皇太子殿下の愛奴隷【第一部完結】

第２章

とろける二人

「おっ、奥っ、アンソニー様ぁ、奥まで、ほしいのぉ！　入れてぇ！」
　ついにアイルは欲望に負けて、アンソニーにおねだりしてしまった。
「だめだ。ほら、ちゃんと集中しろ。そしたら気持ちよくなれるはずだから」
「はぁん、気持ちいいれしゅ！　気持ちいいけどお！　もっと欲しいのぉ！」
「全く、わがままなやつだな。いいか。後ろの感覚に集中していろ」
そう言うと、アンソニーはゆっくりと少しだけペニスを進めて、アイルの前立腺のしこりを亀頭でぐぐぅっと押しつぶした。
「ふぐぅうう！」
　アイルはビクビクと震えて、体をのけぞらせる。アイルの中はアンソニーをしゃぶりつくすように蠕動した。
「ああっ、お前の中、すごいっ！」
「やああ！　しゅごいぃ！　気持ちいっいぃよぉお！」
　アイルの中の蠕動は止まらず、アンソニーをやわやわと締め付け続ける。
「はっ、すごいな。このままでもイけそうだ」
　アンソニーはアイルの前立腺に亀頭を押し当てたままじっとして、うごめく中を堪能していた。
「あっ、ひうっ！」
　アイルはゆるく腰を動かそうとしたが、アンソニーにがっちりと抑えられてそれもできない。
「ああう、も、らめぇ、おかしくなっちゃうぅ！」
　もどかしさに涙を浮かべるアイルの頭を、なだめるように撫でながら、アンソニーが言った。
「大丈夫、大丈夫。気持ちいいだろ？　俺もこんなにトロトロのお前の中を堪能できて気持ちいいぞ。おれのチンポに媚びまくって、ぐねぐね動いて、優秀なおまんこだ」
「ああう、ありがとう、ごじゃいましゅ」
「ご褒美に奥まで入れてやろう」
　そう言うと、アンソニーはじっくりと、アイルの中を堪能しながらじわじわとペニスを奥に押し進めていった。
「ふわあああ！　あっ！　あひぃいん！」
　ゆっくりと入ってくるペニスは、アイルの中をゴリゴリと押し広げていく。
　ゴッチュン！
「あああっ！」
　アンソニーがアイルの奥の奥をゆっくり突くと、アイルはビクビクッと震えて絶頂した。
「くっ、すごい、お前の中……！」
　アイルの中はもう必死でアンソニーを求めて、ぎゅうぎゅうと締め付ける。その複雑で柔らかい中の動きに、アンソニーは小さく呻いた。
「あっ、ああっ！　らめぇ！　アンソニーしゃまぁ！　イってるからぁ！　動かにゃいでぇ！」
「何言っている。俺は動いていないぞ。動いているのはお前の中だ。グネグネ動いて、締め付けてくる」
「ふえっ！」
　そう言われて、アイルははじめてアンソニーが動いていないのに気づいた。そんなことにも気づかないくらい、イきっぱなしで苦しかったのだ。
「うっ、ひぃいいん！　もっ、しゅごいぃ！！　ずっとイってるぅう！　ふぎゅうっ」
「はっ、アイル……」
　アンソニーはぎゅうっとアイルを抱きしめて、ペニスをアイルの中に深く深く突き刺した。アイルの中は熱く溶けて、二人の間の境界線がなくなってしまったかのようだった。
「あっ、このままイくぞ、アイル。ちゃんと受け止めろ」
　アイルの中に、ドロドロに滾ったアンソニーの精液が叩きつけられた。
「アッ、アアアア！」
　アイルは中にアンソニーの体液を感じた途端、頭の中が真っ白になるような強烈な快感を得て、意識を失った。

　今までのセックスのなかで一番おだやかなものだったはずなのに、二人の得た快感はとても大きかった。後からアンソニーに「たまにはこういうのもいいな」と言われたアイルは、こんなの頻繁にされたら体力が持たないと思ったが、あの快感も忘れ難く、控えめに「……はい」と返事するだけだった。