上 下
11 / 18

運命の出会い

しおりを挟む
 今日は土曜日だが、真田さんが用があると言うので家にいた。
 楓も、今日はオフのようだ。何故か私の部屋にいる。

「姉ちゃん、腰痛そうだけど、大丈夫?」

「少し痛い」

「ほら、そこ寝て」

 私はベッドにうつ伏せになった。
 楓がお尻の上に乗ってくる。
 そして、私の腰の上部分を押してきた。

「イタタタッ。でも気持ちいい」

「ガッチガチだよ」

「座りっぱなしだから」

 腰周り全体を楓は押す。
「うおっ、あ~気持ちいい」

 お尻に固いものが当たってくる。
「楓!」

「分かった。止めるよ」

「う~ん。分かった。お願い。続けて」

「後でしていい?」

「家じゃダメだって言ったでしょ」

「それなら外行こうよ」

「2人で出かけたら不自然でしょ」

「運動しにいくってことにすればいいじゃん」

「分かったわよ。でも、腰が痛くなくなったらね」

「うん」楓は何処で習ったのか?本格的にやり始めた。

「僕達もたまに、やってもらってるから。プロのトレーナーに」

「そうなの?」楓は腰だけじゃなくて、肩や背中もほぐし始めた。力があるから、気持ちいい。

 しばらくして、
「どう?やり足りない所あるなら、まだ、やるよ」

 私は立ち上がった。嘘のように体が軽い。
「大丈夫そう」

「よし!」楓はガッツポーズをした。

 しかし、「姉ちゃん、運動不足だよ」

「耳が痛い。あれ?何も聞こえない」

「フフフッ、誰も話してないよ。それじゃ、また、すぐに固くなるよ」

「どうしろって言うの?」

「外行こうよ。本当に運動する」

「え~、面倒くさい」

「彼氏に嫌われるよ。僕はその方がいいけど」

「分かったわよ」

 私は運動できそうな服を出した。長いレギンスにハーブパンツ、タンクトップにティシャツ。
「これでいい?」

「うん」

「僕も着替えてくる。あっ、汗かくから着替えもね」

「はいはい」

 着替えて、リビングに行った。
「楓と公園で運動してくる。車使っていい?」

「それなら、夕飯買ってきて」

「分かった」




 私達は一番近い大きな公園に来た。
 楓は厚めのレジャーシートのような物を持っている。

「まずはウォーキング。本当は軽く走りたいけど。今日は歩く」

「はい。先生、頑張ります」

 公園の外周を歩き始める。

「姉ちゃん、それじゃ散歩だよ。もう少し、大股で。腰を捻じるように」

「はい」私は大股で歩いた。

「そうそう、踵から足をつけて、つま先で蹴る。そして腕も腰を捻じるように振る。ただ歩くより全身の運動になる」

「はい」

 楓はじっと見ている。
「何?やりづらいんだけど』

「ごめん。オッパイが」

「ちゃんとやって、私も気になってるんだから」

「悪かった。でも、今の感じでいいよ」

「けっこう疲れるんですけど」

「だから、運動不足なんだよ」

「はいはい」

 30分くらい歩き、私は限界を迎えた。
「休ませて」

「分かった。休んでる途中。ストレッチやるから」

「それじゃ休まらないよ」

「姉ちゃんは寝転がってるだけだよ。動くのは僕」

「それならいいわ」

 厚手のレジャーシートに仰向けに寝転んだ。フカフカして気持ちいい。

 楓は私の腕を取って、胸の前で交差させる。そして。膝を立てさせて、捻じるように押した。

「あぁ、気持ちいい」

 いろんな体勢で、私の体を捻って圧をかけていく。

 一通り終わると、うつ伏せになり、後ろから楓が私の胸の前で手を組んだ。
「ちょっと、楓!」

「柔らかい。じゃなかった。誰も見てないから」

 背中を反らせる。
「ううっ、気持ちいい」

 片腕を自分の首の後ろに置き、体を捻る。
「楓、オッパイ満喫してない?」

「少しくらいいいだろ。ふざけてるわけじゃないんだ」

「分かったよ」

 そして、また仰向けになった。

 楓が唇を押し付けてきた。
 私は下から持ち上げて離した。
「こら!」

「ごめん、我慢できなくなった」

「罰走よ」

「はい!」

 楓は走って行った。あっという間に見えなくなる。

「もう、元気なんだから」昔を思い出す。すぐに駆け出して、私が追いかけてくるのをじっと待つ。その繰り返しだった。

 私が疲れて背中を向けると、すぐに戻って来て、足にしがみつき、心配そうな顔をする。

 私は「大丈夫、置いてかないから」と頭を撫でる。

 今も変わらない。見えないと心配になって、しがみついてくる。

「花音?」

 私はビックリして振り返る。真田さんだった。女性と一緒にいた。

「真司、どうしたの?」私はチラリと女性を見た。女性は余裕そうな顔をしている。

「そっちこそ、どうしたんだよ。そんなカッコで」

「えっ!恥ずかしいから見ないでよ」

「運動?」

「うん。運動不足だから、弟と」

「弟さん来てるんだ?どこにいるの?」

「ちょっと走りに行ってる」

「そうなんだ」

 私は、真田さんをじっと見た。  
「あっ、彼女は、僕の一番上の姉、小百合」

「お姉さん!」私は立ち上がり、
「始めまして、山上花音です」と頭を下げた。

 やっと自分の番がやってきたとばかりに
「ふ~ん、あなたが真司の彼女なのね?」

 小百合さんはボン・キュッ・ボンを実体化させたみたいにスタイルが良かった。真田さんの姉だけあって、美人だ。

 私は真田さんを見た。
「え~っと、小百合姉さんの会社が近くなんだ。今日は、会社に導入するシステムについて意見を聞かせてくれって。全く休みだってのに。こき使われてる」

「ごめんね、花音ちゃん。本当ならデートだったのに」

「いえ、真司さんとは会社でも会えるので」

「あら?のろけられちゃったかしら。フフフッ」

「そっ、そんなつもりじゃ』

 そこに楓が帰ってきた。
 あちゃぁ、なんて状況だ。八方塞がりだ。

「こんにちは」楓はスポーツマンらしく爽やかに挨拶した。

「こんにちは。弟さん?」
 楓は全て理解したようだ。一気に顔が曇った。

「え~、弟の楓です。こちらは会社の先輩の真司さんと、お姉さんの小百合さん」

「真司さん?」楓はそう呟くと、分かりやすくムッとした。

「あれ?なんか怒ってる?」真田さんは狼狽えた。

「いえ、姉がお世話になってます」とぶっきらぼうに言った。

「やっぱり怒ってるよね?」

「そんなことありません」

「あっ、山上楓、東南大学2年生」いきなり、小百合さんが叫んだ。

「えっ!」いきなり名前を呼ばれて、今度は楓が狼狽えた。

「ん~、この腰回り、実物のほうがいいわね」小百合さんは近寄って、楓の腰回りを触った。楓は何が起こっているか、分からずに棒立ちになっている。

「姉さん、初対面なんだから、止めてよ」
 真田さんが叫んだ。

 小百合さんは無視をして、腕や胸を触っている。

「ふむふむ。内角のベルト辺りから高めが苦手でしょ?」

「えっ!なんでそれを」楓は更に狼狽えた。

「やっぱりね。外角は得意。内角も低めなら、バットが素直に振り抜ける。しかし、それより上は腕が回らない」

「はぃ、その通りです」

「少しベースから離れてみれば?そのリーチなら届くでしょ?」

「それだと力負けしちゃうんです」

「引っ張ろうとするからでしょ。外角は流すイメージよ。手首を返すんじゃなくて、インパクトの瞬間、バットを押し込む。そうすれば、レフト線も切れない打球が打てるようになるわ」

「分かりました。試してみます」

「時間があるなら、私がつきっきりで教えるけど」

「姉さん。いい加減にしてくれ」

「お姉さん、何してるんですか?」

「社会人野球のスカウトだよ」

「えっ?女性なのに?」

「女性がそういうこと言うから、世の中変わらないのよ」

「姉さん、話しだろ。花音は、男に混じってプログラマーやってるって」

「あっ、そうだったわね。ごめんなさい」

「いえ、私こそ、すいません。女子野球があるのは知ってるんですが、小百合さんは男性の野球のスカウトなんですよね?」

「そうよ」

「姉さんは、女子野球で、女イチローって呼ばれた時期もあるんだ」

「へぇ~、それは凄いですね」私はこの体で野球がてきるのか?と思った。

 その心が伝わったのか、
「姉さん、昔は細くて、筋肉質だったんだけど、引退したら、こんな体になったんだ」

「ホント、太っちゃって、嫌だわ」

 あぁ、確かに真田さんは、誰かさんと違って、そんなに私の胸に執着しない。こんなものを見ていたら、そうなるのかも。

「楓くん、うちのチームに来ない?けっこう買ってるのよ。あなたのこと」

「それは、とても有り難いです。これからも頑張ります」と頭を下げた。

 すっかりスカウトの前の野球選手だ。

「邪魔して悪かったね。姉さん、行くよ」

「せめて連絡先くらい。2人でトレーニングを」

「ダメだよ。ほら、行くよ」真田さんは。小百合さんの腕を引っ張っていった。

「姉ちゃん。あれが彼氏?」

 隠してもしょうがない。
「そうよ」

「ふ~ん」

「何よ」

「いい人そうだ。でも、かっこいいし、姉ちゃんのこと騙してるかもしれない」

「そんなことないよ」

「僕は姉ちゃんを守る」

「はぁ、なんでそうなる」

「何回も言っただろ。僕には姉ちゃんが必要なんだ」

「はいはい、そうだったわね」

「ねぇ、約束したんだから、行こうよ」

「あぁ、うん」どうしよう?今行ったら、完全に裏切ることになりそうな気がした。

「今更?裏切ってることには変わらないだろ。何回目だよ」

「簡単に言わないで!」わたしはムッとした。

「ごめん。言い過ぎた。でも、お願い」

「はぁ。しょうがないわね。長い間我慢させたから、いいわよ」

「やった!」

「ほら、行くわよ」

 楓はレジャーシートを巻いた。


 ホテルに来て、まずシャワーを浴びた。運動の後は気持ちいい。

 楓が体を洗ってくる。
 毎回手つきかやらしくて、感じてしまう。

 私も負けずに体を洗うが、楓は素直に反応してくる。

 それは、ベッドの上でも変わらない。ゴツゴツした豆だらけの手なのに、優しく私の体を触ってくる。大切にされてる感じが伝わってくる。

そして、私が攻めると、楓は子供のように素直に喜び、感じてくれる。

それに加えて、中に挿れられると、何回もいってしまう。

真田さんとは違う感覚に。抵抗できなくなる。これを毎日されたら、これなしでは生きていけなくなってしまいそうだ。

楓はゴムを付けて、腰を動かした。
私はいつものように大声を出してしまう。楓は私と違って、久しぶりなのだ。一回一回、私の中を確認す?ように突いてくる。私は、何度目か分からないくらいいって、楓はやっと射精した

しかし、楓はこれで終わらない。

「すぐいい?」

ダメだ。中が擦られ過ぎて、敏感になり過ぎている。

私は、ゴムを外して口を縛り、手でしごく。
「少し休憩させて」

「うん、あぁぁ、手も気持ちいい。でも、口で」

「分かってるわよ」髪をかきあげて、咥える。

「姉ちゃん、気持ちいい」優しく頭を撫でてくる。

こんなに体が大きくなったのに、いい加減、姉離れできないのかな。あぁ、まだ一回目のように、熱くて固い。私は玉を掌で転がした。

少し精子が口の中に発射された。
「姉ちゃん、僕だけのものになってよ」

「止めるよ」

「わっ、分かった。もう言わない」

楓が腰を浮かす。

「はぁぁ、出る、出ちゃっう」あっ、ティッシュ忘れた、まぁ、いいか。

私は頭の動きを早くした。

「あぁ、姉ちゃん」精子が口の中に広がる。

また、いっぱい出た。私は満足した。顔がニヤけてしまったかもしれない。

楓は体を伸ばし、ティッシュを取ってくれた。
それを受け取ろとして、バランスを崩し、片肘をついた。
「ゴクン!あっ、飲んじゃった!」

「大丈夫!姉ちゃん」

「まぁ、子供ができるんだから大丈夫でしょ」

「姉ちゃんが僕の精子を飲んだ・・・」

「今のは事故だからね。もう飲まないわよ」

「分かってるよ。でも、興奮して痛い」

「変態!」

「しょうがないだろ」

「お茶飲みたい」
楓はフットワーク軽く、取って戻って来た。
「はい、姉ちゃん」

「さすがセカンドの動きね」

「野球が役に立った」

「そんなわけないでしょ。フフフッ」
私は一口飲んだ。

「ふぅ~、もういいわよ」

「やった!ねぇ、後ろからしていい?」

「えっ?うん、いいわよ」
私は四つん這いになり、お尻を突き出した。

楓はすっかり慣れた手つきでゴムを付け、固いものが私の中に入ってきた。

「はぁぁん」

楓は腰を動かし始めた。

「あぁぁ、違うところが擦れてるぅ」

「姉ちゃん、こっちも気持ちいい」

ダメだ、さっきよりも奥に入ってくる。すぐにいってしまう。

「あっ!」私は体を震わせた。何回いくことになるんだろう。

そして、楓は射精した。
私は、また何回もいってしまった。

楓が抜くと、私はうつ伏せに倒れ込んだ。

楓が私の顔が見えるように横になった。
「姉ちゃん、ありがと。気持ちよかった」
楓は私の頭を撫でた。

「私も気持ちよかったよ」

楓が腕を伸ばしてきたので、私は横になり、頭を乗せた。

「姉ちゃん、・・・あぁ、もう言わない。姉ちゃんが幸せなら」

「うん。幸せだから安心して」私も楓の頭を撫でた。
いつまで楓とこんな関係を続けるのだろうか?もう止めると言ったら、楓はどんな寂しい顔をするのだろう。
 
もう少しだけ。だから真田さん、赦して。

私は運動のせいもあってか、眠ってしまった。

目を覚ますと、楓と目があった。
「ごめん、寝ちゃった」

「いいよ。姉ちゃんの寝顔見てたから」

「ずっと見てたの?」

「うん。でも、そんなに寝てないよ」

私は時計を見た。
「そろそろ帰らないと。夕飯買って帰んなきゃ」

「そうだね、最後にキスしていい?」

「いいよ」

楓が顔を上げたので、私は腕を首の後ろに回した。

少しの間、見つめ合う。楓の目は、何か言いたげだ。

唇を重ね、舌を絡めあった。

そして、ホテルを後にした。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

私の部屋で兄と不倫相手の女が寝ていた。

ほったげな
恋愛
私が家に帰ってきたら、私の部屋のベッドで兄と不倫相手の女が寝ていた。私は不倫の証拠を見つけ、両親と兄嫁に話すと…?!

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

愛されない女

詩織
恋愛
私から付き合ってと言って付き合いはじめた2人。それをいいことに彼は好き放題。やっぱり愛されてないんだなと…

王宮医務室にお休みはありません。~休日出勤に疲れていたら、結婚前提のお付き合いを希望していたらしい騎士さまとデートをすることになりました。~

石河 翠
恋愛
王宮の医務室に勤める主人公。彼女は、連続する遅番と休日出勤に疲れはてていた。そんなある日、彼女はひそかに片思いをしていた騎士ウィリアムから夕食に誘われる。 食事に向かう途中、彼女は憧れていたお菓子「マリトッツォ」をウィリアムと美味しく食べるのだった。 そして休日出勤の当日。なぜか、彼女は怒り心頭の男になぐりこまれる。なんと、彼女に仕事を押しつけている先輩は、父親には自分が仕事を押しつけられていると話していたらしい。 しかし、そんな先輩にも実は誰にも相談できない事情があったのだ。ピンチに陥る彼女を救ったのは、やはりウィリアム。ふたりの距離は急速に近づいて……。 何事にも真面目で一生懸命な主人公と、誠実な騎士との恋物語。 扉絵は管澤捻さまに描いていただきました。 小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。

婚約破棄された私は、年上のイケメンに溺愛されて幸せに暮らしています。

ほったげな
恋愛
友人に婚約者を奪われた私。その後、イケメンで、年上の侯爵令息に出会った。そして、彼に溺愛され求婚されて…。

麗しのラシェール

真弓りの
恋愛
「僕の麗しのラシェール、君は今日も綺麗だ」 わたくしの旦那様は今日も愛の言葉を投げかける。でも、その言葉は美しい姉に捧げられるものだと知っているの。 ねえ、わたくし、貴方の子供を授かったの。……喜んで、くれる? これは、誤解が元ですれ違った夫婦のお話です。 ………………………………………………………………………………………… 短いお話ですが、珍しく冒頭鬱展開ですので、読む方はお気をつけて。

私の夫と義妹が不倫していた。義弟と四人で話し合った結果…。

ほったげな
恋愛
私の夫はイケメンで侯爵である。そんな夫が自身の弟の妻と不倫していた。四人で話し合ったところ…。

溺愛されたのは私の親友

hana
恋愛
結婚二年。 私と夫の仲は冷え切っていた。 頻発に外出する夫の後をつけてみると、そこには親友の姿があった。

処理中です...