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第27話 ボクのおよめさん 3
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その後は、夢中だった。
よく憶えてないけど、たぶん、家の中のお父さんが気が付いて出てきたんだと思う。
今だったら、保健所とか警察? だろうね。
でも、そのあたり、うちの親はわりといい加減だったのと、コロッケが態度を一変させて、オレの前に「伏せ」をしていたのが決め手だったんじゃ無いかな。まさかのお咎め無し。
だってさ、犬って、顔に「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」って表示できるんだよね。もう、見るからに、土下座状態だったんだもん。これ以上何かしなくても大丈夫だって思ったんじゃないかな。
それに、そもそも、コロッケは子どもが大好きで、遊びたかっただけなんだろうって、父さんは言ってたよ。
本気で噛んでるわけじゃなかった。確かに、体がデカいし、本気でかみつかれてたら子どもの手なんて千切れかねないもんね。
ケガって言えば、つんちゃんはおでこをすっちゃってね。けっこう血が出てたなぁ。でも、自分のケガよりも、オレが噛まれたところを気にしてくれて。
「腕なんか大丈夫さ。それよりも、つんちゃん、おでこに血が出てるよ」
「大丈夫」
みたいな会話をしたはずなんだけど、よく憶えてなくて。ただ、その後のことで覚えてるのは二つかなぁ。
一つは、コロッケがオレの子分になったこと。家から逃げ出してくると、必ずウチの玄関に座ってるんだ。ウチの番犬みたいにね。
それで、オレが遊びに行くと、絶対にそばを離れなかった。
なぜか毎朝、律儀に脱走してきてね。学校まで付いてきたんだよ。校門のところで「帰れ!」というと、そのまま帰って、下校の時になると、今度は迎えに来て、校門のところでお座りして待ってるんだよ。
で、オレを見つけると、シッポをブンブンふって、頭を差し出してくるんだ。
ちょうど「親分、お勤めご苦労さんです」的な感じ?
で、一緒に帰ってくると、ウチの玄関でお座りして番犬になる。オレが出かけると足下に付いてきて離れなくなったんだ。
よく憶えてないけど、たぶん、家の中のお父さんが気が付いて出てきたんだと思う。
今だったら、保健所とか警察? だろうね。
でも、そのあたり、うちの親はわりといい加減だったのと、コロッケが態度を一変させて、オレの前に「伏せ」をしていたのが決め手だったんじゃ無いかな。まさかのお咎め無し。
だってさ、犬って、顔に「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」って表示できるんだよね。もう、見るからに、土下座状態だったんだもん。これ以上何かしなくても大丈夫だって思ったんじゃないかな。
それに、そもそも、コロッケは子どもが大好きで、遊びたかっただけなんだろうって、父さんは言ってたよ。
本気で噛んでるわけじゃなかった。確かに、体がデカいし、本気でかみつかれてたら子どもの手なんて千切れかねないもんね。
ケガって言えば、つんちゃんはおでこをすっちゃってね。けっこう血が出てたなぁ。でも、自分のケガよりも、オレが噛まれたところを気にしてくれて。
「腕なんか大丈夫さ。それよりも、つんちゃん、おでこに血が出てるよ」
「大丈夫」
みたいな会話をしたはずなんだけど、よく憶えてなくて。ただ、その後のことで覚えてるのは二つかなぁ。
一つは、コロッケがオレの子分になったこと。家から逃げ出してくると、必ずウチの玄関に座ってるんだ。ウチの番犬みたいにね。
それで、オレが遊びに行くと、絶対にそばを離れなかった。
なぜか毎朝、律儀に脱走してきてね。学校まで付いてきたんだよ。校門のところで「帰れ!」というと、そのまま帰って、下校の時になると、今度は迎えに来て、校門のところでお座りして待ってるんだよ。
で、オレを見つけると、シッポをブンブンふって、頭を差し出してくるんだ。
ちょうど「親分、お勤めご苦労さんです」的な感じ?
で、一緒に帰ってくると、ウチの玄関でお座りして番犬になる。オレが出かけると足下に付いてきて離れなくなったんだ。
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