【完結】聖アベニール学園

野咲

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同級生ユウキ 2

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 アキラが寮の部屋を急いで掃除していると、部屋のドアが控えめにノックされた。
「はい」
 開けるとダンボールを抱えたユウキが立っていた。
「入って」
「失礼します」
 気ままに使っていたアキラの部屋は汚い。荷物を置く場所もなくて、ユウキは入口で立ったまま困っていた。
「わりぃ。一人で使ってたから散らかしてて。一応お前のベッドと机の上はきれいにしたから、とりあえず荷物はそこに置けよ」
「ありがとうございます。あとはオレが掃除しますから、座っていてください」
「いや、いいよ。散らかしたの俺だし。てか、なんで敬語?」
「それは……、今日から藤堂さまはオレのご主人様ですから」
「ごしゅ!?」
 アキラは絶句した。
「おい、下前。俺は別にお前をこき使おうと部屋子にしたわけじゃねえぞ」
「わかってます。藤堂さま、部屋子取るの嫌がってらしたのに、オレのせいで……」
「なあ、頼むからそのしゃべり方やめてくれ。学校でもそんなしゃべり方するつもりか? 俺が言わしてるみたいで感じ悪いだろ」
「分かりました。人前では今までどおりにしゃべります」
「二人きりでもだ! 頼むから」
「う、わ、分かりました」
「ほら、敬語!」
「わ、分かった」
「よし!」
 やっと満足してアキラはため息をついた。
「なんか疲れた」
「ご、ごめん」
「もう掃除は明日でいいか。風呂入って寝よう」
「あ、じゃあ、お風呂沸かします」
 アキラの部屋は特別で、お風呂付きなのだ。
「また敬語になってるぞー」
 後ろ姿に声をかけたが、聞こえていたかどうかわからない。
 
 ユウキが沸かしてくれたお風呂に入って上がってくると、ユウキが飲み物を用意してくれる。ほかに何か用はないか尋ねてから、「お風呂いただきます」と挨拶してユウキは風呂に入った。なんだかなあ。アキラは複雑な気持ちだ。
 ユウキが上がってくるのを待つ間、ベッドの上でうとうとしていた。
「お風呂、ありがとうございました」
「お前また敬語になってる! あと、別に礼なんて言う必要な……な!?」
 起き上がって文句を言おうとしたアキラの目に飛び込んできたのは真っ裸のユウキの姿だった。
「なんでハダカで上がってくるんだよ!」
「だって、この方がご奉仕しやすいから」
「ご、ご奉仕?」
「うん。……藤堂くん、溜まってない? よ、よかったら、僕を使ってください」
 さすがに恥ずかしいのか、顔を赤らめてそんなことを言う。
「使うって……」
「藤堂くんのためなら、オレどんなことでもやるよ。なんでも言って」
 そう言って、ユウキはベッドの横の床に正座した。ベッドの上のアキラの顔を真剣な顔で見上げる。そのセリフは名前も知らない特奨生の先輩と全く同じで、そのことがなんだかアキラを不機嫌にさせた。
「あのな。俺は別にそういうの望んでねえから。いいからさっさと寝ようぜ」
「で、でも、それじゃオレ、先生に叱られちゃうよ」
「はあ!?」
「藤堂くんを満足させるのもオレの仕事だから。お願い」
「嫌だよ! なんでお前とSEXしなきゃなんねぇんだよ!」
「あ……」
 ユウキは少し傷ついた顔をして目を伏せた。
「そうだよね。ごめん。じゃあさ、藤堂くん目をつぶってて。口でするからさ。口なら女の子にしてもらうのと変わんないでしょ?」
「なんでそこまで……」
「お願いします」
 目を潤ませて懇願するユウキをなんだか拒否できず、アキラはため息をついた。それを許可とみなして、ユウキがベッドの上に乗り上げてくる。
 そっとアキラのスラックスを脱がせた。
「すごい。藤堂くんの、立派だね」
 アキラのペニスを手に取り、重みを確かめるように優しく握る。まじまじと見られて、アキラの顔が羞恥に染まった。
「目、つぶっててね」
 そう言うと、ユウキは大きく口を開けて、アキラのペニスを飲み込んだ。
「うわっ」
 ぬるりとした粘膜に包まれて、アキラは思わず声を漏らした。研究一筋で色恋沙汰とは無縁だったアキラにとって、これが初めての口淫だった。
 ユウキがゆるゆると舌を動かして竿を舐める。その刺激だけで兆していなかったペニスにどんどん熱が集まっていくのを感じた。
「っふ、ちゅぷっ、ちゅっ、じゅっ、んっ」
 ユウキは時に喉奥までペニスを迎え入れて激しくすすりながら、アキラが好きそうなやり方を探っていた。
「くぅ、やっばい、これっ」
 アキラはユウキの言葉に反して、ずっと目を開けていた。むしろユウキから目が離せない。アキラの表情を伺うユウキはいじらしく、男の征服欲を刺激した。営業で培ったユウキのフェラテクニックに、童貞のアキラは太刀打ちするすべがなかった。
「うぁっ、ちょっ、お前、フェラうますぎっ!」
 言われてユウキはちらとアキラの顔を伺い、バキュームフェラをはじめた。
「あぁっ、な、なにこれ、やばっ」
「じゅっ、じゅぷっ、じゅっ」
「や、はなせ下前、もっ、出る!」
 必死でユーキの頭を押さえるが、ユウキの方も離すものかとアキラのペニスにむしゃぶりついてくる。
 ユウキの搾り取るような吸引力に抵抗できず、アキラはユウキの喉奥深くに白濁を放った。
「ん、んくっ」
 喉を鳴らしてアキラの白濁を飲み干したユウキをアキラは信じられない思いで見つめていた。
「お前、飲んだのか?」
「うん」
「ええ!?」
「やっぱり藤堂くん若いね。量が多くて濃かったよ」
「なななに言っちゃってんだお前」
「よかった。藤堂くんイかせられた」
 心底ほっとしたように言うユウキにアキラはもやもやした気分になる。
「あ、の、オレ、ちょっとトイレ行ってくるね」
 恥ずかしそうに言ってあとずさるユウキの局部をふと見ると、パンパンに膨らんで先端から透明な露をこぼしていた。
「ちょっとまて。それ自分で処理するつもりか?」
 それ、とペニスをゆびさされて、ユウキは顔をあからめた。
「ごめん。す、すぐ処理してくるから」
 慌てて局部を隠しながら立ち上がろうとするユウキの腕を引き、ベッドの上に引き倒す。
「そうはいかないぜ」
 自分ばかり気持ちよくさせられるのは、男としての矜持に関わる。アキラはユウキの固く立ち上がったモノを、恐る恐る口に含んだ。
「やっ、だめだよ、藤堂くん! 汚いよぉ!」
 半狂乱になりながら、だめ、だめぇ、と繰り返すユウキを無視して、先端から溢れる先走りをすすった。苦くて、美味しいとはとても言えない。でも、不思議と嫌悪感はなかった。見よう見まねで、ユウキがやってくれたように裏筋を舐め上げる。
「んああっ」
 ユウキはびくびくと体を震わし、ギュッと力を込めた太ももでアキラの顔をはさんだ。
「あっ、ご、ごめんなさい」
 慌ててアキラの顔を解放してあやまるユウキは、目元を真っ赤に染めて、色気をたたえていた。
 もっといろんな顔が見たい。アキラはそう思った。もっと喘がして、啼かせてみたい。
「藤堂くん。も、本当にやめて。ダメなんだ。オレ、前だけじゃイけないから」
「は?」
 本当に何を言われたのか分からず、アキラは間抜けな顔になった。
「その……」
 ユウキは恥ずかしそうに口ごもっていたが意を決して言った。
「オレ、もう前だけの刺激じゃイけなくて、う、うしろの穴、イジりながらじゃないと、イけなくて……」
 ひっと泣きながら恥ずかしい告白をするユウキ。
「ごめん。気持ち悪いよね、オレ。こんなんで、藤堂くんが興奮するわけないのに、使ってくれだなんて」
「いや」
 反射的にアキラは返事してしまった。だって、アキラは今、かなり興奮している。
「ここ、イジればいいのか?」
 ユウキの蕾の入口に手を押し当てると、その口は物欲しそうにヒクつき、アキラの指を飲み込もうとする。アキラはその中に指を一本差し入れてみた。
「あ、んぁ!」
 ユウキの中は柔らかくほころんで、すんなりとアキラの指を受け入れた。やわやわとアキラの指を食むユウキの中はぬかるんで温かい。
「なんか、お前ん中、とろとろしてる」
「あっ、さっきお風呂で、準備してきたから」
「準備って……」
「その……、藤堂くんを受け入れる準備」
「えっ」
 つ、つまり、このままこの中に突っ込んでもいいってこと? このやわやわの中に突っ込んで、動かして、めちゃくちゃ気持ちよさそうだ……。いや、ダメだ。こいつは先生に命令されたから俺に抱かれようとしてるけど、本人の意思じゃないからな。そこまではヤっちゃダメだ。
 アキラは必死で自制心を働かせていた。
「あっ、んぅ」
 指を入れたままフリーズしてしまったアキラに焦れて、ユウキが小さく腰を動かしはじめた。アキラの指をきゅうきゅうと締めつけて、切なそうに眉をひそめるユウキに、アキラはごくりと唾を飲み込んだ。思い切って、アキラは大きく円を描くように指を動かしてみた。
「あぁっんっ、あああっ」
 とたんにユウキは腰をくねらせて身悶えた。
「あはぁ、んぅっ、」
「気持ちいい?」
「ううぅ、いい、きもちぃ、いいよぉ!」
 ユウキの痴態にアキラの指の動きも激しくなる。
「ああっん、やぁ、ごめんなさいっ、見ないでぇ!」
 乱れながらも恥ずかしがるユウキは壮絶に色っぽく、アキラの嗜虐心をくすぐる。
「なんで見ちゃいけないの?」
 思わずいじわるなことを聞きながら、全身を舐めまわすようにじっくり眺めた。アキラの指の動きに合わせて、つっぱった足がぴくぴくと震える。真っ赤に染まった肌はすべらかで、できることならむしゃぶりつきたいと思った。
「だって、オレ、気持ち悪い」
 ユウキは泣いていた。
「藤堂くんにこんなことさせて、こんな気持ち悪い姿見せて、ひっく、うぅ、耐えられない」
「気持ち悪くなんかないよ、下前」
「うそだ」
「マジだって。お前の体きれいだし、すげえ興奮する。ほら」
 そう言って、ユウキの手を取り、アキラのモノをそっと触らせる。アキラのペニスは既にしっかり臨戦態勢になっていた。
「な? お前がかわいすぎて、こんなんなっちまった」
「おっきい」
 アキラのモノをさわさわと撫でながらユウキはつぶやいた。
「オレの裸見ても萎えないの?」
「萎えてねえだろ。むしろ……、むぅ、何回も言わせんな!!」
「ひゃう!」
 恥ずかしさをごまかすために、アキラは指の動きを再開させた。
「あっあっ、とうどう、くんっ」
「気持ちいいか?」
「あっ、いいっ、きもちい、もっとぉ!」
 初めてねだられて、アキラの興奮は最高潮に達した。グネグネとうねるユウキの内壁。この中に熱い滾りを突き入れたいという、先ほど押し殺したはずの思いがどんどん強くなっていく。
 ダメだ。こいつは望んでない。でもホントに? こんなにしてるくせに、欲しくないなんてことあるだろうか?
「なぁ、もっと欲しいか?」
「あっ、もっと、もっと欲しいっ」
「指じゃたりない?」
「あ……」
 ユウキはアキラが望んでいることを察した。
「たりない。もっとおっきいの、奥まで欲しいです。藤堂くんの、おちんちん、ちょうだい!」
 ユウキはそう言いながら自分で自分の足を掲げ持ち、M字型に開いて固定した。
「うわっ」
真っ赤な顔をして卑猥なポーズで卑猥なセリフを口にするユウキ。アキラには耐えられないほどの破壊力だった。
「くっ」
 アキラは熱い切っ先をユウキに押し当てた。
「入れるぞ」
「はいっ、ああああっ!!」
 解しているとはいえ、狭い内壁を押し開かれる感覚に、ユウキは高い声を上げた。
「大丈夫か?」
「っ大丈夫。藤堂くんのっ、おっきい、はぁっ」
「すげえ、お前ん中、うねうねしてる」
「やぁっ、言わないで!」
 恥ずかしさに顔を覆う手を取って、シーツの上に縫い付ける。
「かわいい顔見せて」
「やぁ!」
 口では拒否しながら、ユウキの中はきゅんきゅんとアキラを締め付ける。
「もっ、動いていいか?」
「うんっ、動いて。もっと、藤堂くんを感じたい」
 一度入口ギリギリまで引き抜いたペニスを一気に奥深くまで差し込む。
「んあああっ!」
 ユウキが切ない啼き声を上げた。ユウキの中はうねうねと動き、アキラをもっと奥深くまで飲み込もうと蠕動する。
「っは、たまんねっ」
 一度腰を動かし始めると、もう止められなかった。
 腰を打ち付けるような激しい律動に、ユウキの内壁は収縮を繰り返して、アキラに絶妙な快感を与える。
「ひゃあ! あっ、とうど、くん、あっ、ふっ、」
「すっげ、お前ん中、きもちぃっ」
「ホント? あ、あん、とうどうくんの、おっきぃの、ゴリゴリってぇ、あっすごっイイィ!」
「くそっ、あんま、持たねぇかもっ」
「あっん! オレも、イっちゃうっ、も、もう、あぁっ、あ!」
 ぐちゃっ、ぐちゅっ、とすごい音を立てながら、アキラは腰の動きを早める。
「ひゃ、あ、あう、も、イく、イっちゃううぅ、ああ、ああああぁぁー!」
びくびくと震え、全身を真っ赤に染めてユウキは達した。ユウキの中も激しく痙攣し、アキラを搾り取るように強い力で締め付ける。
「っ下前っ!」
 びゅくびゅくっ、と大量の精子をユウキの中にぶちまけて、アキラも達した。

「下前……」
 体を繋いだことで、アキラはユウキへの愛おしさが募っていた。
「すごい、かわいかったぞ、お前」
「うれしい、」
 頬を染めて喜ぶユウキを見て、こいつを選んでよかったなあ、としみじみ思う。
「ありがとう、藤堂くん。これからも溜まったときはオレのこと使ってね」
 かわいい笑顔でそう言われてアキラはショックだった。そうか、こいつにとってはやっぱりこれは仕事でしかないんだ。分かっていたのに抱いてしまったのは俺だ。
 どうすればいい。
 アキラは厄介な感情を抱え込むことになってしまった。
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