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第33話 勉強会 1
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きちんと片付いた若葉瑞穂の部屋に、ローテーブル。早めの夕食を食べた後の集合で今日も勉強会を開いている。
みずほの家は、両親共に帰りが遅いため、気兼ねの必要がない。ひなは、幼い頃から入り浸るのが習慣化している。
それとなく高木家が見守るという暗黙の了解があって、若葉の両親も安心している。そこに光樹とつばさが乗った形だ。
・・・・・・・・・・・
今までつばさは塾に行ったことがなかった。母親の都合で転校も3回している。母親が頑張って働く分だけ家事を負担していたから、勉強時間だって、それほどあったわけではなかった。
生来の頭の良さもあって、中学の成績で言えば中の上と言ったところ。つばさを引き取った祖父は「いいよ」と言ってくれているらしいが、やっぱり私立高校は避けたい。
そして、ひな、みず、光樹は、成績が学年トップレベルだ。県下でもトップクラスの県立高校を狙っている。つばさが同じ高校に行くのなら、入試までの2ヶ月は勉強漬けになってもらう必要があった。
だが、やはり根を詰めて勉強したことがないだけに、一人で勉強するのは限界があった。
だから、三人が交代で見ることにしたのだ。
今週も金曜日まで、毎日四人で勉強してきた。今はみず・ひなコンビがつばさの両サイドにつきっきりだ。
図形問題は、見る角度を変え、補助線を引いて解くと簡単な問題がゴロゴロある。だから美少女三人が身体をくっつけてあれこれ考えている姿は、まるで一つの塊になっているようにも見える。
それを対面でチラリと見た光樹は、ついつい「美少女ダンゴ」なんてネタを考えたのかどうか。
一方で、部屋の空気が独特だ。
三人の少女からしたら、好きな男性と一緒の部屋にいるのである。当然、みんなシャワーを浴びてきている。
その結果として、中学生男子として耐えられないほど、部屋の空気に美少女成分があまりにも濃くなっている。息をする度に、胸がドキドキするような香りを吸い込んでしまって目眩がしそうだ。しかも、冬だというのに、三人が三人とも、なぜか胸元が緩い部屋着姿だ。
光樹は、自分の反応を何とか抑え込む必要があったのだ。
みずほの家は、両親共に帰りが遅いため、気兼ねの必要がない。ひなは、幼い頃から入り浸るのが習慣化している。
それとなく高木家が見守るという暗黙の了解があって、若葉の両親も安心している。そこに光樹とつばさが乗った形だ。
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今までつばさは塾に行ったことがなかった。母親の都合で転校も3回している。母親が頑張って働く分だけ家事を負担していたから、勉強時間だって、それほどあったわけではなかった。
生来の頭の良さもあって、中学の成績で言えば中の上と言ったところ。つばさを引き取った祖父は「いいよ」と言ってくれているらしいが、やっぱり私立高校は避けたい。
そして、ひな、みず、光樹は、成績が学年トップレベルだ。県下でもトップクラスの県立高校を狙っている。つばさが同じ高校に行くのなら、入試までの2ヶ月は勉強漬けになってもらう必要があった。
だが、やはり根を詰めて勉強したことがないだけに、一人で勉強するのは限界があった。
だから、三人が交代で見ることにしたのだ。
今週も金曜日まで、毎日四人で勉強してきた。今はみず・ひなコンビがつばさの両サイドにつきっきりだ。
図形問題は、見る角度を変え、補助線を引いて解くと簡単な問題がゴロゴロある。だから美少女三人が身体をくっつけてあれこれ考えている姿は、まるで一つの塊になっているようにも見える。
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その結果として、中学生男子として耐えられないほど、部屋の空気に美少女成分があまりにも濃くなっている。息をする度に、胸がドキドキするような香りを吸い込んでしまって目眩がしそうだ。しかも、冬だというのに、三人が三人とも、なぜか胸元が緩い部屋着姿だ。
光樹は、自分の反応を何とか抑え込む必要があったのだ。
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