カイ~魔法の使えない王子~

愛野進

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4『理想のその先へ』

4 第三章第四十三話「レイデンフォート編② ウル:機構」

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真っ先に動き出したのはライナスだった。転移して一気に空間を超え、空中にいるウルの背後に出現する。

「《ダーク・ブレイド!》」

そのまま黒い魔力で剣を生成して、ウルへと叩きつけようとする。

だが、その刃が届く前にウルの銃口がライナスを捉えていた。ウル自体は振り向くことなく、腕だけを回しているだけなのに、照準はライナスを正確に合わせられていた。

「そういう瞬間移動系は死角に潜り込むことに意識を置き過ぎなのさ」

トリガーが引かれ、拳銃から特大のレーザーが放たれる。この距離、この速度に対応できるはずがない。

「まず一人――」

その呟きは、背後の気配に遮られた。

手元を離れて尚、弾丸には手応えが残るもの。

ならば、何故これ程までに手応えがない。

何故気配を感じる……!?

慌てて振り向いたウルの視界にライナスが映る。

「《ダーク・ウィンドウ》」

ライナスの胴前には、黒い大穴が空いていた。その中に魔弾は飲み込まれていた。

空間に穴を開けて別次元に繋げることで物資の保管を可能とする、ダークネスの力の一つであった。

「むしろ貴様は、俺に意識を置いたらどうだ!」

「っ」

振り下ろされる黒刃。咄嗟に拳銃二丁で防ぐも、ウルは背後へと吹き飛ばされてしまった。

「《グラビティ・インパクト!》」

「《サンダー・ランスロット・スティンガー!》」

そこへ追撃の声がかけられる。

ウルの頭上に雷で作られた大槍が現れると、激しい重力に押される形で次の瞬間には勢いよく急降下した。音を置き去りにし、目の前が眩しく光る。

後方でエイラとデイナは同時に唱えた。

「《磁雷矢!》」

瞬きの刹那、雷槍はウルに直撃して大地を穿った。極太の雷柱が天地を繋ぐ。轟音が響き渡り大地が揺れ、激しい放電と光が周囲に広がっていた。

「やったか!」

「まだです、何かに防がれました……!」

雷の中には黒い正方形の箱が堂々と佇んでいた。先程の一撃が効いているようには見えない。

あの一瞬にそれ程の魔法を唱えるとは……!

放電が止むと同時に黒箱がほどけるように消え、ウルが姿を見せる。

「これでも四魔将の一人なんだ。この程度ではやられないよ。……あぁ、今は六魔将か」

エイラ達へとウルが銃を構える。

その背後にある物陰からミーアが飛び出した。

「《デッドフレアレイ!》」

突き出された両手の先に魔法陣が展開され、そこに灼熱の炎が集まっていく。一点に凝縮された炎は、全てを焼き焦がさんと煌々と光っていた。

「これでもく――」

「《ナイトオブボックス》」

ウルは彼女を一瞥することなく唱えた。放つ直前、今にも溢れようとしていた炎だったが、次の瞬間には闇に覆われて見えなくなっていた。ミーアは黒箱の中に閉じ込められてしまったのだった。

「ミーア様!」

「これは外からの攻撃を防ぐと共に、中の攻撃を無効化することができるんだ。便利な魔法だろう」

「ちっ!」

ライナスが上空から急襲を仕掛ける。先程の攻防で転移に容易く反応されることが分かった。むやみやたらに転移するのは、むしろ危険を高めてしまいかねない。

いざとなった時、例えば回避の場面で使用するに留めておく。

その思考を、ウルは読んでいた。

「躱せるなら躱してごらんよ」

そう言って、拳銃をライナスへと向ける。

ウルの拳銃から放たれる魔弾は、極太のレーザーのようで速いけれど、反応できない速度ではない。見切ることは充分に可能。それに銃の性質上、速射というわけではなかった。

これまでは。

ライナスに照準を定めながら、ウルが唱える。

「《機構:散弾銃》」

すると、拳銃が形を変えていく。銃口が大きく広がり、グリップが銃身に対して並行に。その銃身はというと長く伸び、全体的に各部位が大きくなっていた。

大きくなった銃口から溢れる魔力の光。

そして次の瞬間。

魔弾が一瞬にして前方に無数広がった。いや散らばったという形容が正しいかもしれない。

魔弾一つ一つの大きさは以前と変わらない。だが、たった一発で星の数ほど銃口から放たれたのである。

溢れ出た一つ一つがまるで繋がっているように見え、円錐状に広がる先程以上に極太のレーザーにしか見えない。

見切る見切れない、ではない。

これは躱せない。

「っ」

転移しようにも、視界が一瞬にして魔弾で埋め尽くされてしまった。視界の範囲にしか転移できないダークネスの力ではどうしようもできない。

ライハスは咄嗟に魔力で壁を作るも、そこに無数の魔弾が直撃し、次の瞬間大爆発を起こしていた。

「ライナス! くそっ!」

爆風の中からライナスが飛び出していく。それを横目に、デイナが仇を取るべく飛び出そうとするが、その腕をエイラは掴んだ。

「待ってください! 近づいた分だけ被弾する数が増えます! ここは一旦距離を――」

「取れると思うかい」

エイラ達にも放たれる凶弾。

「っ、《闇にまみれた拒絶!》」

目の前に大きな長方形の黒壁を形成する。直後に直撃する魔弾達。激しい音と共に大地が震えていた。

「くっ……!」

円錐状に広がる魔弾達は、黒壁を越えて周囲に殺到していく。まるで上空から爆撃されたかのように、ウルの前方一面は爆発していた。

エイラ達の周囲以外が、跡形もなく消え去っていた。

「《機構:回転式拳銃》」

ウルの声が微かに聞こえてくる。何か分からないけれど、避けなければならないことだけは確かだった。

エイラとデイナはその場から飛び退いた。と、同時に先程の攻撃を防ぎ切った黒壁に大きな穴が開いた。高速回転した大きな魔弾が、容易く黒壁を突破したのである。

ウルが握っている銃は、いつの間にか形を変えていたのだった。

「エイラ、何か策はないのか……!」

デイナが必死の表情で叫んでくる。

銃の形状によって、魔弾の性質も変わってくる。それが分かったところで、打破する方法が見つからない。近づけば先程の拡散する魔弾に晒されるだけ。でも距離をとっても銃という遠距離武器に都合が良い展開になってしまう。

これでは……!

ウルがゆっくりとこちら側へ歩いてくる。ミーアを捉えた黒箱を通り過ぎながら、銃口をこちらへ向けていた。

その時だった。

「……――ぁああああああ!」

まるで通り過ぎるのを待っていたかのように、黒箱が甲高い音を立てて砕け散った。

バラバラに散らばる破片の中に、身体中ボロボロのミーアが立っていた。

「よくもやってくれたなぁ!」

怒りと共に再び放たれた灼熱の炎。ウルはその場から飛び退いて回避していた。

「へぇ、まさか破ってくるとはね」

「うるさい! どんだけ大変だったと思ってるの!」

「そりゃそうだろう、ね!」

ミーアへと向けられる銃口。銃はまたもや変化していて、ライナスがやられた時のものに変わっていた。

ミーアは黒箱の中にいたから、武器の様子を知らない。

「《グラビティ・インパクト!》」

咄嗟に横殴りの重力をウルに叩きつける。突然生まれた重力場に押されるように、そのままウルは横へ勢いよく吹き飛んでいった。家屋を貫きながらかなり遠くまで吹き飛んでいってくれたようだ。

これで、一旦距離を置くことが出来た。

「ミーア様、無事ですか!」

「私は、大丈夫だよ!!」

ミーアが笑顔でそういうものの、身体のあちこちから血を流していた。黒箱から出る為に無茶をしたのだろう。

でも、お陰で光明は見えてきた。

「いいですか皆さん、一対一では敵いそうにありませんが、私達は複数います。そして、彼の武器の性質上狙う方向は一つだけ。一人が攻撃を引きつける間に、他の面々で攻撃していきましょう」

ウルが重力で吹き飛ばされたのも、ミーアへ意識が向けられていたからだ。

「連携が必要ということだな」

デイナの言葉に頷く。

私達なら出来る。

私達なら――。

意識していなければ避けられない。

それは、私達も同じだった。

ダンッと大きな音が聞こえてくる。

音と同じかそれよりも速く、鮮血が目の前に映る。何が起きたのか分からない。

一瞬、視界を何かが横切ったような気がした。その直後に舞う鮮血。

視界を横に向けると。

ミーアの右肩に拳大の穴が開いていた。

「え……?」

両膝から崩れ落ちるミーア。その傷穴から鮮血が噴き出していく。

「ミーア様!」

痛みに苦悶の表情を浮かべながらミーアが左手を傷口に当てるが、どんどん血が溢れていく。すぐさまエイラは駆けよって回復魔法を唱えた。

見切れない程の速さだった。対処できない速度だった。

ウルが吹き飛んでいった方へ視線を向ける。

遥か後方。

「《機構:狙撃銃》」

そこに、また新たな銃を手にしたウルが構えていた。

更に二撃目が来るかと思いきや、ウルは銃を通常状態に戻してまたもやゆっくりとこちらへ歩いてきた。

何故だ。何故ウルは手を抜いている。今の一撃だってそう。殺そうと思えば殺せたはず。

彼は、何らかの目的で私達を生かしている。

一体何の……。

その疑問は、すぐに答えられた。

「君達は、ゼノ・レイデンフォートの居場所を知っているかい」

「ゼノの……!?」

「てっきり自国にいると思いきや、全然出てこない。君達を痛ぶっても来ない所を察するとここにはいないんだろう。王と戦った時の傷が癒えていないのかな。それだとむしろ好都合。どこにいるのかな、教えてよ」

ゼノの名前が出てきただけで、相手側の目的が手に取るように分かった。

やはり悪魔側にとって、ゼノという存在は大きすぎるのである。それはたとえ深い傷を負っていたとしても関係ない。ゼノの存在が、この戦いを大きく左右するものであると、悪魔側は分かっているのだ。

だからこそ、こうして四魔将がゼノを倒しに来ているのだ。

「……さて、どこでしょうね」

エイラは、そう答えざるを得なかった。

ゼノがどこにいるかは知っている。知っているが、だからこそ答えられない。ウルはゼノを殺す気だ。それに、答えたからといって、こちらの命が保障されるわけではない。

答えるわけには、いかない。

エイラの答えに、ウルが大きくため息を吐く。

「……はぁ、仕方ない。ならエイラ、君が大切に守っているその子供達を拷問にでもかけて、無理矢理言わせることにしよう」

「……!」

言下、ウルから溢れ出る膨大な魔力。ウルこそ見た目は子供のようだが、実力は魔将の中で一、二を争う程のもの。

そのウルが、今本気を出そうとしていた。

……覚悟を決めなければなりませんね。

ミーア、デイナ、ライナスは死んでも守り抜く。そして、ウルを死んでも倒す。

次の世代は私が守る。



その時、全員を力の波動が襲った。

 

ドクンと心臓が跳ね、大地が揺れたような感覚。エイラ達だけではない。ウルもそれを感じ取っていた。

「この魔力……!」

ウルが、いやこの場にいる全員が波動の先へと視線を向ける。

いつもより弱々しいが、それでも間違いない。

「ゼノ……!?」

意識不明だったはずのゼノの魔力を感じることができた。

目を覚ましたのですね……!

安堵がエイラの身体を包む。このまま起きないのではないかと心配していた。

だが安堵も束の間、ウルがこの場から立ち去ろうと空へ飛び出していた。

「そこにいたか……!」

向かうはゼノの方。ウルの目的はあくまでゼノの排除。エイラ達をガン無視してゼノを倒しに向かうつもりだ。

ウルは分かっている。普段ならば勝てるはずもないゼノが弱っていることを。先程の力の波動がそれを証明してしまっていた。

ゼノを倒すなら今。

行かせるわけには……!
エイラが止めに入る前に、横から声が飛び出した。

「《ホーリーサイクロン!》」

ウルの行く手を遮るように、光の渦がミーアから飛び出していく。渦は広範囲で、避ける間もなくウルは包まれた。

「ちっ、邪魔だな!」

貫かれた右肩の痛みを堪えながら、ミーアは両手を前に突き出して魔法を維持していた。

ミーアが苦しそうな表情で叫ぶ。

「エイラ、行って!!」

「えっ」

行ってって、……ゼノの所に?

それは出来ない。出来るはずがない。

「ミーア様達を残して私だけ離れることなんて――」

「《機構:狙撃銃》」

再びウルのもつ銃の形が変化する。銃身だけではなくバレルが長くなり、バレルの先に青色の魔法陣が生み出される。魔法陣がミーアの頭を確実に捉えていた。

渦の為、ミーアへの道は何にも塞がれていない。

だがトリガーが引かれる直前に、二つの声が重なる。

「《サンド・ロック!》」

「《ダーク・エクスプロージョン!》」

光の渦に乗って砂がウルの周囲に一瞬で集まっていく。更にその背後にはライナスが転移してきていた。片手を突き出し、そこに黒い魔力を凝縮させていた。

「厄介だな、君達は!」

放たれる黒弾。すぐさま振り返って攻撃しようにも、身体に砂が纏わりついて動きが制限されている今、間に合わない。

仕方がなくウルは自身を黒箱の中へと身を隠した。直後に鳴り響く爆発音。

と、同時にライナスが傍に転移してきた。先程の攻撃であちこち傷付いていて、ボロボロだ。

「エイラも分かるだろう、父上は弱っている。だが、それでもこの戦争において父上がカギになることは確かなはずだ。俺達が為すべき最優先は父上を失わない事だ」

ライナスがそう言い切る。確かに弱っているとはいえ、それでもゼノの実力はこの戦争を左右するのだろう。いや実力だけではない、ゼノという存在がこちらへ希望を与えてくれる。失ってはいけない。

分かっている、分かっているけれど。

だからって、自分だけここを離れてはならない。

ハッキリ言って、私がいる状態でウルに勝てるかどうかは五分五分、いやもっと可能性は低いかもしれない。それなのに私が抜けたら……。

それは、ここにいる大切な彼らを見捨てることに繋がってしまう。

「……私達でウルを倒してそのままゼノを助けに――」

「お父さんはどこかへ急いでる。あんなに一目散なんだもん、きっとお母さんがピンチなんだよ」

ミーアがエイラも描いていた可能性を口にする。

だからゼノが急いでいるように感じるんだ。何かの為に必死なのが伝わってきてしまう。

でもゼノだって全快じゃない。無理しているに決まっている。助けに向かったゼノもセラと一緒に、なんて最悪だって可能性としてあるんだ。

「私はどっちも失いたくない。だからエイラ、行って。行って、二人を助けて」

ミーアはエイラへ笑った。

「お願い」

「ミーア様……」

ライナスとデイナも問題なしというように頷いていた。

「勿論、俺達も死ぬつもりはない」

「そんな風に育てられてないよな」

ゼノとセラの子供達は、どうしてこんなに強いのだろう。

心が揺らぐ。命を賭して守ると覚悟したばかりだ。でも、ゼノやセラも失いたくない。

天秤が釣り合ってしまって簡単に動けなかった。

その時、デイナが焦ったように発する。

「っ、砂を掻き消された。来るぞ!」

「エイラ行け!」

「お父さんとお母さん、頼んだよ!」

「……!」

その時、一瞬エイラはウルとは別の方へ視線を向けた。

そして、決めた。

エイラが漆黒の翼を広げる。そして、名残惜しむように彼女達を一瞥した。

「必ず、全員でまた!」

覚悟を決めろ、エイラ。信じよう、ミーアを。デイナを。ライナスを。

無理だって思える様々なことを乗り越えてきた二人を知っているから。

そんな彼の子供で、そんな彼の兄妹たちだから。

全身全霊で、信じよう。

「うん!」

「ああ」

「……早く行け」

そして、エイラは飛び立った。ゼノに追いつくために、全力で空を翔ける。

それを黒箱から出て来ていたウルが狙っていた。

「こちらこそ、行かせるとでも?」

光の渦があるにも関わらず、その銃口は確実にエイラを捉えていた。エイラの魔力を捉えているのだ。

「っ、ライナス!」

「分かってる!」

防ぐためにライナスが転移しようとするが、その前にウルは引き金を引いていた。

目にも止まらぬ速さで駆け抜けていく魔弾。容易く光の渦を抜け出し、エイラへと凶弾が届く。

 

はずだった。

 

甲高い音と共に、凶弾が何かに弾かれ射線を変える。

「なにっ」

何者かが、エイラとウルの直線上に割り込んでいた。エイラの魔力感知に集中し過ぎたゆえに、ウルは気付いていなかった。

その腕は銀色に硬質化されており、それで先程の魔弾を弾き返したのだと分かる。

エイラは気付いていた。その者が向かって来ていたのを。

だから、ゼノとセラの方へ行くと決められた。

彼女に縋るように、エイラが告げる。

「今のあなたの身体では厳しいことを承知で。……どうか、よろしくお願いします」

エイラの言葉に、彼女は言った。

「任せろ、殺させない。その為に来たんだ」

頷いて、そしてエイラは飛び去っていった。

彼女の姿に、ミーアは驚きを隠せなかった。

ここにいるはずがない。ここにいられるはずがない。

だって、まだ体の機能が完治していないはずなのに。

動くことだってままならないはずなのに。

「どうして……シーナ!」

風で揺れる銀髪を抑えることなく、彼女は、

シーナは。

「無理したら動けるって言ったろ?」
疑問などまるでないようにニッと笑った。

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