クラスイチ（推定）ブスだった私が、浮気しない真面目なイケメン彼氏と別れた理由

真司からの報告

それからも仕事の合間を縫って、私と真田さんはデートを重ねた。もちろん予定が合えば泊まって、体を重ね合った。

急に泊まることが増え、父さんは心配しているそうだが、母さんがうまくフォローしてくれている。やっぱり母さんを味方にしておくと、楽だ。

でも、大変なのは楓だ。泊まった後などはしつこく求めてきた。母さん達が買い物で、少しの間、留守にする時でも求めてきた。

面倒くさくなり、好きにさせた。でも、体はそうもいかない。何度もいかされてしまう。



真田さんは会えない時は、ラインをしてくる。

平日は電車に乗ったとか、家に着いたとか、眼の前のカップルがいちゃついてイタイとか、いびきをかいている人がいるとか、他愛もない内容だ。

私は早苗に会うとき以外は、家に直帰するので、たいてい、家にいると返信する。

週末会えないときも、真田さんは、今、どこにいる、とか、友達といる場合は、写真付きで送ってきたりする。

今まで女性といたことはないと思う。女性と一緒にいるなら。これほど頻繁にラインをされているのは愉快ではないだろう。

それに会社からの帰りも、徐々に大胆になってきた。前は別々に退社してから、どこかで待ち合わせしていたが、最近は２人で会社を出ることもある。

女子社員の中では、七不思議として話題になったようだが、まさかね、という結論で落ち着いたようだ。

私が仕事熱心なのは、女を捨てているとか、仕事に生きるしかないとかいう噂があったくらいだから、みな分かっていると思う。

だから、後輩の仕事の面倒をみる優しい先輩と、真田さんの株が上がっている。しかし、私は邪魔者として、目の上のタンコブ扱いだ。口の悪い輩は、ブスが真田さんの優しさにつけ入り、彼女気分を味わっていると言っているらしい。

私は正直、真田さんが何を言おうとも、他で遊んでいると思っている。それが自然だと思えるからだ。
しかし、肝心な週末は、ほとんど私と会っているのだ。私が本命と信じたくもなる。

そして決定的なことがあった。
真田さんの誕生日だ。

他の日に仕事を片付け、２人で有給休暇を取った。今も目の前にいる。
こんな大事な日に一緒なんだ。もう信じてもいいかもしれない。