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5『冥々たる紅の運命』
5 第一章第十話「よし、学校に行こう」
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よし、カイ。学校に行こう。
うんうんなるほどね、やっぱり勉強って結局大事だってことだよね。勉強できなきゃ世の中出た時に馬鹿にされるし、困ることが多い。そういうことだよね。うんうん。
うんうん。
「うんうん、ってなるかぁあああ!!」
カイは思わず叫んでしまっていた。どれだけゼノの言葉を反芻しても、意味が分からない。
学校に行く? 俺が!? どうしたらそんな話になるんだ!
右眼の義眼も瞳孔が小さくなっていた。
「勉強ならここでもやらされてるだろ!」
「やらされてる、という認識をどうにかしてほしいものだが。いいか、カイ。実はとある嘆きの声が入っていてな。それはどこかの王子の専属講師からなのだが、どれだけ教えても一分後には教えた内容が別の中身に入れ替わっているそうだ。つまり成長が見られないと」
「……」
「そしてな、魔界に行ったどこぞのメイドが、「その王子には何をしても無理ですよ」と全てから解放されたような顔で言っていたんだ」
「……」
「その王子は膨大な魔力に技術もあるわけだが、如何せん知識もなく思考力もなく。唯一認めるのは判断力くらいか。それで王様も困っている、というわけだ」
「もういいよ、遠回しに言われる方が辛いわ……」
全部間違いなくカイのことを指していた。以前はエイラがカイに様々な講義をしてくれていたが、そのエイラも魔界に行ってしまったため、新しく講師を雇っていたのだ。風貌がいかにも勉学最強ですよという講師なのだが、そもそもの頭の出来が違うのだろう。何を言っているのか全く分からないのである。
「……確かに勉強できないけどさ、でも俺もう今年で二十歳だぜ? お酒も飲める成人だぞ? 今更学校なんて――」
「王都ディスペラードには、二十歳まで通える魔法学校がある。そこにお前には行ってもらうつもりだ」
「ディスペラードって、滅茶苦茶遠くじゃねえか……」
王都ディスペラードは三列島が一つ。五大国の先の海に浮かぶ四列島、それを超えた位置にある大きな大陸に君臨するのが三王都である。四列島は完全に島々という様相だが、三王都はそれぞれがかなりの国面積を持っている。単純な計算だと、レイデンフォート王国よりも大きい。
「何でわざわざそんな所まで……」
「言っただろ。『お、勉学できなくても分かるか』って」
あれ、何の話の流れでそう言われたっけ。
……。
あ。
「《冥界》の話か?」
「そうだ。カイ、お前に学校に行ってもらうのは何も勉強してこいって話だけじゃないさ」
ようやく本題に入れると、ゼノの雰囲気も変わる。
「半年ほど前から、王都ディスペラードでは不審死が相次いでいる。自殺なのか他殺なのか分からないような人の死が続いている、ということだ」
「調べても分からないのか」
「そもそもとして目撃情報も現場から得られる情報も全てにおいてほぼ無いらしい。それに、相次いでいると言っても、そう連続で起きているわけじゃなく、現場もバラバラ。広い国のあちこちでそういう死体が発見されているもんだから、規則性を感じられず、共通した連続殺人って感じもしないんだそうだ」
「犯人がまるで分からず、情報もなし。そもそも自殺かもしれない。結局判断できないってことか。……で、俺にその事件を解決しろってか? 何か《冥界》絡みなんだろ?」
ゼノが頷く。
「これまで何の情報も得られなかった現場に、血痕でメッセージを残した者がいた。そのメッセージに《冥界》という言葉が入っていたんだ」
「……全文は?」
「《冥界よ、我が魂をあの子の元へ》」
「ふむむむむ……」
全文を聞いた感じ、レゾンとか言う奴が関わるタイプの問題かどうか判断しかねる。そもそも冥界という言葉は、おとぎ話や絵本に時たま登場する単語ではあった。「悪いことをしたら冥界に連れていかれるぞ」とか何とか。これだけだと、ただただ呟いたようにも見えるし、完全に《冥界》案件か分からない。
「《冥界》との繋がりが判然としないからこそ、俺の出番ってことか。要は調査してこいってことだ」
「分かっていたら、何もお前たちだけで行かせないさ。天界と魔界の件がある。《冥界》ないしレゾンとかいう奴が関わっていたら、間違いなく一筋縄では行かないからな」
確かにそうか……。
……。
ん?
お前たち?
「お前たちって、俺の他に誰か行くのか?」
「そりゃ決まってるだろ。イデアちゃんだよ」
「!!!!?」
衝撃が全身を駆け抜けた。
イデアと一緒!? てことは……。
「俺、イデアと学校行くの?」
「ああ、お前は高等部、イデアちゃんは中等部だがな」
カテゴリーなんて些細な話だ。勉強できないくせに夢に見ていたシチュエーションが今、叶おうとしていた。
イデアと、学校……。
それだけでも行く価値がある! イデアの制服姿だ!!
「親父! ありがとな!!」
「まぁ気持ちは分からんでもないが感涙するな。それにメインは《冥界》案件の調査だぞ」
「分かってるよ!」
あまりにウキウキな様子のカイに、本当に分かっているのかとゼノは苦笑せざるを得なかった。
「詳細は追って伝える。まぁ現地でも説明されるだろう」
「はーい」
ワクワクが止まらないカイ。まだ見ぬイデアとの学校生活に想いを馳せているわけだが、ふと彼女のことが脳裏をよぎった。
「このこと、レイニーに言わなくていいのか?」
今もきっと、どこかでレイニーは《冥界》へ行く方法を探していることだろう。
「不明瞭な情報だ。振り回すのもな。それに、衣食住や情報を得るための学校だ。レイニーに学校通えると思うか?」
「ううん、全然」
「そういうことだ」
凄い納得できた。まぁ、《冥界》が関わってくると分かったら連絡してあげようかな。
「あ、そういえば、当然だがお前たちは目立つんだから偽名使ってもらうぞ」
「偽名?」
「それに、髪や瞳の色も変えてもらう」
「え!?」
偽名はまだしも、髪や瞳もとなると、少し複雑な心境だ。昔はこの髪色や瞳のせいでやんややんや言われた覚えがあるが、それでも生来ずっとこれでやってきたわけで。変えるとなると、ちょっと抵抗がなくもない。
「安心しろ、スプレーかけたりして本当に色を変えるわけじゃない。ミーアがなんでも光の屈折具合で周りに映る色を変えられる魔法を創り出したらしくてな」
「いつ使うんだ、その魔法……」
いや、魔法を作れるのも凄いんだけれども。
「で、いつと言えば、いつ王都に行くんだ?」
「ん、明日」
「……え!?」
明日の出来事を今言ったのかよ!?
「イデアは知ってんの!?」
「ううん、知らない」
「馬鹿親父が!!」
荷物の準備とかあんだろうがぁああああぁぁぁ……と言いながら、すぐさまカイが王室を飛び出していった。きっとイデアに伝えに行ってくれたのだろう。
ギリギリに言った方が面白いだろうというゼノの粋な計らいであった。
満足げに笑いながらも、ゼノは考えていた。
何事も起きなければいいが、《冥界》が絡んでくる可能性もなくはない。
レゾンの音沙汰が無くなったのも、王都ディスペラードで不審死が始まったのも、半年前。
それに、カイに説明するのを「しっかり」忘れていたが、今の王都は不審死以外でも少々厄介な事態に陥っている。魔法学校でソレに巻き込まれる可能性は少なくない。
ま、これも見識を広げるということで、頑張ってきてくれ。
「……っ」
一瞬体に痛みが走ったが、慣れたものだと気にする様子もなく、ゼノは窓から外を見つめたのだった。
※※※※※
とある国のとある高層ビル。その最上階の一室でレゾンは怪しく笑っていた。
「今のところ順調みたいだ。この調子で行けば会えそうだな、君が会いたがっている息子にさ」
その目の前に座る人物。背後が一面ガラス張りで、差し込む日光のせいで陰って表情が見えない。
けれど、その手に持つ赤ワインのグラスには、レゾンと同じように怪しく笑うその姿が映っていたのだった。
うんうんなるほどね、やっぱり勉強って結局大事だってことだよね。勉強できなきゃ世の中出た時に馬鹿にされるし、困ることが多い。そういうことだよね。うんうん。
うんうん。
「うんうん、ってなるかぁあああ!!」
カイは思わず叫んでしまっていた。どれだけゼノの言葉を反芻しても、意味が分からない。
学校に行く? 俺が!? どうしたらそんな話になるんだ!
右眼の義眼も瞳孔が小さくなっていた。
「勉強ならここでもやらされてるだろ!」
「やらされてる、という認識をどうにかしてほしいものだが。いいか、カイ。実はとある嘆きの声が入っていてな。それはどこかの王子の専属講師からなのだが、どれだけ教えても一分後には教えた内容が別の中身に入れ替わっているそうだ。つまり成長が見られないと」
「……」
「そしてな、魔界に行ったどこぞのメイドが、「その王子には何をしても無理ですよ」と全てから解放されたような顔で言っていたんだ」
「……」
「その王子は膨大な魔力に技術もあるわけだが、如何せん知識もなく思考力もなく。唯一認めるのは判断力くらいか。それで王様も困っている、というわけだ」
「もういいよ、遠回しに言われる方が辛いわ……」
全部間違いなくカイのことを指していた。以前はエイラがカイに様々な講義をしてくれていたが、そのエイラも魔界に行ってしまったため、新しく講師を雇っていたのだ。風貌がいかにも勉学最強ですよという講師なのだが、そもそもの頭の出来が違うのだろう。何を言っているのか全く分からないのである。
「……確かに勉強できないけどさ、でも俺もう今年で二十歳だぜ? お酒も飲める成人だぞ? 今更学校なんて――」
「王都ディスペラードには、二十歳まで通える魔法学校がある。そこにお前には行ってもらうつもりだ」
「ディスペラードって、滅茶苦茶遠くじゃねえか……」
王都ディスペラードは三列島が一つ。五大国の先の海に浮かぶ四列島、それを超えた位置にある大きな大陸に君臨するのが三王都である。四列島は完全に島々という様相だが、三王都はそれぞれがかなりの国面積を持っている。単純な計算だと、レイデンフォート王国よりも大きい。
「何でわざわざそんな所まで……」
「言っただろ。『お、勉学できなくても分かるか』って」
あれ、何の話の流れでそう言われたっけ。
……。
あ。
「《冥界》の話か?」
「そうだ。カイ、お前に学校に行ってもらうのは何も勉強してこいって話だけじゃないさ」
ようやく本題に入れると、ゼノの雰囲気も変わる。
「半年ほど前から、王都ディスペラードでは不審死が相次いでいる。自殺なのか他殺なのか分からないような人の死が続いている、ということだ」
「調べても分からないのか」
「そもそもとして目撃情報も現場から得られる情報も全てにおいてほぼ無いらしい。それに、相次いでいると言っても、そう連続で起きているわけじゃなく、現場もバラバラ。広い国のあちこちでそういう死体が発見されているもんだから、規則性を感じられず、共通した連続殺人って感じもしないんだそうだ」
「犯人がまるで分からず、情報もなし。そもそも自殺かもしれない。結局判断できないってことか。……で、俺にその事件を解決しろってか? 何か《冥界》絡みなんだろ?」
ゼノが頷く。
「これまで何の情報も得られなかった現場に、血痕でメッセージを残した者がいた。そのメッセージに《冥界》という言葉が入っていたんだ」
「……全文は?」
「《冥界よ、我が魂をあの子の元へ》」
「ふむむむむ……」
全文を聞いた感じ、レゾンとか言う奴が関わるタイプの問題かどうか判断しかねる。そもそも冥界という言葉は、おとぎ話や絵本に時たま登場する単語ではあった。「悪いことをしたら冥界に連れていかれるぞ」とか何とか。これだけだと、ただただ呟いたようにも見えるし、完全に《冥界》案件か分からない。
「《冥界》との繋がりが判然としないからこそ、俺の出番ってことか。要は調査してこいってことだ」
「分かっていたら、何もお前たちだけで行かせないさ。天界と魔界の件がある。《冥界》ないしレゾンとかいう奴が関わっていたら、間違いなく一筋縄では行かないからな」
確かにそうか……。
……。
ん?
お前たち?
「お前たちって、俺の他に誰か行くのか?」
「そりゃ決まってるだろ。イデアちゃんだよ」
「!!!!?」
衝撃が全身を駆け抜けた。
イデアと一緒!? てことは……。
「俺、イデアと学校行くの?」
「ああ、お前は高等部、イデアちゃんは中等部だがな」
カテゴリーなんて些細な話だ。勉強できないくせに夢に見ていたシチュエーションが今、叶おうとしていた。
イデアと、学校……。
それだけでも行く価値がある! イデアの制服姿だ!!
「親父! ありがとな!!」
「まぁ気持ちは分からんでもないが感涙するな。それにメインは《冥界》案件の調査だぞ」
「分かってるよ!」
あまりにウキウキな様子のカイに、本当に分かっているのかとゼノは苦笑せざるを得なかった。
「詳細は追って伝える。まぁ現地でも説明されるだろう」
「はーい」
ワクワクが止まらないカイ。まだ見ぬイデアとの学校生活に想いを馳せているわけだが、ふと彼女のことが脳裏をよぎった。
「このこと、レイニーに言わなくていいのか?」
今もきっと、どこかでレイニーは《冥界》へ行く方法を探していることだろう。
「不明瞭な情報だ。振り回すのもな。それに、衣食住や情報を得るための学校だ。レイニーに学校通えると思うか?」
「ううん、全然」
「そういうことだ」
凄い納得できた。まぁ、《冥界》が関わってくると分かったら連絡してあげようかな。
「あ、そういえば、当然だがお前たちは目立つんだから偽名使ってもらうぞ」
「偽名?」
「それに、髪や瞳の色も変えてもらう」
「え!?」
偽名はまだしも、髪や瞳もとなると、少し複雑な心境だ。昔はこの髪色や瞳のせいでやんややんや言われた覚えがあるが、それでも生来ずっとこれでやってきたわけで。変えるとなると、ちょっと抵抗がなくもない。
「安心しろ、スプレーかけたりして本当に色を変えるわけじゃない。ミーアがなんでも光の屈折具合で周りに映る色を変えられる魔法を創り出したらしくてな」
「いつ使うんだ、その魔法……」
いや、魔法を作れるのも凄いんだけれども。
「で、いつと言えば、いつ王都に行くんだ?」
「ん、明日」
「……え!?」
明日の出来事を今言ったのかよ!?
「イデアは知ってんの!?」
「ううん、知らない」
「馬鹿親父が!!」
荷物の準備とかあんだろうがぁああああぁぁぁ……と言いながら、すぐさまカイが王室を飛び出していった。きっとイデアに伝えに行ってくれたのだろう。
ギリギリに言った方が面白いだろうというゼノの粋な計らいであった。
満足げに笑いながらも、ゼノは考えていた。
何事も起きなければいいが、《冥界》が絡んでくる可能性もなくはない。
レゾンの音沙汰が無くなったのも、王都ディスペラードで不審死が始まったのも、半年前。
それに、カイに説明するのを「しっかり」忘れていたが、今の王都は不審死以外でも少々厄介な事態に陥っている。魔法学校でソレに巻き込まれる可能性は少なくない。
ま、これも見識を広げるということで、頑張ってきてくれ。
「……っ」
一瞬体に痛みが走ったが、慣れたものだと気にする様子もなく、ゼノは窓から外を見つめたのだった。
※※※※※
とある国のとある高層ビル。その最上階の一室でレゾンは怪しく笑っていた。
「今のところ順調みたいだ。この調子で行けば会えそうだな、君が会いたがっている息子にさ」
その目の前に座る人物。背後が一面ガラス張りで、差し込む日光のせいで陰って表情が見えない。
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