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第10話 ウソ告してないヤツは…… 前

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◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
作者から

第1話の直後の時点になります。
光樹君は、お家へ帰りました。お家に帰るまでがウソ告です。

 ……って、そんなことはないか(笑)

それでは、お楽しみください。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 自分の机に向かってノートを取り出して、ウソ告してきたやつらのリストアップをしようと思った。

 けれども移動教室からこの方、一ヶ月ちょっとで怒濤のウソ告が繰り返されたせいで「してない女」を書き出す方が簡単だった。

 なんてこったいw

 と言っても、学年全員分の名前を思い出すなんて不可能だから、移動教室の「しおり」にある部屋割り表を使って、チェックしていった。

「おっと、こいつだけはチェックをするまでも無ないな」

 まず、「木山 乃々佳」がトップにくる。さすがに、あれからさらにウソ告をしてくるほど悪質な性格でもなかった。

 でも、あれだけ見事にオレのコトを相手にしてないワリに、ちょくちょく話したそうに近寄ってくるのがムダにウザイ。もちろん、オレは三十六計逃げるにしかず。

 しかも、ウソ告に加担している(当社比)から、ぜったいに近寄らない。それどころか何か言われる前に、すぐに逃げ出しているおかげで、その後のショックは受けてない。

 幼馴染みだし、かつては好きだったんだけどな~。

 性格も良いと思ってたんだよ? 

 軟式テニス部のキャプテンもやってるし、声まで透明感があるし、ピアノも得意だ。スポーツも音楽もできて社交的なんだもん。ムダにすごいと思う。富士川中四大美少女の一人でもあるのは幼なじみながら、すごいな。

「それと、ウソ告してないって言えば、こいつだ」

 サッカー部のマネージャーをしているおかげで、トップカーストの一員である「須藤 心愛ここあ」。ウェーイ系でキツネ顔が特徴だ。あ、あと、人を化かすのも得意だよなw

 裏で糸を引いてるのは知ってるけど、メギツネ自らウソ告をする気にはなれないらしい。

 次が合唱部長の「高木ひな」。

「合唱のこと以外で話したことないけど、この子って、実は美少女だよね」

 サイドテールがポイントの美少女だ。まあ、実はも何もない。この子も富士川中四大美少女の一人なんだから。微乳だってウワサだけど、みんな、どうやって確かめてるんだろ? やっぱり体育か? ついでに言えば、親は、どっかの社長さんらしい。オレとは小学校が違うけど、けっこうのお嬢様らしい。

 そしてウチのクラスの41番がいた。


 

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