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ネフリーティス森王国
双子の質問攻撃
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「わぁぁ!凄い凄いお父様早く行きましょう!」
「もーロゼ、父上はたった今到着されたばかりなんだから少しは休みを…」
「構わないよ。ほらクリストファーも」
仕事を片付け少し遅れて合流した3人はネフリーティス森王国へ向かう途中の街で宿をとることにしていた。
昼頃に合流したラヴィリオは2人を連れ街を歩くことを提案し、それにロゼリアとクリストファーが頷いたのだった。ネフリーティス森王国までは片道竜車で3日ほどかかる。急ぎの場合【転移】や【竜化】で行くことも出来るが、今回は私的な旅行であり経済を回すという点や2人に街を見せるという目的が含まれていた。
3人が泊まる街はアヴェントゥリーニス竜王国内で2番目に大きく、他種族との交流が盛んに行われていた。
「2人ともちょっとおいで」
そう言われロゼリアとクリストファーは首を傾げながらもラヴィリオに近づいた。3人は今回泊まる宿の一室、ラヴィリオの部屋に集まりこれからの散策に着いて話し合っていたのだった。
「はい出来た。」
「?お父様何が…えっクリス!?」
「母上……」
2人は互いを見つめ合い目を丸くしていた。そうラヴィリオは【銀竜】の色である銀髪紫眼を幻術で変化させたのだった。そうして変わった2人は金色の髪に緑の瞳。エルフの特徴である色彩をしていたのだった。
ハーフでありエルフの特徴である長く尖った耳を持つ2人にとって、カモフラージュとしては最適だろう。クリストファーはただでさえ生き写しのように母親に似ていた妹の姿に驚き、一瞬固まってしまう。がそれも直ぐに持ち直し父ラヴィリオを見るとまた固まってしまう。
「どう?ラシェルとの散策でよく使っていた姿なんだけど」
そういうラヴィリオは金髪緑眼、サラサラとした髪から除く耳は長く尖っていた。その姿はどこからどう見てもエルフであり、美しい容姿も相まって違和感は全く感じさせられなかった。
「お父様は金髪緑眼でも素敵ですわ!」
「ふふ、ありがとう。ロゼリアもクリストファーもよく似合ってる、自慢の子供達だ。それじゃあ街に行こうか。」
「「はい」」
「いらっしゃい~今は旬のリンゴが揃ってるよ!」
「ママあれ欲しいよ買って!!」
「よ!そこの奥さんうちの肉を見ていかないかい!」
ガヤガヤと賑やかな声が聞こえ活気に溢れた街を3人は進んでいく。キョロキョロと目の珍しそうにしているロゼリアをクリストファーとラヴィリオは笑っていた。
「ロゼはジルと一緒に街に出掛けたようだけどこういうのは初めて?」
「えぇそうよ。ここはなんというか…お祭りみたいな場所ね。いつか読んだお話にこういう所で悪い敵を撒くシーンがあったわ!」
「ふふ、ロゼリアが行った場所は富裕層向けの店が多い場所だったからね。ここは一般的な市民が買い物を楽しんだりするストリートかな。クリストファーとは何度か足を運んだけどロゼリアとも来れて嬉しいよ」
「私もお父様にエスコートされて来れるなんて嬉しいですわ。でも…私2人が先に街を散策していたなんて初めて知りましたっ」
ロゼリアはムッとした顔で顔を膨らませ、わざと怒っているぞ不満だぞとアピールした。これも母ラシェルが娘に教えた淑女教育というより、男を落とすためのひとつであり、父ラヴィリオへの対抗策として教えたものだった。
『いいことロゼリア。もし好きな人が出来たらその人だけに使う技があるの。
まずその前提に男なんて女心をまるで分かっていないことを理解するのよ。とくに貴方のお父様なんて、私がはっきり言わないとずっと同じお菓子ばかり口に運んでくるわ、人前で恥ずかしいキスばかりしてくるわ大変なのよ!だからこれは嫌だ不満だって言うことをハッキリと、かつ仕方がないなぁって思わせるように伝えるの』
ロゼリアは母の言葉を守り、そして番としての魅力以外でもジルバートを落としたのだった。しかしそれはロゼリアの知らない事であり、これからもジルバートは無自覚な彼女に翻弄されることだろう。
「ごめんごめん。父上について学んでいた時に王都の下町を見せてもらったんだ。ロゼはジルといたし楽しい時間を過ごしたんでしょ?」
「……ふん!お父様行きましょう!クリスなんて放っておいても勝手に着いてきます、お父様は私だけのために街を紹介してくださいな!今日1日お父様は私だけのお父様なのです」
クリストファーの意味ありげな笑みに顔を赤らめそっぽを向いたロゼリアは、ラヴィリオの腕を引く。そしてラヴィリオに隠れこっそり、べーと舌を出したロゼリアにクリストファーは笑ってしまう。
反対にラヴィリオは目に入れても可愛くない愛娘にそう言われ、ついニヤケてしまう口元を手で隠した。といっても傍目にはいつもの無表情なのだが…。
「お父様あの方とても立派な剣をお持ちになっているわ!物語のような冒険者って本当にいらっしゃるの?」
「父上これだけの人がいて衛生管理や治安維持はどうやっているのですか?」
「お父様ここは海から離れているはずですのにどうしてお魚がこんなに沢山ありますの?」
「父上種族間の言語理解はどうなっているのでしょうか?」
「お父様!」
「父上!」
両脇をを愛しい子供たちに囲まれているラヴィリオの今の姿を見れば、友人たちはからかいのネタにしてようとニヤニヤ観察していただろう。それほどラヴィリオの表情は柔らかく、娘と息子に頼られて嬉しいと全身からオーラが溢れていた。
ロゼリアとクリストファーは知識欲が凄まじく何故、どうしてという質問を投げかけまくっている。初めて見る種族や店、活気溢れる雰囲気に2人は興奮していた。クリストファーも何度か行ったことはあるが、ロゼリアに触発されさらにこの街は初めてだったこともあり目を輝かせていたのだった。
「引ったくりよ!誰か捕まえて!」
後ろの人混みの中叫び声が聞こえた瞬間、ロゼリアは無表情になり姿をけした。
「ロゼ!?」
バッとクリストファーが振り向いた瞬間、ロゼリアは犯人の頭にかかと落としを食らわせていた。そして驚く暇もなく沈められた犯人の頭を踏みつけるロゼリアと、その鮮やかな動きを見ていた周囲の人達の歓声がそこにあった。クリストファーとラヴィリオはその一瞬の出来事に驚き、ハッとロゼリアに駆け寄った。
「ロゼリア大丈夫かい!?」
「ロゼ!もぉ怪我はないだろうけど、驚かせないでよ!」
ロゼリアはひったくられたカバンを持ち主に返し、駆けつけた警備隊に伸びた犯人を任せた。警備隊はロゼリアから話を聞こうとしたが、折角の楽しい時間を邪魔されたくないラヴィリオはそれを止める。
「彼女は私の娘だ。詳しい話は彼から」
ロゼリアがクリストファーに文句を言われているのを後目に、ラヴィリオは目の色を元に戻しそう警備隊に囁いた。紫の瞳に【銀竜】アルゲントゥム公爵であることに漸く気づいた彼らは姿勢をただし、さらに気配もなく真横に立っていたラヴィリオの従者に驚いた。
「もぉクリスは心配しすぎよ!いや怪我の心配はしてなかったわね」
「ロゼが引ったくりくらいで怪我するわけないでしょ。そうじゃなくて淑女は普通あそこで自ら犯人を捕まえるなんて事はしないし、ましてスカートでかかと落としなんて事ありえないよ!」
そういって腕を組み怒るクリストファーに反抗していたロゼリアも、ラヴィリオの前で淑女らしからぬ事をしたことにようやく気づき青ざめた。
「は!やらかしてしまったわ!どうしましょうっお父様の前で思いっきり淑女らしからぬ事をしてしまったわ!」
「いい加減その癖治さないと、ジルに見捨てられてもしらな…あぁ嘘嘘そんな事ないから!ジルはどんなロゼも愛してくれるから!」
ロゼリアはジルバートに見捨てられるかもしれないという言葉に顔を白くさせ、ポロポロと涙を流し始めた。見捨てられる…嫌われる…そんなことを考えた瞬間体の震えが止まらなくなり、涙が溢れ出てくる。あの蕩けるような笑みが消え、凍りつくような視線を想像しロゼリアは息をするのも忘れその場に立ち尽くした。
クリストファーはその様子に自身の言葉の重大さに気づき、必至にフォローする。以前は変わらなかったロゼリアの身長も今では随分小さく感じ、ジルバートに嫌われる恐怖で泣きながら震えるロゼリアを抱きしめた。
「ごめんロゼ、言いすぎた。ジルはそんな事でロゼを嫌いになんてならないよ。それに僕達を救ってくれた戦場で2人は出会ったんだろ?ならジルはそんなロゼも愛してくれているって事だよ。」
「…ぅっうぅっ…ほんと?…じる…私の事…き…嫌いに、ならない、かな?」
「そうに決まってるよ。ロゼはジルが紳士でなかったら嫌いになる?」
「ならない…」
「それと同じだよ」
もう紳士らしからぬ事をやらかしてることはこの際置いておいて、立ち直り始めたロゼリアにクリストファーはホッと息を吐いた。
「これが番…か」
ジルバートという存在ひとつでこうも情緒不安定になる妹にクリストファーは内心寂しさを覚えた。
ーーーーーーーー
兄離れする妹が寂しいお兄ちゃんと、取り戻して直ぐに他の男にやらねばならんお父さん
「もーロゼ、父上はたった今到着されたばかりなんだから少しは休みを…」
「構わないよ。ほらクリストファーも」
仕事を片付け少し遅れて合流した3人はネフリーティス森王国へ向かう途中の街で宿をとることにしていた。
昼頃に合流したラヴィリオは2人を連れ街を歩くことを提案し、それにロゼリアとクリストファーが頷いたのだった。ネフリーティス森王国までは片道竜車で3日ほどかかる。急ぎの場合【転移】や【竜化】で行くことも出来るが、今回は私的な旅行であり経済を回すという点や2人に街を見せるという目的が含まれていた。
3人が泊まる街はアヴェントゥリーニス竜王国内で2番目に大きく、他種族との交流が盛んに行われていた。
「2人ともちょっとおいで」
そう言われロゼリアとクリストファーは首を傾げながらもラヴィリオに近づいた。3人は今回泊まる宿の一室、ラヴィリオの部屋に集まりこれからの散策に着いて話し合っていたのだった。
「はい出来た。」
「?お父様何が…えっクリス!?」
「母上……」
2人は互いを見つめ合い目を丸くしていた。そうラヴィリオは【銀竜】の色である銀髪紫眼を幻術で変化させたのだった。そうして変わった2人は金色の髪に緑の瞳。エルフの特徴である色彩をしていたのだった。
ハーフでありエルフの特徴である長く尖った耳を持つ2人にとって、カモフラージュとしては最適だろう。クリストファーはただでさえ生き写しのように母親に似ていた妹の姿に驚き、一瞬固まってしまう。がそれも直ぐに持ち直し父ラヴィリオを見るとまた固まってしまう。
「どう?ラシェルとの散策でよく使っていた姿なんだけど」
そういうラヴィリオは金髪緑眼、サラサラとした髪から除く耳は長く尖っていた。その姿はどこからどう見てもエルフであり、美しい容姿も相まって違和感は全く感じさせられなかった。
「お父様は金髪緑眼でも素敵ですわ!」
「ふふ、ありがとう。ロゼリアもクリストファーもよく似合ってる、自慢の子供達だ。それじゃあ街に行こうか。」
「「はい」」
「いらっしゃい~今は旬のリンゴが揃ってるよ!」
「ママあれ欲しいよ買って!!」
「よ!そこの奥さんうちの肉を見ていかないかい!」
ガヤガヤと賑やかな声が聞こえ活気に溢れた街を3人は進んでいく。キョロキョロと目の珍しそうにしているロゼリアをクリストファーとラヴィリオは笑っていた。
「ロゼはジルと一緒に街に出掛けたようだけどこういうのは初めて?」
「えぇそうよ。ここはなんというか…お祭りみたいな場所ね。いつか読んだお話にこういう所で悪い敵を撒くシーンがあったわ!」
「ふふ、ロゼリアが行った場所は富裕層向けの店が多い場所だったからね。ここは一般的な市民が買い物を楽しんだりするストリートかな。クリストファーとは何度か足を運んだけどロゼリアとも来れて嬉しいよ」
「私もお父様にエスコートされて来れるなんて嬉しいですわ。でも…私2人が先に街を散策していたなんて初めて知りましたっ」
ロゼリアはムッとした顔で顔を膨らませ、わざと怒っているぞ不満だぞとアピールした。これも母ラシェルが娘に教えた淑女教育というより、男を落とすためのひとつであり、父ラヴィリオへの対抗策として教えたものだった。
『いいことロゼリア。もし好きな人が出来たらその人だけに使う技があるの。
まずその前提に男なんて女心をまるで分かっていないことを理解するのよ。とくに貴方のお父様なんて、私がはっきり言わないとずっと同じお菓子ばかり口に運んでくるわ、人前で恥ずかしいキスばかりしてくるわ大変なのよ!だからこれは嫌だ不満だって言うことをハッキリと、かつ仕方がないなぁって思わせるように伝えるの』
ロゼリアは母の言葉を守り、そして番としての魅力以外でもジルバートを落としたのだった。しかしそれはロゼリアの知らない事であり、これからもジルバートは無自覚な彼女に翻弄されることだろう。
「ごめんごめん。父上について学んでいた時に王都の下町を見せてもらったんだ。ロゼはジルといたし楽しい時間を過ごしたんでしょ?」
「……ふん!お父様行きましょう!クリスなんて放っておいても勝手に着いてきます、お父様は私だけのために街を紹介してくださいな!今日1日お父様は私だけのお父様なのです」
クリストファーの意味ありげな笑みに顔を赤らめそっぽを向いたロゼリアは、ラヴィリオの腕を引く。そしてラヴィリオに隠れこっそり、べーと舌を出したロゼリアにクリストファーは笑ってしまう。
反対にラヴィリオは目に入れても可愛くない愛娘にそう言われ、ついニヤケてしまう口元を手で隠した。といっても傍目にはいつもの無表情なのだが…。
「お父様あの方とても立派な剣をお持ちになっているわ!物語のような冒険者って本当にいらっしゃるの?」
「父上これだけの人がいて衛生管理や治安維持はどうやっているのですか?」
「お父様ここは海から離れているはずですのにどうしてお魚がこんなに沢山ありますの?」
「父上種族間の言語理解はどうなっているのでしょうか?」
「お父様!」
「父上!」
両脇をを愛しい子供たちに囲まれているラヴィリオの今の姿を見れば、友人たちはからかいのネタにしてようとニヤニヤ観察していただろう。それほどラヴィリオの表情は柔らかく、娘と息子に頼られて嬉しいと全身からオーラが溢れていた。
ロゼリアとクリストファーは知識欲が凄まじく何故、どうしてという質問を投げかけまくっている。初めて見る種族や店、活気溢れる雰囲気に2人は興奮していた。クリストファーも何度か行ったことはあるが、ロゼリアに触発されさらにこの街は初めてだったこともあり目を輝かせていたのだった。
「引ったくりよ!誰か捕まえて!」
後ろの人混みの中叫び声が聞こえた瞬間、ロゼリアは無表情になり姿をけした。
「ロゼ!?」
バッとクリストファーが振り向いた瞬間、ロゼリアは犯人の頭にかかと落としを食らわせていた。そして驚く暇もなく沈められた犯人の頭を踏みつけるロゼリアと、その鮮やかな動きを見ていた周囲の人達の歓声がそこにあった。クリストファーとラヴィリオはその一瞬の出来事に驚き、ハッとロゼリアに駆け寄った。
「ロゼリア大丈夫かい!?」
「ロゼ!もぉ怪我はないだろうけど、驚かせないでよ!」
ロゼリアはひったくられたカバンを持ち主に返し、駆けつけた警備隊に伸びた犯人を任せた。警備隊はロゼリアから話を聞こうとしたが、折角の楽しい時間を邪魔されたくないラヴィリオはそれを止める。
「彼女は私の娘だ。詳しい話は彼から」
ロゼリアがクリストファーに文句を言われているのを後目に、ラヴィリオは目の色を元に戻しそう警備隊に囁いた。紫の瞳に【銀竜】アルゲントゥム公爵であることに漸く気づいた彼らは姿勢をただし、さらに気配もなく真横に立っていたラヴィリオの従者に驚いた。
「もぉクリスは心配しすぎよ!いや怪我の心配はしてなかったわね」
「ロゼが引ったくりくらいで怪我するわけないでしょ。そうじゃなくて淑女は普通あそこで自ら犯人を捕まえるなんて事はしないし、ましてスカートでかかと落としなんて事ありえないよ!」
そういって腕を組み怒るクリストファーに反抗していたロゼリアも、ラヴィリオの前で淑女らしからぬ事をしたことにようやく気づき青ざめた。
「は!やらかしてしまったわ!どうしましょうっお父様の前で思いっきり淑女らしからぬ事をしてしまったわ!」
「いい加減その癖治さないと、ジルに見捨てられてもしらな…あぁ嘘嘘そんな事ないから!ジルはどんなロゼも愛してくれるから!」
ロゼリアはジルバートに見捨てられるかもしれないという言葉に顔を白くさせ、ポロポロと涙を流し始めた。見捨てられる…嫌われる…そんなことを考えた瞬間体の震えが止まらなくなり、涙が溢れ出てくる。あの蕩けるような笑みが消え、凍りつくような視線を想像しロゼリアは息をするのも忘れその場に立ち尽くした。
クリストファーはその様子に自身の言葉の重大さに気づき、必至にフォローする。以前は変わらなかったロゼリアの身長も今では随分小さく感じ、ジルバートに嫌われる恐怖で泣きながら震えるロゼリアを抱きしめた。
「ごめんロゼ、言いすぎた。ジルはそんな事でロゼを嫌いになんてならないよ。それに僕達を救ってくれた戦場で2人は出会ったんだろ?ならジルはそんなロゼも愛してくれているって事だよ。」
「…ぅっうぅっ…ほんと?…じる…私の事…き…嫌いに、ならない、かな?」
「そうに決まってるよ。ロゼはジルが紳士でなかったら嫌いになる?」
「ならない…」
「それと同じだよ」
もう紳士らしからぬ事をやらかしてることはこの際置いておいて、立ち直り始めたロゼリアにクリストファーはホッと息を吐いた。
「これが番…か」
ジルバートという存在ひとつでこうも情緒不安定になる妹にクリストファーは内心寂しさを覚えた。
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