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5『冥々たる紅の運命』

5 第四章第六十一話「ゼノ・シロVSシリウス」

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 紅い一閃が街を横に両断する。切り離されたことにも気づかない家屋は最初こそ微動だにしないが、斬撃の余波で次の瞬間遅れて吹き飛んでいく。

 一閃を屈んで避けていたゼノへと、吹き飛ぶ家屋が飛来する。

「《ゼノ!》」

「心配ご無用!」

 赤く輝くセインを振るい、家屋をこれまた吹き飛ばしていく。《ベルセイン・リング》状態の一振りは、家屋に触れずとも衝撃で飛ばすことが可能だった。

 まるで天変地異のように家屋が上から降り注ぎ、横へと転がっていく。

 その家屋と家屋の間が、わずかに真紅に光った。

「っ」

 警戒していたからこそ、ゼノはすぐさま身を捩る。

 同時に、死の弾丸が元居た位置を通過していった。

「――くそがっ」

 遥か後方で、《絶白モルグル》を構えたシリウスが舌打ちをする。一撃与えただけで事実上の死を突き付けることができる《絶白モルグル》。当てれば勝ちの最凶《冥具》を手にしているシリウスは、ゼノへと近づくことなく遠距離からの攻撃に徹していた。

 リスクをわざわざ追う必要がないと、シリウスは自分を納得させているが本心は別にある。

 先程、クランツが来る前にシリウスはゼノへ恐れを抱いた。ゼノの怒りに、恨みに、命を狙われ奪われる感覚に全身の震えが止まらなかった。

 《大剣ハドラ》も持っているのだから、《冥具》二つ所持の自分が負けるわけがない。それを理解していて、しかし心に植え付けられた恐怖が拭い去れず、シリウスはゼノから距離を取っているのである。

 まだ降ってくる家屋を足掛かりにゼノが高々と跳躍する。

「お返しだっ」

 真っ赤な斬撃が勢いよくシリウスへと放たれる。本当は《大剣ハドラ》の一振りで容易くかき消すことができるのだが、シリウスはそれを横に跳んで回避し、そのまま家屋の影へと行方をくらませた。

「くそー、このままじゃジリ貧なんだけどなー……」

 お互いに距離があるせいで、攻撃をまともに当てることができていない。シリウスもそれを分かっているはずなのだが、《絶白モルグル》の存在がそれでもいいと認識させているのだろう。

 家屋と共に地面に着地する。瞬間、真紅の弾丸が視界の隅から飛んできた。当たれば死亡の一撃、確かにリスクを負う必要はないかもしれないが。

 この距離じゃ見てからでも躱せる。

 身体を傾けて回避しながら、ゼノも同様に家屋で身体を隠した。

「ふー」

 一息つきながら周囲を眺める。

 家屋と共に降り注いだ亡者の成れの果て。一閃によって真っ二つになってなお、その身体は止まらない。《死斧ヘルメス》の命令がある限り、死ぬことは許されていない。

 地面を彩る血肉にゼノは顔をしかめながら、家屋を縫うように移動していく。道中、徘徊している死人達には目もくれず、シリウスへの意識を切らすことはしない。

「気づかれないように近づくしかない、か」

 幸い、まだ家屋はそこら中に残っているし、残骸も役に立つだろう。定期的にシリウスは斬撃や弾丸をあちらこちらに飛ばしてくるから、位置もある程度特定できる。

 そう思って、徐々に前線を上げていこうとするゼノへ。

「《本当に大丈夫なの》」

 シロが少し心配した様子で語り掛けていた。

「……大丈夫って、何が」

「《分からない私だと思ってるの?》」

「……」

 シロの言葉に、ゼノは閉口する。

 何を指しているのか、何となく理解していた。





「《ゼノ、その身体、いつ動かなくなってもおかしくないはずよ》」





 シロが言った。言い聞かせるように、理解を促すようにはっきりと言葉にしていく。

「《べグリフとの戦闘で、私とゼノは《大剣ハドラ》に斬り刻まれた。あの《冥具》は斬った命を悉く衰弱させていく。その効果は、たとえ身体の傷が回復しようと変わらない。分かっているでしょう》」

「……シロだってピンピンしているじゃないか。俺も大丈夫だよ」

「《私は悪魔族とのハーフだから。身体が頑丈なの知っているでしょ。寿命だって人族とは比べ物にならないの。でも、あなたは違う。これまで何度も身体を酷使してきたあなたは、違う》」

 青年の時分から、ゼノは戦いに身を投じ続けた。奴隷だった集落解放、四魔将だったタイタスにグリゼンド、天使族の女王アイ、そして魔王べグリフ。どれ一つとっても激闘であり、その度にゼノの身体は傷ついてきている。

 そしてシロが言うように、ゼノはべグリフとの戦闘で《大剣ハドラ》による攻撃で瀕死の状態にまで追いやられている。その後目覚めただけでも十分奇跡なのに、ゼノはレイニーとの戦闘に参加した。

 身体を、命を削り続けている。

 削り過ぎている。ここ二年で急に増えてきた白髪がそれを証明している。

「《このままアイツと真っ向から戦ったら、ゼノ……本当に死んじゃうわよ》」

「んー、でもなぁ……」

「《アイツから距離を取ってくれているの。こっちだって無理する必要はないわ。レイニーが敵を倒して戻ってくるかもしれないし、もう少し待ってもいいじゃない》」

 チラと王都リバディ郊外の方へ視線を向ける。クランツに吹き飛ばされる形でレイニーは郊外へ消えていったが、向こうは大丈夫だろうか。まぁレイニーと戦ったことがあるからこそ、レイニーが負ける想像などできないけれど。シロも同じだから、このように言ってくるのだろう。

 シロの言い分は良く分かる。自分の身を案じてくれているのだ。

「けど、『そうだな』って、止まる俺じゃないのも、分かってるんだろ?」

「《はぁ、そうなのよね……》」

 心底困ったように、シロはため息をついた。

 分かっている。ゼノの身体の状況が最悪なのも、それでゼノが止まらないのも。

 だって、ゼノなのだから。

「だって、許せないだろ。俺達が必死に昔から積み上げてきたこの世界を、いろんな犠牲の上に立つこの世界を、あんなガキに、命を何とも思ってないどうしようもない奴に壊されるのは」

 ゼノが酷使してきた身体に蓄積されているのは、何もダメージだけではない。

 タイタス戦の時、初めてゼノはセラと相対したし、初めてセラやエイラと共闘した。グリゼンドの時は、酷い終わり方ではあったけれど、ケレアと心を繋ぐことができたし、シロとの仲も深まった。アイとの戦闘は今思い出すだけでも大変だったけれど、それもあってセラは家族と一つになった。べグリフは理不尽の権化みたいなものだったが、それでもアイツの想いを少しでも知るきっかけになった。きっと、あの瞬間がなければ、今こういう世界にはなっていないと思う。

 同じくらい、いや、それ以上に。

 痛みも含めた思い出が、彼の身体には溢れている。

 そして、その思い出を踏みにじられているように感じるから、奴を許せないのだ。

「ハッピーエンドまで、きっとあと少しだから。俺が止まるわけには行かないんだよ」

「《それであなたが死んだら、冥界まで殴りに行くけど、いいわね》」

「……前、言われたよなぁ。死んだらぶっ殺すって。冥界の存在もはっきりした今、ガチで魂ごと消されそうだ」
死んだらぶっ殺す。まだ天界も魔界も存在していなかった頃、べグリフとの最後の決戦でシロが言った言葉だ。忘れもしない。あの時、初めてシロと《ベルセイン・リング》になったのだ。

「いやぁ、本当にお前にはいつも迷惑かけてるなっ」

「《なっ、じゃないわよ。自覚あるならどうにかして!》」

「これからも頼むよ、相棒」

 ニッ、とセインへ屈託のない笑みを見せるゼノ。歳を取ろうと、彼の笑顔が変わることはない。

 シロはボーっと見惚れるようにそれを見ていた。

 惚れた側の弱み。シロは深々とため息をつくしかなかった。

「《言ったけど、あなたの身体はギリギリなの。それに、相手は《冥具》二つ持ち。真っ向勝負じゃ勝てないわよ》」

「あぁ、まぁ大丈夫だろ」

「《……その根拠は》」

「これまでの経験全部だ!」

 断言するゼノ。酷い根拠だと思わなくもないが、そこに説得力が生まれるのは、やはりこれまでの日々が理由なのだろう。

 ゼノと一緒だと本当に大変だけれど。

 でも、楽しい。一緒に居たいと思えてしまう。

 だから最後まで、相棒として支え続けるのだ。

「《一撃で決めるわよ!》」

「よし、乗った!」

 そして、ゼノは家屋を陰にしながら前へと飛び出した。こちらの音沙汰がなくなったのを警戒したのか、シリウスも無暗に攻撃をまき散らすのはやめたようだ。おおよその場所は分かるが、詳しいところは分からない。

 だがまぁ、都合は良い。

「《風陣・雷陣!》」

 全身に風と雷を纏って高々と跳躍する。家屋という障害物を超え、何もない空へと飛び出したゼノを遮るものはない。

 瞬間、光る真紅の死。それがシリウスの場所を教えてくれていた。

 撃ち出された《絶白モルグル》を躱しながら、縦横無尽に空を駆け抜ける。弾丸だけでなく、斬撃も放たれるが、やはりある程度の距離があれば躱すことは容易だった。

「くそ、舐めやがって……!」

 凄まじい速さで動くゼノを捉えることができず、シリウスの苛立ちが増していく。宙に描かれる赤の軌跡。あまりに速すぎるためマントの、セインの赤が残像のように宙に刻まれているのだろう。

「なぁ、人生が物語なら、死っていうのはエピローグだと思わないか?」

 目にも止まらぬ速さで動きながら、ゼノが空からシリウスへと声をかける。その余裕綽々な様子にシリウスの感情も膨れ上がっていく。

「何を、悠長に話している!!」

「何って、いいだろ。どうせお前の攻撃当たんないんだから」

 残像から聞こえてくる声。完全にシリウスを挑発していた。

「死がエピローグなのだとしたら、やっぱ最後はハッピーエンドが良いよなぁ。お前はどう思う」

「なら、ここでバッドエンドを刻んでやるよっ」

 怒りと共にシリウスが攻撃を繰り出すも、やはり当たることはない。《ベルセイン・リング》状態に加え、風と雷を纏ったゼノの速さはまるで光のようだった。

「まぁバッドエンド派がいるのも理解はできるんだが、納得はできないんだよな。聞くがお前、お前自身が不幸になりたいのか。じゃあ、何でその力に手を出した」

 矛盾していると言いたげなゼノへ、シリウスが叫ぶ。

「不幸になりたい馬鹿がどこにいる! この力は、俺を最強にしてくれる。俺を更なる高みへと導いてくれる! この力があれば俺は――」

「人を殺してもいいって言うのか」

「っ」

 これまでの軽口ではない、言葉からの圧がシリウスへと襲い掛かる。目など合っているわけがないのに、高速で動くその赤い軌跡から真っすぐに視線を感じていた。

「お前の言う通りだ、シリウス・セヴァン。不幸になりたい馬鹿などいない。自分自身のバッドエンドを望む奴なんていない。……なのに、お前はその力を振るい、無作為に人へバッドエンドを突き付けるのか」

 視線は徐々に殺気を帯びていく。シリウスの身体が無意識に震え始めていた。

「ならば、俺もお前へ突き付けよう。今日この日、この瞬間が――」

 これまで縦横無尽に駆け回っていた赤い軌跡が、一気にシリウスへと飛び出した。



「お前という人生の、バッドエンドだ」



 勢いよく迫る死の圧に、シリウスは最早呼吸を忘れていた。

「っおおおおおおおおおおおお!」

 《大剣ハドラ》を振りかぶり、《絶白モルグル》を構えてゼノを迎え撃つ。相手がどれだけ速くても負けない。負けるはずがない。《冥具》二つによって強化されている膂力には、何一つ敵うはずがないのだ。

「僕は、四大名家が一つ!! シリウス・セヴァンだぞ!!」

 全身を襲う恐怖に抗うように、シリウスが大声を上げる。

 大声を上げて、そして目を見開いた。

 上下左右の動きが多くて気づかなかったが、今直線的な動きになって、初めて気づく。



 ゼノの手に、赤いセインはなかった。



 赤い軌跡はあくまでゼノの纏う赤いマントだけが描いていたものだったのである。

 ならば、セインは、シロはどこに。

「《風陣・雷陣――》」

 そう言って、ゼノは両手を前に突き出した。シリウスの視界の先で、赤い光がちらっと映る。

 ゼノは、アレが映らないようにずっと立ち回りを意識していた。

 そこにセインはあった。雷と風を纏い、ドリルのように高速で回転している。

「なっ」

《風陣・雷陣》は何もゼノの身体を高速で動かすためだけに唱えられたのではなかった。

 いつの間にか地上に設置された超電磁砲は風をもかき集め、セインの威力・速度を極限まで高めていた。

 ゼノの言葉が、飛ばす殺気が、立ち回りがシリウスを決して気づかせない。

 死への恐怖が、シリウスの視界を狭めていた。

 シロが唱える。

「《――覇道一刀》」



 次の瞬間、シリウスの両腕が宙を舞った。



 超電磁砲によって勢いよく放たれたセインは、シリウスの身体能力を凌駕していた。躱す余裕も暇もなく、両腕ともに、肘から先を綺麗に断ってみせた。

「……は?」

 鮮血が宙を舞い、シリウスの目が見開かれる。切断面は最初こそ斬られたことに気づかないような出血量だったが、直後滝のように血が流れ始める。

 両腕と共に《大剣ハドラ》と《絶白モルグル》は吹き飛んでいく。《冥具》への執着か、その手がそれらを離すことはない。

「お前がどこのボンボンか知らんがなぁ……」

「ゼノ!」

 《ベルセイン・リング》状態が解かれ、剣からシロの姿へと戻る。砲撃として勢いよく放たれた彼女は宙にいた。彼女の伸ばした手に、ベルセイン状態のゼノは赤いマフラーを伸ばしていく。

 ギュッと掴んだ彼女を勢いよく自分の元へと引き寄せながら、拳を痛いほど握りしめて。

「こちとら一国の王だぞ。お前に息子を殺されたなっ!」

 鮮血で彩られた中を、ゼノが、シロが一気に詰める。握られた拳には、怒りが込められていた。

「覚悟は、出来ているんでしょうね!!」

「まっ、待――」

 言い切ることもできず、ゼノとシロの拳がシリウスを殴り飛ばした。ゼノの拳は腹に、そしてシロの拳は顔面を捉えている。

 《冥具》を失ったシリウスの膂力は元に戻っている。それはつまり、防御力も下がったということ。

 とんでもない速度で吹き飛んでいくシリウス。何度も地面を跳ね、家屋を貫通していくことで、ようやく勢いは落ちていく。

 地面に仰向けに倒れている彼の顔は、酷く拳の痕にへこんでいた。両腕からは血が出続け、無様にも白目を剥いている。

 そんな彼の傍を、亡者達は見下ろすように集まっていた。既に命なき魂達の残滓が、命を弄んだ少年を許さないのだろう。

「……少しはスッキリした?」

「少しだけな。そっちこそ、顔面はやりすぎなんじゃないか。自分の力、分かってるだろ」

「だから、顔面を殴ったんじゃない。正直、一発じゃ足りないくらいよ」

「同感」

 ゼノとシロは拳を持ち上げて、ぶつけ合い。

 そして、周囲に落ちていた《大剣ハドラ》と《絶白モルグル》を拾い上げた。シリウスの執着のお陰で、切り離された腕ごと持ち上げれば、《冥具》に触れずに済む。

 この《冥具》が、冥界を繋ぐ鍵になるとトーデルは言っていた。べグリフの時のように、持っていかれないように注意しなければ。

「さて、向こうはどうなってるだろうか」

「出来るだけ早く急ぎましょう」

「そうだなっ」

 王城へと目を向け、イデア達の安否を心配しながら、とりあえずは亡者達に囲まれているシリウスの元へ急ぐのだった。
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