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第18話 密談 3
しおりを挟むしかし、その青木がふっと真顔に戻って首を捻った。
「ココアと高木さんかぁ……」
関田の胸ぐらを掴んだ。
「おい、ヤツが乗り換えたらどうするんだよ。どう考えても、チェンジするだろ。他にいねーのか」
『え?』
心愛は顔が引き攣りそうだ。ひどい言われようである。しかし、青木なりに考えはした言葉で、真剣に心配しているのである。
心愛は、愛想笑いをすべきか怒って良いのか、表情が難しいと思った。
「でも、いまからだと時間が」
「昼までに後輩を説得するのは難しいか。う~ん。じゃあ、なんか、チェンジできないように工夫しろよ。あ、そうだ。ココア、おまえ、その場でキスしろ。そうすりゃ簡単に乗り換えられないだろ。それに、その写真をばら撒けば高木さんだって、コクるのをやめるかもしれない」
「え?」
話の流れ上、断れないヤツだ。
須藤心愛は『あんなヤツとファーストキスするのかよ』と泣きそうになったが、場の空気を壊さないために、ヘラッと笑って見せる。
「OK。じゃ、ヤツのキス顔をバッチシ撮ってやってね!」
そこで授業開始のチャイムが鳴ってしまった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
作者より
昼休みに、須藤心愛がウソ告となりましたが、これは高木さんの読み通りです。
ここまでお読みいただいて、まだ「お気に入り」に入れてない方は
ご面倒だとは思いますが、ボタンを押していただけますよう、お願いいたします。
作者のモチベーションは、読者のみなさまの応援だけが頼りです。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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