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3『過去の聖戦』

3 第五章第七十二話「もう一度」

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ゼノ

目の前の巨大なそれは女性のような外見ではあるが、本当に女性かどうかが判別できない。脳が、目の前のそれを正確に認識出来ていないような気がする。

どうしようもなく分かってしまう。

こいつは、次元が違う。

存在の次元が違うんだ。

あれを前にすれば、俺達などは低次元極まりないと思わざるを得ない。

何なんだ、あれは……!?

「この世界の神か」

そこへ、ベグリフの呟きが聞こえて来た。

あいつが、神……? 神って、あの神か?

奴の方を向くが、どうやら本気で言っているようだ。睨むようにその神とやらを見つめていた。

「おいおい、知り合いか?」

「……あの世界にいて、この世界に神がいない道理はない、か」

声をかけてみたが、ベグリフの野郎、全く反応しやがらない。

ただ、今の言い方からして、ベグリフが元々いた世界にもどうやら神とやらがいたらしい。

こんなのがホイホイいるのかよ……!

神と聞いてまず思うのは、この世を創造した存在ということ。実際に創造したのかは知らないけれど、何故だかそう言い伝えられているような気がする。

神に出来ないことはなく、この天地も概念も何もかもを神は創造することが出来る。そんな存在。

真の意味で次元の違う、そんな存在。

不思議だけど、相手が神ならこの世界の時を全て止めることだって容易いと思えてしまう。

だが、

「我をお前達の概念で語るな。神など所詮お前達が定義した言葉の縛りでしかない。二度と口にするな」

目の前のそれは神であることを否定した。声は発せられているのに直接脳裏に響くような感じがする。

神という言葉を、縛りとすら言ってのける。神をも超越しているってか……。

本当に訳が分からない。

何なんだ、こいつは。

「だが、言葉の縛りを承知で言うのならば、我はこの《次元》そのものであり、《観測者》とも言えよう」

「次元、そのもの……?」

次元って、そもそも何だよ。

ベグリフは別次元にある世界から来たと言っていた。

次元と世界の違いもいまいち分からないし。

それに観測者って。

相変わらず話についていけない。

会話のスケールが大きすぎるんだよ。

それに、

「その観測者様が何の用だ!」

何故《観測者》とやらが急に出てくる。世界の時を止めてまで、一体何しに来たって言うんだ。

もうすぐ全てが終わるところだってのに。

ベグリフをぶっ倒して、もう少しで理想を叶えるところなんだ。

その時、《観測者》がこちらを鼻で笑ったような気がした。

「お前の理想が叶うことはない」

「っ!?」

心を、読まれた……!

いや、それだけじゃない。そんなのはどうでもいい。

俺達の理想が叶わないって……?

意味が分からない。

これまで色々なことがあって、挫けそうになっても必死にやって来たんだ。それなのに、急に出てきてなんなんだ。

「何勝手なことを言ってんだ! 俺達は――」

 

「もうすぐ天使領の全ての都市が陥落する」

 

……。

は?

「え……?」

セラが声を漏らす。

全ての都市が、陥落する?

シノやエクセロ、シェーン、アグレシア、ジェガロ。

そして、アイが負けたって言うのかよ。

「う、嘘です! そんなわけ――」

「時こそ今止まっているが、勝ち目はない」

「そ、んな……」

セラがぺたんと地面に座り込む。その表情には絶望が映っていた。

俺達がベグリフを倒しても、アイ達がそんな状況じゃ……。

もっと遅い展開だと思っていた。アイ達に堪えてもらっている間にベグリフを倒し、こちらの士気を上げ、士気の下がった悪魔族を倒すような。

だが、俺達がベグリフを倒してもアイ達が既に負けてしまっているのであれば話は変わる。それに、アイを倒すほどの存在がいるとすれば、今にも倒れてしまいそうな俺達に勝ち目などない。

三種族共生なんて理想は既にそこにはない。この戦争で天使族と人族を失ってしまうというのか。

なら、ベグリフを倒したところで俺達は……。

心が空っぽになりそうだ。

この戦争は、俺達の負けだった。

「《しっかりしなさい!》」

セインからシロの叱咤が聞こえてくる。

シロも動揺しているのが分かる。それでも、俺へ言葉を飛ばしてくれていた。

「《まだ終わったわけじゃないでしょ! それに、あの胡散臭い奴の言葉を信じるつもり!? 悲観するのはその眼で確かめてからよ!》」

「シロ……」

そうだ、まだ諦めるな。

《観測者》の言っていることが本当かどうかも分からない。

勝手に、諦めるな。

すると、《観測者》がシロへ言う。

「我の言葉が嘘だと言うか。ソウルス族のはぐれ者よ」

「《はぐれ者、ですって?》」

まるで、《観測者》はシロの事情を全て知っているかのようだ。

「ならば、教えてやろう」

少し間を置いたかと思うと、《観測者》は告げた。

「消えたソウルス族は次元の狭間にいる」

「《え……?》」

セインからの動揺が強まった。

シロはグリゼンドに無理やり犯された母親から生まれた。それでも、産むと決意した母親はシロを生み、その愛情と勇気に当時シロ達がいた集落のソウルス族は二人に友好的に接していたという。

だが、その集落は突如として他の集落諸共綺麗に消滅した。まるで何かにくり抜かれたように、集落だけ綺麗に無くなったと聞いた。

《観測者》は、その消えたソウルス族がまだどこかに存在すると言うのだ。

悪魔族との間に生まれたシロと接してくれた村の人々が、シロに優しくしてくれた人々がどこかにいるかもしれない。

シロの心が揺さぶられるのは当然だった。

「《どういうことよ!》」

「言葉の真偽は自らの眼で確かめるのだろう?」

「っ……!」

嘘と言われたのがそんなに気に食わなかったのか、やり返すように《観測者》が言う。

何なんだ、こいつは。

俺達を揶揄っているのか。だが、揶揄うにしては奴は情報を知り過ぎている。今の戦況についても、シロの事情についてもそうだ。

出鱈目にしては、あまりに情報が精巧過ぎる。シロに関しては事実だって混ざっていた。

落ち着け。考えろ。

目の前の存在は、この世の理から外れた存在だ。

世界の時を止めるような存在だ。

常識に囚われるな。

……。

時を、止めた?

その時、《観測者》がニヤリと笑った気がした。

俺の心を読んだのだろう。そして、そんな表情をすると言うことは。

間違いない。

あいつは最初、何て言っていた。

「選びなさい」

突然過ぎて意味が分からなかったけれど。

「世界を滅ぼすか、世界を分かつか」

世界を滅ぼすというのが、もし俺達の敗戦を指しているのだとすれば。

 

《観測者》は、今俺達を助けてくれているのかもしれない。

 

もうすぐ陥落するということは、まだ陥落していない。

そして、《観測者》は時を止めてくれている。

普通なら、時を止められたってもうどうしようもない話だ。

だが、《観測者》の力があれば。

「何とか、なるのか?」

追いつかない思考をどうにか形にして《観測者》へ投げかける。

「我ならば」

その形は、間違っていなかった。

《観測者》が巨大な両手を掲げる。

すると、それぞれの掌に球体が生まれた。

「ここでお前達が奴に勝利したところで、天使族と人族の敗北は避けられない。天使族と人族はほぼ全てが力によって殲滅される。それが世界を滅ぼそうとした奴の指示だ」

奴というのはベグリフの事だろう。この世界からいなくなろうとしていたベグリフに世界の生命など関係ない。ゆえに、悪魔族へ力による生命の蹂躙を指示したのだろう。奴なら納得できる話だ。

ベグリフは、先程からずっと《観測者》を睨み続けていた。何かを考えているのか?

「残る戦力はお前達四人だけだ。だが、当然お前達が悪魔族に屈伏することはない。それどころか殺された天使族と人族の憎悪に駆られ、理想を捨てて四人ながらに悪魔族虐殺の未来を歩むことになるだろう。そして、お前達も悪魔族も倒れ、この世界は滅びる。それが、本来のこの世界に定められた運命だ。どれだけ抗ったところで同じ結末になる」

《観測者》は、まるで未来を知っているかのように言ってのける。

俺達が、悪魔族を虐殺?

そんな訳ないと思うけれど、正直確信は出来ない。大切な者を全て失った俺達がどうなるかなんて分かるわけがなかった。

それに、四人って――。

「だが、その運命を逆転する方法がある。それがこれだ」

《観測者》の掌にある球体。一つは光り輝いていて、もう一つは闇に包まれていた。目を凝らすと、球体毎に特色は違うが中に小さな雲のようなものが見えて、大地もあった。いくつか種類の異なる建物も見えてくる。

「光り輝く世界、これを《天界》と名付けよう。そして暗黒の世界、これが《魔界》だ。この二つの世界に、我が時を止めた状態で天使族と悪魔族を瞬時に移動させる」

「なっ……!?」

「そうすれば、この戦争は流れ、世界は三つに分かたれる。種族間による争いなど二度と生まれん」

何を、言ってるんだ……!

それは《観測者》が世界を二つ創造するだけでなく、移動させることで戦争を無理矢理止め、それぞれの種族に世界を一つずつ与えるということだ。

流石に理解が追い付かない。

そんなことが出来るとは思えない。世界の創造も、種族の転移も。

だが、《観測者》は最初から言っていた。

世界を滅ぼすか、世界を分かつか。

 

「さぁ、ここにいるお前達が世界の、三種族の運命を決めるのだ。運命に従い世界を滅ぼすか。それとも逆転して新たな運命を創造するのか」

 

《観測者》が俺達へ問いかける。人族の俺とシロ、天使族のセラ、悪魔族のベグリフへこの世界の運命を決めろと言う。

俺もセラも呆然としていた。話が大きすぎてついていけない。

いや、仮についていけたとして、どちらの選択にも俺達の描いていた理想はなく。

それどころか、世界と共に種族も分かたれる。

 

セラにも、もう会えない。

 

それぞれの種族に世界が分けられたら、そりゃ種族間の争いなんて起きないだろうけど。

でも、共生の道もまた途切れる。沢山の犠牲があってここまで来て、理想が叶わない。

それなら、今からでもこの世界で出来ることを模索すればとも思うけれど、出来ることも見当たらない。

要は、選択肢などあるようでないのだ。

《観測者》の手を取る以外に、これ以上犠牲を出さない方法はない。

だが、それでも選ぶことが出来ないのは勇気が出ないからだ。

理想を捨てる覚悟も。

セラと別れる覚悟も。

その時、ベグリフは告げた。

「いいだろう、世界を創造しろ」

奴の発言に、眼を見開く。

まさか一番に奴が答えるとは。それに、滅ぼす方じゃなくて、世界を創造する方だなんて。

さっきまでずっと滅ぼす滅ぼす言っていたのに。

「ほう、理由はなんだ」

《観測者》が尋ねる。本当は心を読んで分かっているだろうに、俺達へ聞かせようとしているのか。

当然と言いたげにベグリフが答える。

「お前の語る定められた運命では、俺は奴らに敗北する。世界が滅びるのは望むところだが、俺が死んでは意味がない。それに、俺はこの呪いを解かなければならない。まだ魔王として立場は使い道がある」

ベグリフが左手を見つめる。そこにはもうない指輪を見つめるように。

あいつ、フィグルの想いは何だと思って……!

だが、その表情が憎しみや恨みだけではなく、どこか複雑な表情であることに気付いた。

もしかして……。

最後に、ベグリフが《観測者》へ不敵な表情を浮かべる。

「何より、お前達の仕組みを知ることが出来る」

「……厄介な男だ」

仕組み?

ベグリフが何のことを言っているか分からないが、《観測者》には通じているようだ。

《観測者》が溜め息をついたような気がした。

「一つだけお前に教えてやろう。本来《観測者》である我々が次元に、世界に干渉することは許されていない。ゆえに、我は今後運命を視ることも、この次元への干渉も出来なくなるだろう。世界の在り方をただ見つめることしか出来なくなる。……だが、お前のいた次元の《観測者》はその縛りを解いている」

「……――!」

「精々抗うことだ」

目を見開くベグリフ。話がよく分からないが、縛りを解いているってことは、そいつは運命や次元への干渉を何度も出来るということか。

その次元は全てそいつの思うがままということになる。そんな次元からベグリフは来たのだろう。

すると、黙っていたセラが言葉を投げかけた。

「どうして」

「む……」

「どうしてあなたは、禁忌を冒してまで干渉してくれたのですか」

聞く前から困ったように《観測者》が眉をひそめていた。

言われてみればそうだ。

縛りを解いていない以上、干渉すればもう運命を視ることも干渉も出来なくなる。

たった一度きりの干渉を、何故今こうして使ってくれたのだろう。

定められた残酷な運命に抗うように使ってくれたのだろう。

まるで俺達を救ってくれるようだ。ベグリフ自身だって死から《観測者》の提案によって助けられている。

どうしてなんだ。

《観測者》を見つめる。

「分からない。ただ――」

その呟きは、本当に戸惑っているようで。

でも。

 

「この世界を終わらせたくない、そんな気がした」

 

そうして《観測者》は口を閉ざす。

何故だか心が熱くなった。目頭が熱くなった気がした。

その言葉を聞いて、俺は決めた。

理想を捨てる覚悟も。セラと別れる覚悟も。

どちらも、俺は諦めないことを。

ずっとこの世界を見守ってくれていた《観測者》がこの世界を終わらせたくないと言ってくれた。

何故だか、嬉しかったんだ。

「決めたよ。世界を分けよう」

俺の言葉に、セラも《観測者》もこちらを向く。

「それじゃあ……」

セラが悲しそうに顔を歪ませるが。

セラの頭を撫で、ゆっくりと頷いた。

まっすぐに自信を持って。

瞳に理想を宿して。

セラの表情が驚いたものに変わる。

もう迷わない。

「ただし、あんたに頼みたいことがあるんだ」

「……」

もう伝わっているのだろう。何かを考えるように、真っすぐ《観測者》がこちらを見つめる。真っ白で瞳から感情は分からないけれど。

どこか、嬉しそうにしているのは気のせいだろうか。

「三つの世界を繋ぐ道を作りたいんだ」

「え……」

セラは驚き、ベグリフは俺を一瞥する。

《観測者》は俺へ尋ねた。

「よいのか? 世界を繋げれば、再び同じことが起こるかもしれない。だが、別々の世界で新たな人生を歩めば二度と種族間の争いなど起きないんだぞ」

「そう、だな。それが一番平和なのかもしれない」

人族同士で争いが起きないとは言い切らないけれど、常に敵対するようなことにはならないだろう。同じ状況にあった者同士だから。天使族だって、悪魔族だってそうだ。

でも。

「……でも、やっぱ諦められないよ。俺達が一緒に過ごしてきた全てを俺は諦められない」

「ゼノ……」

「今回は失敗した。それは取り返しのつかないものだった。それでも、あんたが見捨てずにもう一度チャンスをくれるんなら、この世界の続きを見たいと思ってくれるのなら」

干渉して良かったなって思ってもらえるように。

もう一度俺達らしく世界を彩る為に。

「俺は、もう一度理想を追いかけたい」

世界が分かたれても、どれだけ時間がかかっても。

今度こそ三種族が繋がれるように。

「……」

《観測者》が俺を見る。

想いは全部伝わってるだろ?

笑ってやると、また溜め息をついた気がする。

「……お前も、厄介な男だ」

「誉め言葉として受け取っておくよ」

そして、《観測者》がセラとシロ、ベグリフへ尋ねる。

「お前達はどう思う」

「……私も、皆で追いかけた理想を諦めたくありません!」

「《ゼノと同じよ》」

「構わん。今度こそお前を殺せる」

全員が賛同してくれる。

てかあいつ、本来ならこの後俺達に負けること忘れてるんじゃないだろうな。

全員の意見を聞き、《観測者》が告げる。

初めて、《観測者》は明確に笑った。

「よくぞ選択した! これより運命を逆転する!」

両の掌に乗る球体がゆっくりと光の柱を昇って空へと上がっていく。

「我はもう干渉できん! 見せてみろ! お前達が紡ぐ運命を!」

二つの球体、天界と魔界が段々と巨大になり、空全てを覆いつくす。

そして、次の瞬間目の前が弾けた。

「っ……!」

今度は眩しくて目を閉じる。閉じている間、脳裏に《観測者》の声が聞こえた。

「世界間の次元距離を縮めておく。お前達の力で世界を繋ぐ道は作れるはずだ」

「っ、見ててくれよ! 俺達、今度こそっ!」

「……ああ、楽しみにしている」

次に目を開けた時、そこに《観測者》はおらず、光の柱もない。

夜空一杯に広がっていた天界や魔界もなく。

 

そして、セラもベグリフも周囲にはいなかった。

 

「《終わっ、たの……?》」

セインが光り、シロが元の姿に戻る。

怯えるように尋ねてくるシロの手を握った。

「いいや、始まったんだよ」

二人で廃墟と化した王都アタレスに立ち尽くす。

止まった時は、また動き出した。
この日、世界から一瞬にして天使族と悪魔族が消えた。


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