人はそんな「がらくた」に

時に 惑わされたり  振り回されたり

時にそれを求めたり 拒んだり


見回せばこの世の中はそんな「がらくた」だらけ

妖しい魅力を湛えた「がらくた」達の詰まった

まるで、おもちゃ箱の様だ