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3『過去の聖戦』
3 プロローグ
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ゼノ
辺りは等間隔にランプが置かれているが、ほんのりと薄暗い。間隔がやけに広いのだ。
地下だから暗いのは当たり前として、もっとランプ設置しろよな。
地下に出来た空洞ラフルスと呼ばれる場所に俺はいた。他にも何百何千という人が辺りにいる。
そして、そこら中から鳴り響くカンカンと金属を叩きつける音。それは俺の振り下ろすつるはしも奏でていた。
汗を拭いながら何度もつるはしを岩の壁に振り下ろす。常に砕いていく岩の壁に目を光らせながら。
すると、隣にいる男から声をかけられた。頭に赤いバンダナを巻いていて、顔をそれなりに整っている。それなりにな。
ケレア:
「なぁ、ゼノ。まだ始めないのかよ」
そう声をかけてきたのはケレア・ディグレウス。俺の友人、いや親友といって良いだろう。年も近く、中々に趣味趣向も合う奴だ。
といっても、こんな地下での趣味など限られているが。
一度ケレアに目を向けて、再び目の前の壁へと視線を戻す。
ゼノ:
「そう焦るなって、ケレア。今はとりあえず掘っておけ。監視が何か勘づくかもだろ」
そう言うと、ケレアが高台にいる監視へと目を向けた。そこには黒い翼が広げられていた。翼以外は人と何も変わらない、悪魔族が一人佇んでいたのだった。
ケレアが舌打ちする。
ケレア:
「くそっ、あんなの一人だけならどうにか勝てるだろっ」
ゼノ:
「まあ人数かければ確かにどうにかなるだろうけどさ。今は我慢だ我慢」
ケレアを落ち着かせながら何度もつるはしを叩きつける。不満そうだったが、ケレアもそれを再開した。
お互い黙々と作業を続けた。それを続けること数分後、俺がケレアへと告げる。
ゼノ:
「安心しろ。近いうちに動くよ」
ケレア:
「それって……!」
ケレアの言葉に、視線はそのままで頷く。
ゼノ:
「ああ、いよいよ革命の時だ」
そう言いながら、俺は力強くつるはしを振り下ろした。甲高い音がラフルスに響き渡っていく。
………………………………………………………………………………
セラ
地上にあるハ―ティス城。それは天使族の領地の中でも特に大きい王都ハートに建つ巨大な城である。
そのハ―ティス城で私は家族と話し合っていた。話し合っている場所は作戦室のはずなのだが、かなり豪華であちこちの道具が光に反射して煌々としている。
私としては、ここに回す資金ほど無駄なものはないと思うのですが……。
長女であるシノが髪を手で払いながら口を開いた。その長い金髪はクルクル巻かれている。
シノ:
「人族の魔石の収集具合はどうなのよ?」
それに答えるのはハート家次女のエクセロ。こちらは金髪を肩で切りそろえていた。
エクセロ:
「あまり宜しくないみたいですね。まあ簡単に見つかるものではありませんから」
すると、一番豪華な椅子に座っていたアイがため息をついた。アイはこの国の女王である。もうかなり歳を重ねているはずであるが、不思議と歳は感じられず、長女であるシノの姉のようにも見えた。
アイが冷徹な声で控えている騎士に声をかける。
アイ:
「そこの者、よく聞きなさい。これからは規定量の魔石を納められなかった者に罰を与えます。このままでは悪魔族に勝てません」
セラ:
「っ、お母様!」
流石にそれは酷いと思った私は、椅子から強く立ち上がった。ただでさえ先程のエクセロの報告で収集量は芳しくないと分かったはずなのに。それなのに罰を与えるなんて。
それでは一体どれだけの人が罰を……!
アイ:
「……何かしら、セラ」
セラ:
「……っ!」
アイから向けられたのは冷徹な視線。間違っても親子の間で交わされるような視線ではない。その視線に恐怖して、声が出てこない。
それでも、頑張って声を出そうと拳に力を入れた。
すると、後ろから付き人であるシェーンが声をかけてきた。その声音は心配しているようであり、一方で制するようでもある。
シェーン:
「セラ様、ここはどうか」
セラ:
「……何でもありません」
シェーンの声に従って、どうにか感情を飲み込み椅子に座る。何も出来ない自分が酷くもどかしかった。
その状態のまま話は進んでいき、ようやく家族での話し合いが終わる。
ハート家は天使族全体を統括する存在だった。そのトップにアイが君臨し、それを支えるようにシノとエクセロが控えている。私はその中で一番発言力が無い。皆無と言ってもいいくらいだ。いなくても変わらないが、末女として参加せざるを得ない。
自室に戻ろうと長々と続く廊下を歩く、私へ背後からシェーンが告げた。
シェーン:
「……セラ様、どんなにそれが理不尽だろうと人族を庇うのは難しいですよ」
それは分かっている。分かっているけれど。
セラ:
「ですが、認められるわけないです。種族が違うだけで生きていることに変わりはありません」
そう言って立ち止まり、シェーンの方を振り返る。そして、常々思っていたことをシェーンへ話した。
セラ:
「……私、人族に会ってこようと思います」
途端にシェーンが慌てる。
シェーン:
「なっ、それは御法度ですよ!」
天使族の王家は、人族との接触を固く禁じられていた。そこにはただ一つ、奴隷との接触を汚らわしいと捉える王家のプライドがあるのだろう。人族を下に見ているがゆえとしか考えられない。
セラ:
「分かっています。ですが、これ以上は我慢ならないのです。動かなければ何も変わりません。私が動きます」
これはずっと前から考えていたことだった。そして、今日の話し合いを経てもう待つだけの時間は終わりだと感じた。
私が動けば何かが変わると信じています。なにより動かなければ何も変わらないのは確かなのですから。
意志の籠った瞳でシェーンを見つめる。シェーンは観念したように深々とため息をついた。
シェーン:
「セラ様っていつもは奥ゆかしくて素敵なお方ですけど、たまに強情ですよね」
セラ:
「意志が強いだけですっ」
シェーン:
「それを強情って言うんですよ」
苦笑した後にシェーンが尋ねてくる。
シェーン:
「それで、どこの人族の集落へ行くつもりなのですか?」
セラ:
「たくさんありますけど、とりあえず近場のデグラという集落から行きます」
シェーン:
「近場、ですが。本当は遠い方が気付かれにくいですが、長時間の不在の方が気付かれてしまうかもしれませんしね」
シェーンが妥当だと頷く。
シェーン:
「分かりました。こっそり行きましょう。しっかりお供します」
セラ:
「ありがとうございます」
シェーンへ微笑む。シェーンもまた微笑んだ。
そうして私達は、支度をするべく急いで自室へ向かった。
エイラ:
「反乱の兆しが?」
私は報告へ来た悪魔へ聞き返した。悪魔の兵士が頷く。
悪魔兵:
「はい、監視官からの報告だと、どうやら人族に動きがあるようで」
跪きながら私への報告を続けていく兵士。どうやら緊張しているようで、たまに声やその身体が震えていた。
私、そこまで恐怖を植え付けたことないですけど。
悪魔兵:
「起こる可能性は十分にあるようです。如何なさいますか、エイラ様」
エイラ:
「……」
熟考した後、座っていた椅子から立ち上がり窓を開けた。ここは禍々しいオーラを漂わせる私の城、ヴェウス城の自室である。窓の外はかなり暗い。時間帯は既に夜だった。
背中に黒い翼を出現させ、背後の兵士へ告げる。
エイラ:
「私が直々に行きます。二度とそんなことを起こす気力が起きないよう、全力で叩き伏せます。場所は?」
悪魔兵:
「はい、ラフルスです」
エイラ:
「そこまで遠くないですね。一日やそこらで着くでしょう。すぐ向かいます」
言下、直ぐに窓を飛び出し飛翔する。膝丈の黒いスカートが風でたなびいていた。
夜空は雲に覆われており、星が見えることはない。私は夜空と同化していた。ドレスのような服に黒いスカート、そして黒タイツを着用しているから当然と言えば当然であった。
黒いその中を飛びながら、私は人族の行動について考えていた。
エイラ:
「……反乱ですか。どうしてわざわざ危険を冒すのでしょうか。そのまま家畜として過ごせばいいものを。何か、そうまでして手に入れたいものがあるというのでしょうか」
考えてみるが、行き着く答えがない。
エイラ:
「本当に人族はわけが分からない」
そう呟く口角が上がっていることを知らぬまま、私はラフルスへと向かった。
辺りは等間隔にランプが置かれているが、ほんのりと薄暗い。間隔がやけに広いのだ。
地下だから暗いのは当たり前として、もっとランプ設置しろよな。
地下に出来た空洞ラフルスと呼ばれる場所に俺はいた。他にも何百何千という人が辺りにいる。
そして、そこら中から鳴り響くカンカンと金属を叩きつける音。それは俺の振り下ろすつるはしも奏でていた。
汗を拭いながら何度もつるはしを岩の壁に振り下ろす。常に砕いていく岩の壁に目を光らせながら。
すると、隣にいる男から声をかけられた。頭に赤いバンダナを巻いていて、顔をそれなりに整っている。それなりにな。
ケレア:
「なぁ、ゼノ。まだ始めないのかよ」
そう声をかけてきたのはケレア・ディグレウス。俺の友人、いや親友といって良いだろう。年も近く、中々に趣味趣向も合う奴だ。
といっても、こんな地下での趣味など限られているが。
一度ケレアに目を向けて、再び目の前の壁へと視線を戻す。
ゼノ:
「そう焦るなって、ケレア。今はとりあえず掘っておけ。監視が何か勘づくかもだろ」
そう言うと、ケレアが高台にいる監視へと目を向けた。そこには黒い翼が広げられていた。翼以外は人と何も変わらない、悪魔族が一人佇んでいたのだった。
ケレアが舌打ちする。
ケレア:
「くそっ、あんなの一人だけならどうにか勝てるだろっ」
ゼノ:
「まあ人数かければ確かにどうにかなるだろうけどさ。今は我慢だ我慢」
ケレアを落ち着かせながら何度もつるはしを叩きつける。不満そうだったが、ケレアもそれを再開した。
お互い黙々と作業を続けた。それを続けること数分後、俺がケレアへと告げる。
ゼノ:
「安心しろ。近いうちに動くよ」
ケレア:
「それって……!」
ケレアの言葉に、視線はそのままで頷く。
ゼノ:
「ああ、いよいよ革命の時だ」
そう言いながら、俺は力強くつるはしを振り下ろした。甲高い音がラフルスに響き渡っていく。
………………………………………………………………………………
セラ
地上にあるハ―ティス城。それは天使族の領地の中でも特に大きい王都ハートに建つ巨大な城である。
そのハ―ティス城で私は家族と話し合っていた。話し合っている場所は作戦室のはずなのだが、かなり豪華であちこちの道具が光に反射して煌々としている。
私としては、ここに回す資金ほど無駄なものはないと思うのですが……。
長女であるシノが髪を手で払いながら口を開いた。その長い金髪はクルクル巻かれている。
シノ:
「人族の魔石の収集具合はどうなのよ?」
それに答えるのはハート家次女のエクセロ。こちらは金髪を肩で切りそろえていた。
エクセロ:
「あまり宜しくないみたいですね。まあ簡単に見つかるものではありませんから」
すると、一番豪華な椅子に座っていたアイがため息をついた。アイはこの国の女王である。もうかなり歳を重ねているはずであるが、不思議と歳は感じられず、長女であるシノの姉のようにも見えた。
アイが冷徹な声で控えている騎士に声をかける。
アイ:
「そこの者、よく聞きなさい。これからは規定量の魔石を納められなかった者に罰を与えます。このままでは悪魔族に勝てません」
セラ:
「っ、お母様!」
流石にそれは酷いと思った私は、椅子から強く立ち上がった。ただでさえ先程のエクセロの報告で収集量は芳しくないと分かったはずなのに。それなのに罰を与えるなんて。
それでは一体どれだけの人が罰を……!
アイ:
「……何かしら、セラ」
セラ:
「……っ!」
アイから向けられたのは冷徹な視線。間違っても親子の間で交わされるような視線ではない。その視線に恐怖して、声が出てこない。
それでも、頑張って声を出そうと拳に力を入れた。
すると、後ろから付き人であるシェーンが声をかけてきた。その声音は心配しているようであり、一方で制するようでもある。
シェーン:
「セラ様、ここはどうか」
セラ:
「……何でもありません」
シェーンの声に従って、どうにか感情を飲み込み椅子に座る。何も出来ない自分が酷くもどかしかった。
その状態のまま話は進んでいき、ようやく家族での話し合いが終わる。
ハート家は天使族全体を統括する存在だった。そのトップにアイが君臨し、それを支えるようにシノとエクセロが控えている。私はその中で一番発言力が無い。皆無と言ってもいいくらいだ。いなくても変わらないが、末女として参加せざるを得ない。
自室に戻ろうと長々と続く廊下を歩く、私へ背後からシェーンが告げた。
シェーン:
「……セラ様、どんなにそれが理不尽だろうと人族を庇うのは難しいですよ」
それは分かっている。分かっているけれど。
セラ:
「ですが、認められるわけないです。種族が違うだけで生きていることに変わりはありません」
そう言って立ち止まり、シェーンの方を振り返る。そして、常々思っていたことをシェーンへ話した。
セラ:
「……私、人族に会ってこようと思います」
途端にシェーンが慌てる。
シェーン:
「なっ、それは御法度ですよ!」
天使族の王家は、人族との接触を固く禁じられていた。そこにはただ一つ、奴隷との接触を汚らわしいと捉える王家のプライドがあるのだろう。人族を下に見ているがゆえとしか考えられない。
セラ:
「分かっています。ですが、これ以上は我慢ならないのです。動かなければ何も変わりません。私が動きます」
これはずっと前から考えていたことだった。そして、今日の話し合いを経てもう待つだけの時間は終わりだと感じた。
私が動けば何かが変わると信じています。なにより動かなければ何も変わらないのは確かなのですから。
意志の籠った瞳でシェーンを見つめる。シェーンは観念したように深々とため息をついた。
シェーン:
「セラ様っていつもは奥ゆかしくて素敵なお方ですけど、たまに強情ですよね」
セラ:
「意志が強いだけですっ」
シェーン:
「それを強情って言うんですよ」
苦笑した後にシェーンが尋ねてくる。
シェーン:
「それで、どこの人族の集落へ行くつもりなのですか?」
セラ:
「たくさんありますけど、とりあえず近場のデグラという集落から行きます」
シェーン:
「近場、ですが。本当は遠い方が気付かれにくいですが、長時間の不在の方が気付かれてしまうかもしれませんしね」
シェーンが妥当だと頷く。
シェーン:
「分かりました。こっそり行きましょう。しっかりお供します」
セラ:
「ありがとうございます」
シェーンへ微笑む。シェーンもまた微笑んだ。
そうして私達は、支度をするべく急いで自室へ向かった。
エイラ:
「反乱の兆しが?」
私は報告へ来た悪魔へ聞き返した。悪魔の兵士が頷く。
悪魔兵:
「はい、監視官からの報告だと、どうやら人族に動きがあるようで」
跪きながら私への報告を続けていく兵士。どうやら緊張しているようで、たまに声やその身体が震えていた。
私、そこまで恐怖を植え付けたことないですけど。
悪魔兵:
「起こる可能性は十分にあるようです。如何なさいますか、エイラ様」
エイラ:
「……」
熟考した後、座っていた椅子から立ち上がり窓を開けた。ここは禍々しいオーラを漂わせる私の城、ヴェウス城の自室である。窓の外はかなり暗い。時間帯は既に夜だった。
背中に黒い翼を出現させ、背後の兵士へ告げる。
エイラ:
「私が直々に行きます。二度とそんなことを起こす気力が起きないよう、全力で叩き伏せます。場所は?」
悪魔兵:
「はい、ラフルスです」
エイラ:
「そこまで遠くないですね。一日やそこらで着くでしょう。すぐ向かいます」
言下、直ぐに窓を飛び出し飛翔する。膝丈の黒いスカートが風でたなびいていた。
夜空は雲に覆われており、星が見えることはない。私は夜空と同化していた。ドレスのような服に黒いスカート、そして黒タイツを着用しているから当然と言えば当然であった。
黒いその中を飛びながら、私は人族の行動について考えていた。
エイラ:
「……反乱ですか。どうしてわざわざ危険を冒すのでしょうか。そのまま家畜として過ごせばいいものを。何か、そうまでして手に入れたいものがあるというのでしょうか」
考えてみるが、行き着く答えがない。
エイラ:
「本当に人族はわけが分からない」
そう呟く口角が上がっていることを知らぬまま、私はラフルスへと向かった。
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