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5『冥々たる紅の運命』

5 第二章第二十話「闇が紅に染まる日 転」

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「おい、待てっ!」

 颯爽と家屋の屋根から屋根へと飛び渡っていく道化の仮面男を追って、カイも後を追う。

 不思議な感覚だった。右眼には何も映っていないのに、左眼があの道化の男を確かに映している。

 これがトーデルの力なのか……。

 冥界の力。冥力と呼ばれていたっけ。

「《カイ、考えるのは後だ》」

「……って、うわっ!?」

 一瞬の思考の隙に、道化の男が振り向きながら、魔刀を一閃。鋭い斬撃が首元まで飛んできた。命を確実に取りに来る一撃。

 慌てて身体を仰け反らせてどうにか回避する。これまでの戦いを通して反射神経には自信があるカイだが、それでもギリギリなくらい速度が速い。回避された斬撃は背後にあった煙突を真っ二つに両断していた。

 道化男の出す攻撃は厄介だった。先程の一撃もそうだが、魔法による攻撃も全て右眼に映らない。

 右と左で情報に差があり過ぎて、反応が遅れてしまう。それに何か酔ってしまいそうだ。

 こりゃ片目は捨てた方が良いな。

 右眼を瞑り、トーデルの宿った左眼だけで道化男を捉える。暗闇の中、カイの左眼だけが妖しく光を放っていた。

「《集中しないとやられるぞ。こいつはかなりのやり手だからな》」

 脳内に直接響くトーデルの声。

 なら、ちょっと喋らないでもらっていいか。不思議な感覚に頭がぐわんぐわんして気が散る。

「《……さっきは声掛けて助けてやったのに》」

 ……それはありがとう。

「《まぁいい、集中するに越したことはないからな》」

 それ以降トーデルの声が響くことはなくなり、カイも集中して仮面男と対峙することができた。

 神剣デュランダルを構えて、その仮面男を見る。なぜか仮面男もまた、攻撃と逃亡をやめて、こちらを見続けている。

 そして、

「何者だ、お前は」

 仮面のせいなのか、まるで機械音のような声音で仮面男はカイへと尋ねた。闇夜と黒フードのせいで顔の全貌は見えていないようだ。だが、生憎尋ねたいのはこちらも同じだ。

「それはこっちの台詞だ。お前、さっき人を殺したな? それもこれまでの不審死の被害者たち同様、外傷のない形で。……お前がこれまでの犯人か!」

「……参加者じゃないのか」

「なに?」

 参加者? 何のことだ。

「仮面は……着けていない。だが、なら何故俺の姿が見える。それに、その紅い瞳は何なんだ。……アイツ、さては説明してないことがあるな」

 アイツ? くそっ、何を言っているのかさっぱり分からない。

「まぁいい。誰であろうと、俺の目的の邪魔をする者は、すべからく殺すだけだ」

 直後、仮面男の周囲を風が取り巻き、その中を稲妻が駆け巡っていく。更には、その足元から炎が噴き出したかと思うと、次の瞬間カイの喉元に魔力で作られた刀があった。

 道化の無機質な笑みが眼前へと迫る。

「―――っ」

 避ける。いや、間に合わない。

 首の皮一枚のタイミングで、何とか背後へ転移して距離を取った。手を首元にやると、血がついている。それほどギリギリのタイミング。

「……?」

 首を取る確信があったのだろう。仮面男が首を傾げる。

 ちくしょう、転移を使わされた。正体がバレる危険性があるから使いたくなかったのに。

 何という加速力だ。

 アイツ、属性を三つ重ねやがった……。

 属性の合成は、属性単一の魔法よりも高度な技術を必要とする。属性同士の相性と、適切な割合。中途半端に混ぜてもかえってパフォーマンスを発揮できないこともあり、単一の方がむしろ強力な場合がほとんだ。

 だが、合成に成功した魔法の威力は単一とは比べ物にならないほど強力になる。もし、三つも重ねることができるのであれば、それは……。

 トーデルの言う通りだ。目の前の仮面男はかなりのやり手だった。少なくとも今のカイは三つの属性を重ね合わせることはできないだろう。

 世界は広い。今の現状からカイはそう思った。この前戦ったカルラもそう、目の前のこいつもそう。強い奴は大勢いる。

 その広い世界をカイはいつもイデアと一緒にどうにか駆け抜けてきた。イデアがいたから、魔王べグリフにも勝てた。だが、どうだ。イデアがいないとこうも壁が立ちふさがるものなのか。

 イデアがいなくては、俺は無能なのか。



 そうじゃないだろ。



 魔力のなかった頃から、自分を無能扱いしたことはない。

 ここで負けるわけにはいかない。この仮面男がミューを殺した犯人なら許せないし、昔とは違って今は本当のヴァリウスから受け継いだ魔力がある。あの魔力量だ。これで負けるのなら、ただ使いこなせていないだけで、宝の持ち腐れだ。

 強くなれ、カイ・レイデンフォート。今自分が持つ力で、目の前の壁を越えていけ。

「……《風刃――》」

 風で出来た大剣が前方に生まれ、その剣先は仮面男へと向けられていた。

「《――雷陣・絶弩の構え!》」

 そして、雷で作られた電磁砲がレール左右の間に風大剣を挟む。どんどんと磁力が付与されていき、風大剣が回転を始めていく。超高速回転している風大剣はさながら巨大な弾丸だ。

 ただ、それが発射されるのを向こうが眺めているわけもなく。

 仮面男は一瞬でカイの目の前から消失した。先程同様に三属性を重ねて移動したのである。そして、気づけば背後に居た仮面男はカイの首へと魔刀を一閃した。

 が。

 それを知っていたかのようにカイはいつの間にかしゃがみながら、振り返る。

「なにっ」

 薙いだせいで胴ががら空きになってしまう仮面男の懐にカイが潜り込む。

 最初から「《風刃・雷陣》」は囮であった。それこそまるで隙の大きそうな囮。そんな大きな隙で前方を塞いでいたら、あの男は一瞬で背後を取りに来ると思っていた。更に確実に命を取ってくるであろうことも、これまでの攻防で確信していた。

 常にこちらから択を迫れ。

 手に握る神剣デュランダルを一気に斬り上げる。咄嗟に体を捩る仮面男だが、あそこまでの加速力だ。背後に回った時の加速力を完全には殺せず、斜めに斬り上げられた。

「――っ」

「おらぁ!」

 身体が宙に浮いた仮面男をカイが蹴り飛ばす。何度も屋根上を跳ねながら、傷口を抑えつつ仮面男が体勢を立て直す。カイが命を狙ってなかったこともあるが、咄嗟の反応で傷は浅く、大して出血は酷くなかった。

 そして仮面男が顔を上げた時、いつの間にか電磁砲の矛先が真逆に変わっていた。

 眼を見開く仮面男を前に、カイが不敵に笑う。

「ただの囮だと思ったか?」

 直後に電磁砲から放たれる超高速の風大剣。

 市街を突然の突風が駆け抜けた。窓はガタガタと震え、木々からはたくさん落葉していく。外を歩いている人間が少なかったのが幸いだ。

 漸く収まり始めた風に、フードを押さえながらカイが言う。

「……よく避けるなぁ。当たっても死なないように柄の方を向けたんだ。遠慮なく当たってくれりゃぁいいのに」

 仮面男はカイの背後の離れた位置に移動していた。息を切らせるように肩を上下させ、膝をついている。

「降参したらどうだ。何故こんなことをするのか、目的を言えよ」

「……お前は、何者だ」

 仮面男の問いに、カイはため息をついた。向こうはどうやら強情らしい。そりゃそうか。すぐに折れるような奴が人殺しなんてしない。

「その力、只者ではないな」

「そっくりそのまま返すぞ。俺じゃなきゃ死んでる」

「だから、殺すと言っている! その紅い瞳、アイツの仲間だと言うのなら、言わずもがなだ!」

 言下、再び仮面男が姿を消す。厳密には消えたと勘違いするくらい速く動いている。

 あちこちから浴びせられる殺気。

「《雷陣・反射の構え!》」

 今度は電磁砲を創り出すことなく、地面とカイとの間に磁力が発生した。そして、カイの脳へと送られる電気信号と《雷陣》の雷を結合させる。

 《雷神・反射の構え》。《雷陣》の雷の力を借りてカイの反射神経を増幅させ、咄嗟の動きを加速させる魔法。
言わば、カウンターだ。向こうが超高速で動くのなら、ギリギリのタイミングで反応してカウンターをお見舞いしてやる。

 左眼すらも閉じ、全神経を周囲の感知に向ける。元々目で追えないのなら、開けておく必要もない。それにトーデルの力が無くても、違和感として感じることはできていたんだ。

 反応できる。絶対に。

 目を閉じて、神剣デュランダルを構えているカイ。

 冷たく笑う道化の仮面が、真っすぐにカイへと飛び出した。





※※※※※





 雨は酷くなる一方で、辺りの土が更にぬかるみ、足が取られそうになる。

 間違っても転んで隙を作らないように踏ん張っているルーファの前で、カルラは軽やかにその上を駆け抜けていた。

「まだまだ踊ろうじゃないか!」

「っ」

 襲い掛かってくるシリウスの私兵達を、長槍一本を振り回して軽々と吹き飛ばしていく。それはまるで舞を披露しているかのようで、雨がカルラを艶やかに濡らしていた。

 カルラの動きは、武術のテストの時と比べて圧倒的な速度を見せており、上から落ちてくる雨粒すらときどき弾き返しているように見える。

 それは、彼女が自身に筋力増加や速度向上の魔法を使用しているからである。カルラは魔法自体をあまり得意としない。魔力のコントロールを苦手とし、そもそもの魔力量が少ないのだ。

 だからこそ、長所である武術を伸ばすための補助として魔法を磨いてきた。ただでさえ魔法を使わずしてカイを苦戦させたカルラの武術は、魔法による支援をすることで、圧倒的な形に姿を変える。

 何人がかりでカルラを襲っても、彼女は変わらない余裕で弾いていた。

「ちっ、《ストライク・バニッシュ!》」

 そんなカルラへと見えない風魔法が放たれる。魔法を得意としないということは、魔法に対する防御力も低いということだ。カルラに魔法で攻めるのは正しい。

 だが、それはカルラ一人の場合だけで。

「その攻撃が届くと思って?」

 不可視の風魔法は見えないまま、突如発生した竜巻に絡めとられて霧散した。

 魔法攻撃してきた私兵とカルラの間へ割って入るように、ルーファが移動する。

 カルラが苦手な魔法類は全てルーファが対応していた。だからこそ、カルラはこの人数相手に飛び出すことができるのである。

 なら、ルーファを先に仕留めるのが得策のように思えるが、まずルーファ自体魔法の実力は本物だった。シリウスがミュー殺害の犯人としてルーファを挙げるくらい、魔法の才をルーファは有しており、彼女一人と言えど一筋縄ではいかない。

 加えて、ルーファに接近戦を持ち込もうとする私兵の前にはカルラが立ちはだかるのである。

 単体で強いルーファとカルラが息の合った連携を見せることで、シリウスの私兵は手も足も出なかった。気づけば私兵の数が既に三分の一ほどまで減っている。

 その状況に、シリウスは怒り心頭であった。ぬかるんだ地面を怒りのままに踏みつけ、泥水を飛び散らせる。

「くそっ、この役立たず共が! 何のためにお前たちを雇ったと思っている!」

「役に立ってないのは貴方じゃなくて? いつまで遠巻きに見ているのかしら」

「雇い主が無能だと、雇われた方も大変だよ、ね!」

 目の前に集っていた私兵達をなぎ倒したことで、シリウスへの道が開けた。ある程度人数を減らしたことでルーファへの負担も減っただろうし、そもそも頭を潰せば終わりだろうと、カルラが一気にシリウスへと距離を詰める。

「ちっ、俺の力を、甘く見るなぁあああああああっ!」

 その手に雷を発生させ、バチバチと空気を震わせる。闇夜に眩しい黄色が弾けていた。

 おそらく雷でカルラを仕留めようとしているのだろうが、生憎シリウスの魔法技術はルーファのそれに劣る。カルラへの攻撃を無力化することは十分可能だった。

 それを理解しているからこそ、カルラも防御を捨てて前へと飛び出す。ルーファに対する信頼が、前へ足を向かわせる。

 その信頼が、その執着が仇となる。





 何かが突如勢いよく霊園へと吹き飛んできた。





「きゃあっ」

 それはルーファの横ギリギリを通過し、地面に衝突してもなお勢いを止めずに泥を周囲に大きく飛び散らせて霊園を滑っていく。

 その一瞬の出来事にルーファは悲鳴を上げ、体勢を崩して眼を瞑った。

「ルーファ!?」

 彼女の悲鳴に攻撃全振りだったカルラが振り向く。シリウスも突然の出来事に目を見開きはしたが、その隙を逃すこともなく。

「《サンダー・インパクト!》」

 上から降り注いだ稲妻がカルラを容易く飲み込んだ。

「ガっ――――!!」

 全身を高熱が灼き、痛みと衝撃でカルラの意識が飛ぶ。身体から黒い煙を上げながら、カルラはその身を泥へと沈
めた。

「っ、カルラああああっ!!」

 すぐに後悔した。私がカルラを守らなくちゃいけなかったのに。急いで彼女の元へ駆けつけようとするルーファへと、

「……その声、ルーファか?」

 吹き飛んできた何か、いや何者かが声をかけた。

 聞き覚えのある声。でも、ここで聞くはずのない声。

 どうしてここに、こんなところにいるの。視線を向け、そして確信する。泥だらけの黒いローブに身を包み、顔中も泥だらけだし左眼が赤く光っているようが、その顔を忘れることはない。

 今吹き飛んできた影響で、被っていたフードは脱げていた。

「ヴァリウス!?」

 口元の血と泥を拭いながら、ヴァリウスもといカイは驚いたようにルーファを見つめていた。

 何でこんな暗い時間にこんな場所にいる。それに周囲を見渡すと見たことのない奴らがいるし、シリウスに倒れたカルラも。

「何だこれ、一体どういう状況――っ」

 言い終わる前に、カイはその場から飛びのいた。瞬間、斬撃が大地に鋭く切れ込みを入れる。

 状況を理解したいところだが、生憎そんな余裕は与えてくれないらしい。

「ルーファ、ここから離れろ! アイツが来るぞ!」

「何、あなた、何を言っているの……!?」

 カイの視線を追うように、ルーファもカイが吹き飛んできた方向を見る。彼女の瞳には何も映ってはいない。

 だが、カイの左眼には確かに道化の張り付いた笑みが見えていた。

 道化の仮面男は、霊園の電灯の上に乗ってカイを見下ろしていた。フードが取れたことで露わになったカイの素顔。

「……お前は――」

 すると、カイの予想とは裏腹に、これまでの激しい攻撃と打って変わって、仮面男は驚いたような声音を出しながら、カイを注視していた。どうやらすぐに襲い掛かっては来ないらしい。

 カイとしては、とはいえ何故ここにルーファ達がいるのか皆目見当がつかず、ルーファもまた状況が読めず、その場に立ち尽くしてしまう。

 当然、シリウスも同じだったが、状況に乗じるのを彼は得意としていた。

 何故あのイカレた野郎が吹き飛んできたのか分からんが、都合良い。これまで俺を愚弄してきた罰だ。殺人鬼のルーファ諸共ここで始末してしまおう。

 不気味な笑みを浮かべて、シリウスが動き出そうとする。





 その直前に、何かが目の前を高速で駆け抜けた。





 シリウスだけではない。カイもルーファも、仮面男すらもその場を動けずに、だが確かにその存在を感じ取っていた。

「ギャアアアアアアアアアっ」

 続いて聞こえてくる断末魔。

 聞こえてきた方向へその場にいる全員が視線を向けると、そこには信じられない光景が映っていた。

 悲鳴を上げたのはシリウスの私兵の一人であった。ルーファやカルラにまだ倒されてはいなかった彼は、まだ懸命にもシリウスの命令を全うしようとしていた。

だが、彼の命は既にそこにない。

 霊園に植えられた樹木の上で、「それ」は彼の首に噛みついていた。噛みつかれた彼は、身体を痙攣させながら、だらりと四肢を宙に投げ出している。その強靭な顎が、人間一人の重みを容易く受け止めていた。

 「それ」はまるで何かを吸うように、彼の首に噛みつきながら喉を動かした。そして、全てを吸い終えた後には、用済みと言わんばかりに彼を吐き捨て、

「ウヴヴヴヴヴヴヴヴヴ……ガガガガガガガガガアアアッ」

 尋常ならざる声音を霊園中に轟かせた。

 その行動が、獣の鳴き声のようなものが、赤く光る両眼の瞳孔が、ギザギザに生え揃った歯が、全てを切り裂く鋭利な爪が、逆立つ真紅の長髪が。

 「それ」を人ならざるものだと証明する。

 だが、カイの眼に映っているのは獣などではなく。

 パジャマのピンク色が、普段の姿を想起させる。髪の色も桃色だし、元気溌剌な性格も踏まえるとその明るい色は本来ならきっと似合っているだろう。

 いつもイデアを支えてくれるし、今日だって落ち込んだイデアの傍にいてくれた。

 そんな優しい「それ」なら、ピンクがよく映える。映えていたはずだ。

 だが、今この状況に置いて、そのパジャマはどうしても歪に見えて。

 元気溌剌さも、優しさも、髪色すらも今はただただ掻き消えて。

 「それ」は。

 「彼女」は。





「……シャーロット?」





「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」

 その名に呼応するように、再び咆哮を放った。
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