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第24話 だが、遅い! 1
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「石田、ちょっと待ってくれ」
教室へ戻ろうとしたら担任の大島先生に呼び止められた。横には校長先生と学年主任がいた。
「はい。なんでしょうか?」
「おまえの親って、何時頃なら電話に出られると思う?」
「電話をするんですか? まさか今日のことでしょうか?」
「あぁ。おまえはなるべく親に言うなって思っているのは分かってるが、さすがに、こうなると話をしなくちゃダメなんだ。今日の件で、緊急で臨時保護者会も開かなくちゃだしな。その前に、おまえの親には説明とお詫びをする必要があるんだ」
今日の出来事について臨時保護者会を開くとか何とかで、その前にオレの親へ電話するって話だ。学校で逮捕者が出てしまった以上、そういうこともあるのかな。ただ、父さんは、今アマゾンの奥のはず。無線ならともかく、携帯がつながるとは思えない。
「母さんは、きっと遅くまで仕事だと思います」
業界ではけっこう大手の農業系新聞の記者だけあって、毎日の記事プラス、月刊誌の方にもこき使われる。その締め切り間近の今の時期だと、帰れるのは10時を超えるのが普通だ。
そのあたりを丁寧に先生に説明したけど「だけど、何とか連絡しなくては」と校長先生が、ため息をついていたよ。
それやこれやで体育館を出たのは一番最後になってしまった。部活も中止で、強制的に即時下校という話だ。下級生達は、これ幸いとダッシュで帰宅していく。
教室へ戻ろうとした階段の手前で、いきなり引っ張られた。
「わっ! 宇佐美さん?」
「すまなかった!」
「え?」
「知らないこととは言え、ひどいことをしてしまった。許してくれ」
頭を深々と下げている。
どうやら、ウソ告のことを謝るつもりらしい。すぐに謝ってくるあたり、やっぱり彼女はスポーツマンなんだろうな。
「うん、良いよ」
「え? そんな簡単に……」
「だって、誤解もあったんだもん、仕方ないさ。宇佐美さんに悪気があったんじゃないってことくらい分かるからさ」
「ありがとう、ありがとう! 石田君がこんなに大人だったなんて」
「よせよ。そんなんじゃないから。じゃあ、それでいいかな?」
もう、こんなどうでも良いことよりも、早く、ひな・みずちゃん達と話したいってことしか頭になかったんだ。
そこにもう一人現れた。
教室へ戻ろうとしたら担任の大島先生に呼び止められた。横には校長先生と学年主任がいた。
「はい。なんでしょうか?」
「おまえの親って、何時頃なら電話に出られると思う?」
「電話をするんですか? まさか今日のことでしょうか?」
「あぁ。おまえはなるべく親に言うなって思っているのは分かってるが、さすがに、こうなると話をしなくちゃダメなんだ。今日の件で、緊急で臨時保護者会も開かなくちゃだしな。その前に、おまえの親には説明とお詫びをする必要があるんだ」
今日の出来事について臨時保護者会を開くとか何とかで、その前にオレの親へ電話するって話だ。学校で逮捕者が出てしまった以上、そういうこともあるのかな。ただ、父さんは、今アマゾンの奥のはず。無線ならともかく、携帯がつながるとは思えない。
「母さんは、きっと遅くまで仕事だと思います」
業界ではけっこう大手の農業系新聞の記者だけあって、毎日の記事プラス、月刊誌の方にもこき使われる。その締め切り間近の今の時期だと、帰れるのは10時を超えるのが普通だ。
そのあたりを丁寧に先生に説明したけど「だけど、何とか連絡しなくては」と校長先生が、ため息をついていたよ。
それやこれやで体育館を出たのは一番最後になってしまった。部活も中止で、強制的に即時下校という話だ。下級生達は、これ幸いとダッシュで帰宅していく。
教室へ戻ろうとした階段の手前で、いきなり引っ張られた。
「わっ! 宇佐美さん?」
「すまなかった!」
「え?」
「知らないこととは言え、ひどいことをしてしまった。許してくれ」
頭を深々と下げている。
どうやら、ウソ告のことを謝るつもりらしい。すぐに謝ってくるあたり、やっぱり彼女はスポーツマンなんだろうな。
「うん、良いよ」
「え? そんな簡単に……」
「だって、誤解もあったんだもん、仕方ないさ。宇佐美さんに悪気があったんじゃないってことくらい分かるからさ」
「ありがとう、ありがとう! 石田君がこんなに大人だったなんて」
「よせよ。そんなんじゃないから。じゃあ、それでいいかな?」
もう、こんなどうでも良いことよりも、早く、ひな・みずちゃん達と話したいってことしか頭になかったんだ。
そこにもう一人現れた。
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