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第22話 ライブは走りながら聞けw 4
しおりを挟む血相を変えて走ってきた大島先生。
「いしだぁあああ、なんだ! この放送で流れてるのは! おまえら、いったい何をやってる!」
大島先生がオレの胸ぐらを掴んだ。
その間に、国語の小仏《おさらぎ》先生が放送室のドアを開けようとしてる。
「カギが閉まってます。マスターキーを早く! 副校長! はやく出して!」
慌てて副校長先生がポケットを探った。
大島先生は、さらにオレの首を締め付けてきた。
「開けろ! 早く放送室を」
「違うよ、先生、これ、放送室じゃない。用具倉庫だ」
「用具倉庫?」」
「中にいるのはサッカー部の連中だよ。女の子は須藤さんだと思う」
「お、お前の話は後でちゃんと聞くからな! と、とにかく、体育館裏の用具倉庫だな?」
「あぁ、そうだよ。オレも行くから」
「わかった。お前もついて来い!」
すげぇ。さすがサッカー部顧問、マジで足が速かった。
・・・・・・・・・・・
廊下にも、校庭にも、しっかりと放送が流れていた。全員が「なんだなんだ?」とザワついてる。そこを先生の集団がものすごい勢いで走り抜ける。
その間にも、着々と「こと」は進行していた。
「おまえら日本人はバカだろ」
「こいつをここでヤっちまえば良いんだよ」
「でも、あの、なんで?」
「股から血を流したコイツを職員室に連れていくんだ。石田にやられたって叫びながらな。オレ達は偶然通りかかった目撃者ってわけだ。あ、ホントっぽくするために、コイツのシャツを破っておけ。ほら、早くしろ、休み時間が終わっちまう。次は国語だ。小仏《おさらぎ》先生は遅刻に厳しいんだぞ、早くやれ!」
「おい。早くしろって! おら、お前はこっちだ」
「キャッ!」
何かが倒れる音。メギツネが押し倒された?
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