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花園編
花園からの脱出 それから…
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それから俺は、ボスの道案内通りに廊下を走った。すると果たして、満身創痍の姿の秋山とその傍らでうずくまる須田と見知らぬ少女、突っ立っている黒服の男、そして…アカリがいた。
「秋山…。アカリ…!」
知人の無事を確認できた安堵から、思わず声が漏れた。あちらも俺に気づいたようだ。
「西馬…!やっと来たか!」
「…遅いですよ。西馬さん。」
俺はアカリの元へ駆け寄った。
「アカリ…。」
「その声は…先生?」
「!?お前…目が見えないのか!」
驚く俺に、秋山が説明してくれた。
「アカリちゃんはここから脱出するために、超能力みたいなもんを使った反動らしい。」
「超能力?」
アカリがそんなもん使えるなんて初耳だ…。「いったいどんな?」
俺が尋ねると、皆気まずそうにアカリを見遣った。…なにか言いにくそうだ。
「…どうした?」
「…いや。詳しいことは後で話そう。とにかく今は外へ。」
…まあやむを得まい。
そうして俺たちは出口へと引き返した。
秋山は須田に担がれ、アカリはぼたんとかいう少女に担がれて。
出口にたどり着いた時、目の前の黒服がぴたりと立ち止まった。
「…着きました。こちらでございます。」
そう言って黒服は一歩下がり、お辞儀をしながら出口へと手を差し出した。
「ありがとう。助かったわ。…バイバイ。」
アカリは見えないながらも、いつまでもお辞儀をしている黒服に手を振った。
「…詳しくは聞かなかったが、結局なんだったんだ?あいつは。」
「ここのスタッフさん。道案内をお願いしたの。」
「お願いした、って…。」
…秋山が言っていた超能力とやらに関係しているのか?
「…まあいい。とにかく山を降りるぞ。大分歩くが、秋山、アカリ、大丈夫か?」
「…心配すんな。伊達に鍛えてねえよ。」
「私も大丈夫。」
「…よし。じゃあ麓まで降りよう。そこに車を置いてあるからな。もう一踏ん張りだ。」
俺は一行を励ましながら、山を降りていった。…しかし、自然の山というのはどれも同じ風景に見える。一本道とタカをくくっていたがたちまち俺たちは道に迷ってしまった。
「ま、参ったな…。」
「おいおい…。ここまで来て遭難なんて冗談じゃないぞ。」
「俺だってそんなこと勘弁だ!しかし…。」
俺たちが言い争っていると前方から人影が近づいてくるのが見える。あれは…オタ郎だ!
「オタ郎!」
あちらも俺たちに気づいたらしく、こちらに走り寄って来た。
「西馬さん!よかった。無事だったんだね!」
「なんとかね…。しかしなんでこんなとこに?」
「あの後車へ引き返したんだけど…よくよく考えたら、無事に誰か出られても道に迷って下山できないんじゃないかと思ってね。余計なお世話かもしれないけど、すぐにあんた達の向かった先へ追いかけたんだ。」
…ごめん。今まさしく迷ってました。
「下まで案内するよ。ついて来てくれ。」
そうしてオタ郎の案内で俺たちは無事に下山することができた。
「やれやれ。一時はどうなるかと思った…。」
「全くですよ。危うくノープランでカッコつけてアジトに飛び込んで、生還したけど遭難した、なんて笑い話になるとこでした。」
…うう。須田の言動が俺の心をズバズバ切り裂いていく…。
「とにかく本当に助かった。あんたにはまた世話になっちまったな。」
「いいや。礼を言うのはこっちさ。僕は西馬さん達のおかげで、なんか頑張ろうって思えたんだ。…今まで色んなことから逃げて来たけど、これからはなんでも挑戦してみるよ。」
「そうか…。頑張りなよ。あんたならきっとできるさ。」
「ありがとう…。お元気で!」
俺たちはオタ郎に別れを告げ、帰路についた。
帰り道の車内にて…。
「…ひとまず、陳さんのとこに向かうか。秋山の怪我の治療と、アカリの目のこともあるからな。」
「…ああ。頼むわ。こちとら全身が痛くて敵わん。」
「ああ。ところで、アカリのことなんだが…。」
まだアカリの「超能力」の話を聞いていない。俺はアカリとは何年かの付き合いだが、そんな超能力のような超常的な力を持っているだなんてきいたことがない。
「あ、ああ…。そうだったな…。」
秋山はやはり気まずそうに口を閉ざす。…やれやれ。またダンマリか…。
「いいよ…。私が話す。」
そう言ったのはアカリ本人だった。
「先生…。突拍子もなくて信じてもらえないかもしれないけど、私、実は『魔眼』の一族なの。」
「え…。」
『魔眼』…。見た者は幻影に取り憑かれてその精神を惑わし、ある者は狂い、ある者は自ら死を選ぶ呪われた能力…。
あの食人鬼安藤は、ボスの能力のことをそう言っていた。
しかしアカリも『魔眼』の一族ということは…。
「まさか…ボスの妹は、アカリ!?」
驚く俺の声に、アカリはキョトンとしている。
「ボスって…誰のこと?確かに私には生き別れのお兄ちゃんがいるけど…。」
あ、そうか。アカリはボスのことを知らないのか。前回も前々回も、ボスに関して話をしている時にはアカリはいなかったんだ。知らないのも無理はないか。
「いいか?アカリ。よく聞いてくれ。前回と今回の闇クラブを作ったボス。そいつが、お前の兄かもしれないんだ。」
「…え?嘘…。」
「『魔眼』の一族とやらは、アカリの他にも誰かいるのか?」
「ううん。いない。今残ってるのは私と、お兄ちゃんだけ。」
「…確定だな。ボスはアカリの兄だ。」
これはまた、えらいことになっちまったようだ。安藤からボスの妹を保護してくれと依頼され、そのボスにも妹を守ってみせる!なんて大見得切っちまったが…まさかその妹がアカリだったなんて…。
「アカリ…。なんで今までその眼のこと黙ってたんだ?」
「…信じてもらえると思わなかったから。それに信じてもらっても、怖がられると思って…。だから言えなかった。」
「アカリ…。俺はお前が何もんだろうと信じるし、見捨てない。お前は仲間だ。仲間は絶対に切り捨てない。」
「先生…。…ありがとう。」
アカリの閉じた瞳から、涙が伝い流れた。
「だが、アカリ。これからはお前は事件には関わらないでくれ。」
「え…?どうして?」
「安藤…。覚えてるか?あの男からお前を守るように依頼されたんだ。ボス…お前の兄貴はお前を殺そうとしている。それを阻止してくれと…な。」
「そんな…。」
「だからアカリ。今後は捜査には参加せずに、どこか安全な場所で待機してくれ。」
「それは…依頼だから?」
「それもある。だがそれ以上に、俺はお前に死んでほしくない。これ以上、危険な目に合わせたくないんだ。」
「……。」
アカリは俯いてしまった。…これも仕方がない。こいつはもともと人一倍おせっかいな奴なんだ。人助けが大好きな奴なんだ。それを…取り上げるというのは、いささか残酷なのかもしれない。だが…。
「…やだよ。私は先生の助手なんだよ?困ってる人がいるのに、指をくわえて見てるだけなんてできない。」
「…そう言うと思ったよ。だけどな、アカリ…。」
「私、あそこに閉じ込められてた人、みんな助けられなかった…。私に力があったら、きっとみんな…。」
ひたすら自分を責めるアカリ。これほど落ち込むあいつを見るのも俺は初めてだった。恐らく、打ち解けた仲間の死を間近で見てしまったんだろう。
「アカリ…。お前はやれるだけのことをやった。あのぼたんって子も、お前がいなきゃ死んでた、って感謝してたじゃないか。」
「だけど…。」
「いいから、お前はもう休んでいなよ。奴らは危険な連中なんだ。自分から喧嘩吹っ掛けて危険な目に会う必要はない。そうだろ?」
「…。」
アカリは、目をそらしてふてくされてしまった。やれやれ…。
「秋山…。アカリ…!」
知人の無事を確認できた安堵から、思わず声が漏れた。あちらも俺に気づいたようだ。
「西馬…!やっと来たか!」
「…遅いですよ。西馬さん。」
俺はアカリの元へ駆け寄った。
「アカリ…。」
「その声は…先生?」
「!?お前…目が見えないのか!」
驚く俺に、秋山が説明してくれた。
「アカリちゃんはここから脱出するために、超能力みたいなもんを使った反動らしい。」
「超能力?」
アカリがそんなもん使えるなんて初耳だ…。「いったいどんな?」
俺が尋ねると、皆気まずそうにアカリを見遣った。…なにか言いにくそうだ。
「…どうした?」
「…いや。詳しいことは後で話そう。とにかく今は外へ。」
…まあやむを得まい。
そうして俺たちは出口へと引き返した。
秋山は須田に担がれ、アカリはぼたんとかいう少女に担がれて。
出口にたどり着いた時、目の前の黒服がぴたりと立ち止まった。
「…着きました。こちらでございます。」
そう言って黒服は一歩下がり、お辞儀をしながら出口へと手を差し出した。
「ありがとう。助かったわ。…バイバイ。」
アカリは見えないながらも、いつまでもお辞儀をしている黒服に手を振った。
「…詳しくは聞かなかったが、結局なんだったんだ?あいつは。」
「ここのスタッフさん。道案内をお願いしたの。」
「お願いした、って…。」
…秋山が言っていた超能力とやらに関係しているのか?
「…まあいい。とにかく山を降りるぞ。大分歩くが、秋山、アカリ、大丈夫か?」
「…心配すんな。伊達に鍛えてねえよ。」
「私も大丈夫。」
「…よし。じゃあ麓まで降りよう。そこに車を置いてあるからな。もう一踏ん張りだ。」
俺は一行を励ましながら、山を降りていった。…しかし、自然の山というのはどれも同じ風景に見える。一本道とタカをくくっていたがたちまち俺たちは道に迷ってしまった。
「ま、参ったな…。」
「おいおい…。ここまで来て遭難なんて冗談じゃないぞ。」
「俺だってそんなこと勘弁だ!しかし…。」
俺たちが言い争っていると前方から人影が近づいてくるのが見える。あれは…オタ郎だ!
「オタ郎!」
あちらも俺たちに気づいたらしく、こちらに走り寄って来た。
「西馬さん!よかった。無事だったんだね!」
「なんとかね…。しかしなんでこんなとこに?」
「あの後車へ引き返したんだけど…よくよく考えたら、無事に誰か出られても道に迷って下山できないんじゃないかと思ってね。余計なお世話かもしれないけど、すぐにあんた達の向かった先へ追いかけたんだ。」
…ごめん。今まさしく迷ってました。
「下まで案内するよ。ついて来てくれ。」
そうしてオタ郎の案内で俺たちは無事に下山することができた。
「やれやれ。一時はどうなるかと思った…。」
「全くですよ。危うくノープランでカッコつけてアジトに飛び込んで、生還したけど遭難した、なんて笑い話になるとこでした。」
…うう。須田の言動が俺の心をズバズバ切り裂いていく…。
「とにかく本当に助かった。あんたにはまた世話になっちまったな。」
「いいや。礼を言うのはこっちさ。僕は西馬さん達のおかげで、なんか頑張ろうって思えたんだ。…今まで色んなことから逃げて来たけど、これからはなんでも挑戦してみるよ。」
「そうか…。頑張りなよ。あんたならきっとできるさ。」
「ありがとう…。お元気で!」
俺たちはオタ郎に別れを告げ、帰路についた。
帰り道の車内にて…。
「…ひとまず、陳さんのとこに向かうか。秋山の怪我の治療と、アカリの目のこともあるからな。」
「…ああ。頼むわ。こちとら全身が痛くて敵わん。」
「ああ。ところで、アカリのことなんだが…。」
まだアカリの「超能力」の話を聞いていない。俺はアカリとは何年かの付き合いだが、そんな超能力のような超常的な力を持っているだなんてきいたことがない。
「あ、ああ…。そうだったな…。」
秋山はやはり気まずそうに口を閉ざす。…やれやれ。またダンマリか…。
「いいよ…。私が話す。」
そう言ったのはアカリ本人だった。
「先生…。突拍子もなくて信じてもらえないかもしれないけど、私、実は『魔眼』の一族なの。」
「え…。」
『魔眼』…。見た者は幻影に取り憑かれてその精神を惑わし、ある者は狂い、ある者は自ら死を選ぶ呪われた能力…。
あの食人鬼安藤は、ボスの能力のことをそう言っていた。
しかしアカリも『魔眼』の一族ということは…。
「まさか…ボスの妹は、アカリ!?」
驚く俺の声に、アカリはキョトンとしている。
「ボスって…誰のこと?確かに私には生き別れのお兄ちゃんがいるけど…。」
あ、そうか。アカリはボスのことを知らないのか。前回も前々回も、ボスに関して話をしている時にはアカリはいなかったんだ。知らないのも無理はないか。
「いいか?アカリ。よく聞いてくれ。前回と今回の闇クラブを作ったボス。そいつが、お前の兄かもしれないんだ。」
「…え?嘘…。」
「『魔眼』の一族とやらは、アカリの他にも誰かいるのか?」
「ううん。いない。今残ってるのは私と、お兄ちゃんだけ。」
「…確定だな。ボスはアカリの兄だ。」
これはまた、えらいことになっちまったようだ。安藤からボスの妹を保護してくれと依頼され、そのボスにも妹を守ってみせる!なんて大見得切っちまったが…まさかその妹がアカリだったなんて…。
「アカリ…。なんで今までその眼のこと黙ってたんだ?」
「…信じてもらえると思わなかったから。それに信じてもらっても、怖がられると思って…。だから言えなかった。」
「アカリ…。俺はお前が何もんだろうと信じるし、見捨てない。お前は仲間だ。仲間は絶対に切り捨てない。」
「先生…。…ありがとう。」
アカリの閉じた瞳から、涙が伝い流れた。
「だが、アカリ。これからはお前は事件には関わらないでくれ。」
「え…?どうして?」
「安藤…。覚えてるか?あの男からお前を守るように依頼されたんだ。ボス…お前の兄貴はお前を殺そうとしている。それを阻止してくれと…な。」
「そんな…。」
「だからアカリ。今後は捜査には参加せずに、どこか安全な場所で待機してくれ。」
「それは…依頼だから?」
「それもある。だがそれ以上に、俺はお前に死んでほしくない。これ以上、危険な目に合わせたくないんだ。」
「……。」
アカリは俯いてしまった。…これも仕方がない。こいつはもともと人一倍おせっかいな奴なんだ。人助けが大好きな奴なんだ。それを…取り上げるというのは、いささか残酷なのかもしれない。だが…。
「…やだよ。私は先生の助手なんだよ?困ってる人がいるのに、指をくわえて見てるだけなんてできない。」
「…そう言うと思ったよ。だけどな、アカリ…。」
「私、あそこに閉じ込められてた人、みんな助けられなかった…。私に力があったら、きっとみんな…。」
ひたすら自分を責めるアカリ。これほど落ち込むあいつを見るのも俺は初めてだった。恐らく、打ち解けた仲間の死を間近で見てしまったんだろう。
「アカリ…。お前はやれるだけのことをやった。あのぼたんって子も、お前がいなきゃ死んでた、って感謝してたじゃないか。」
「だけど…。」
「いいから、お前はもう休んでいなよ。奴らは危険な連中なんだ。自分から喧嘩吹っ掛けて危険な目に会う必要はない。そうだろ?」
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