15 / 36
支えるもの達
しおりを挟む
※国王グラン=アウルム=アヴェントゥリーニス視点
俺は今ラヴェリオに殴られ、宙を飛んでいる。そして壁にぶつかった。
他の奴らも同じだ。竜人だから女も容赦なく殴られてる。
物凄く痛いが、アイツの目に光がある事が嬉しくて涙が出てしまった。他の奴らも同様で、ラヴェリオの顔を見て泣き笑いしいる。
ー数分前ー
俺と側近の4人は、ラシェル姫の忘れ形見保護の連絡を受け、それをラヴェリオに伝える事を決めた。
「ラーヴェは元に戻るかな…」
「………それは分からん。だがこれは絶対にアイツに知らせなくてはいけない事だ。あの目に光が戻ろうが戻らまいが俺達はアイツを支える事に変わりないだろう。」
俺の呟きに【青竜】ランドルフ=カエルレウスが答えた。他の奴らもランドルフの言葉に頷いた。俺達はかいつも一緒にいた。寿命が長い竜人はあまり年齢にこだわらず、人間の一生分位は離れてても大差ない。その中で性格によって、弟のようだったり、姉や兄のような関係が生まれていった。
「えぇ。ラーヴェは私達の可愛い弟。その弟が苦しんでいるのに支えないなんて事有り得ないわ。そしてその子供達のことも。皆で支えていきましょう。」
「だな!」
「そうですね。それに今は暗い顔はやめましょう。ラシェル姫の忘れ形見が見つかるなんて、奇跡ですよ!こんな喜ばしい事があったのに私達が暗い顔しててどうします!」
【白竜】リラ=アルブム
【赤竜】ダン=ルーフス
【緑竜】エルドリック=ウィリディス
【青竜】ランドルフ=カエルレウス
は俺とラヴェリオの兄、姉の様な存在だ。この4人がいつも俺とアイツを引っ張ってくれる。たまに俺がネガティブになると殴ったり、精神攻撃したり、回復してくれたり………彼等なりに…励ましてくれる。
「じゃぁ決定!うじうじ考えてないでラーヴェに教えに行くわよ!!報告じゃラシェル姫そっくりなんでしょ?もし言葉でダメなら会わせちゃいましょ!」
そうして俺たちはラヴェリオに伝えた。
「ラヴェリオ。実はラシェル姫の忘れ形見…お前の娘と息子の双子が見つかっ「何処だ。私とラシェルの子供達は」たんだ。え?」
「何処にいるんだ。子供たちは!!!!」
俺たちは喜ぶより先に驚き、ラヴェリオの真剣な目を見て、報告の続きをした。
「あ…あぁ。場所は人間が住んでいる【ハウリーティス帝国】だ。数日前から彼らの奪還作戦が行われ、先程2人を無事保護したと連絡が入った。2人は健康に異常はなく、明朝こちらに着くそうだ。」
「そうか」
ラヴェリオは真剣な顔で俺の言葉を聞いていた。こんな事ならもっと早く言うべきだった…。俺の勇気が無いばっかりに無駄に苦しませてしまった。
「所でいつから子供たちが居ることが分かっていたんだ?」
ゾッとするほど低い声で聞かれ俺は目を逸らしてしまった。
「………………………………2ヶ月前くr 」
殴られた。無言で。
ー振り出しに戻るー
目の前にはやつれていたせいか、以前よりも鋭い顔のラヴェリオがいた。正直俺たちじゃなかったら漏らしてる。それくらい恐ろしい顔だ。元に戻って安心したせいか殴られた頬が尋常じゃなく痛い。他の奴らの顔を見る限り俺も酷い有様なのだろう。骨折れてるわこれ…。
「ラーヴェ済まなかった。お前が元に戻らないかもしれないと…恐れるあまり、報告を躊躇ってしまった。」
「ズルズル引きずって…結局奪還するまで黙っててごめんなさい。」
「いや…私も済まなかった…。ラシェルが居なくなってから沢山皆に迷惑をかけた…。今まで支えてくれてありがとう。」
「「「「「ラーヴェ(ラヴェリオ)!!!!!!」」」」」
皆わんわん泣いてラヴェリオに抱きついた。力の強い竜人5人に抱きつかれたラヴェリオは、今までろくに食ってなかったせいもあって気づいた時には失神していた。すまん。
それから俺たちは森王国と話し合い各国にラシェル姫の忘れ形見の帰還を報告する準備を始めた。勿論ラシェル姫を拐った帝国にもだ。俺達は帝国との戦争中に偶然、そう偶然2人を見つけ保護した。これは奪還作戦前の打ち合わせで、予め向こうから伝えられていたシナリオだ。
あぁ楽しみだな。15年アイツとアイツの家族を苦しめた帝国をどう料理してやろうか。
城の最上階で【始祖の竜人】らはこれから起こるであろう、帝国の未来を思い、酷く美しい笑顔を浮かべた。
「「「「「ハウリーティス帝国に祝福を」」」」」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
明朝、王城内の騎士団の訓練所に、今回の作戦に参加した竜人騎士第1部隊隊員、医術師団、森王国の魔法師団団員らが降り立った。
その瞬間、各国に今回の誘拐事件の真相を発表した。
『拐われたラシェル姫はハウリーティス帝国に囚われその後死亡。彼女が残したアルゲントゥム公爵との双子を此度の帝国との戦争で保護。彼らは戦争の道具として扱われ心身に傷を負っている。アヴェントゥリーニス竜王国並びにネフリーティス森王国はハウリーティス帝国に対し徹底的に報復をする事を宣言する。』
ーーーーーーーーーーーーーー
ラシェル姫の忘れ形見の名前はまだ分からない。2人が目を覚まさないからだ。
それと驚くことがあった。甥のジルバートがその彼女を腕に抱え愛おしそうな目で見つめているではないか。
常に無表情で親しい者以外にも滅多に見せない感情を載せた顔を。しかも心から愛おしいという顔を。
俺は確信した。これはラヴェリオと同じだと。
他の奴らもそう思ったのか顔を見合わせて頷いた。
「次は間違わない」
生涯で番に出会える可能性は限りなく低く、そのうち同じ種族又は同じ寿命を持つものなどは更に限られる。【竜心】を飲む事で同じ時を過ごす事が出来るが、そもそも番と出会う事自体が難しい。
ジルバートも心に傷を負い、心を閉ざしてしまった。だがあの表情を見る限り心配は要らないだろう。ラヴェリオだけでなくジルバートの心も救ってくれた彼女に感謝した。
『次は必ず守る』
ーもうラヴェリオのあんな姿を見たくない。それにジルバートにもアイツの様な思いをさせたくないー
俺達はこの日ラシェル姫が残してくれた2人に誓った。
ーーーーーーーーーーーーーー
ラシェル姫の忘れ形見の少女はあれから3日後に目を覚ました。ろくな食べ物も与えられず戦場で戦わされていた為、その身体はとても細かった。ラシェル姫似の美しい顔立ちやラヴェリオ譲りの神秘的な色合いもあり、今にも消えてしまいそうな美しさだった。
傍らには常にジルバートが寄り添い彼女の世話をしていた。
俺は見てしまった。ジルバートがめちゃくちゃ蕩けた笑顔で少女に食事を自ら与えている所を。少女も顔を赤くしながら雛鳥のように食事を食べさせてもらっていた。
何あれ。こっちも顔赤くなるんだけど。
あれはラヴェリオにはまだ見せられない。良かった…『今のやつれた姿であって残念がられたらどうすんだ』って説得して。こんな…折角取り戻せた娘をもう嫁に出すなんて…アイツ荒れ狂うぞ。
とりあえず俺は少女の部屋を後にした。
次に少年の部屋に行く。彼は未だに目を覚まさない。魂に傷を負った事や、ラシェル姫がかけた【呪い】が解かれた今、身体が一気に成長した事が理由らしい。自然回復速度が尋常じゃなく速いため、あと数日で目覚めるだろうとの事だ。
いくら竜人でも約10年負い続けた魂の傷や10年分の成長を受けられる程の肉体は有り得ねぇ……。流石エルフと竜人それも【始祖の竜人】の【銀竜】とのハーフだ。魔法耐性と肉体を両方持ったからこその芸当だな。ラシェル姫ありがとう彼らを丈夫…過ぎるほどに産んでくれて。
いつ目覚めても良いように部屋には医術師が常に2人。部屋の前には護衛がいる。因みに少女の方はジルバートがいる為に部屋の前に護衛だけだ。アイツら付き合ってんのかなぁ。
部屋に入り少年の顔を除くとそこには少女と全く同じ顔があった。本当に男なのだろうか?少女の顔はチラリと見た程度だがよく似ていると思う。と言うよりラシェル姫そっくりだ。ラヴェリオ要素は色彩くらいだ。良かったな少年、将来モテモテ確定だ。ラヴェリオは目付きが悪くて怖がられてばっかりだからな。母親に感謝だな。
少年の頭を撫でて俺は部屋を後にした。さて次は、かっこいいお父さんになる為に頑張ってる友人に会いに行こうかな。
俺は今ラヴェリオに殴られ、宙を飛んでいる。そして壁にぶつかった。
他の奴らも同じだ。竜人だから女も容赦なく殴られてる。
物凄く痛いが、アイツの目に光がある事が嬉しくて涙が出てしまった。他の奴らも同様で、ラヴェリオの顔を見て泣き笑いしいる。
ー数分前ー
俺と側近の4人は、ラシェル姫の忘れ形見保護の連絡を受け、それをラヴェリオに伝える事を決めた。
「ラーヴェは元に戻るかな…」
「………それは分からん。だがこれは絶対にアイツに知らせなくてはいけない事だ。あの目に光が戻ろうが戻らまいが俺達はアイツを支える事に変わりないだろう。」
俺の呟きに【青竜】ランドルフ=カエルレウスが答えた。他の奴らもランドルフの言葉に頷いた。俺達はかいつも一緒にいた。寿命が長い竜人はあまり年齢にこだわらず、人間の一生分位は離れてても大差ない。その中で性格によって、弟のようだったり、姉や兄のような関係が生まれていった。
「えぇ。ラーヴェは私達の可愛い弟。その弟が苦しんでいるのに支えないなんて事有り得ないわ。そしてその子供達のことも。皆で支えていきましょう。」
「だな!」
「そうですね。それに今は暗い顔はやめましょう。ラシェル姫の忘れ形見が見つかるなんて、奇跡ですよ!こんな喜ばしい事があったのに私達が暗い顔しててどうします!」
【白竜】リラ=アルブム
【赤竜】ダン=ルーフス
【緑竜】エルドリック=ウィリディス
【青竜】ランドルフ=カエルレウス
は俺とラヴェリオの兄、姉の様な存在だ。この4人がいつも俺とアイツを引っ張ってくれる。たまに俺がネガティブになると殴ったり、精神攻撃したり、回復してくれたり………彼等なりに…励ましてくれる。
「じゃぁ決定!うじうじ考えてないでラーヴェに教えに行くわよ!!報告じゃラシェル姫そっくりなんでしょ?もし言葉でダメなら会わせちゃいましょ!」
そうして俺たちはラヴェリオに伝えた。
「ラヴェリオ。実はラシェル姫の忘れ形見…お前の娘と息子の双子が見つかっ「何処だ。私とラシェルの子供達は」たんだ。え?」
「何処にいるんだ。子供たちは!!!!」
俺たちは喜ぶより先に驚き、ラヴェリオの真剣な目を見て、報告の続きをした。
「あ…あぁ。場所は人間が住んでいる【ハウリーティス帝国】だ。数日前から彼らの奪還作戦が行われ、先程2人を無事保護したと連絡が入った。2人は健康に異常はなく、明朝こちらに着くそうだ。」
「そうか」
ラヴェリオは真剣な顔で俺の言葉を聞いていた。こんな事ならもっと早く言うべきだった…。俺の勇気が無いばっかりに無駄に苦しませてしまった。
「所でいつから子供たちが居ることが分かっていたんだ?」
ゾッとするほど低い声で聞かれ俺は目を逸らしてしまった。
「………………………………2ヶ月前くr 」
殴られた。無言で。
ー振り出しに戻るー
目の前にはやつれていたせいか、以前よりも鋭い顔のラヴェリオがいた。正直俺たちじゃなかったら漏らしてる。それくらい恐ろしい顔だ。元に戻って安心したせいか殴られた頬が尋常じゃなく痛い。他の奴らの顔を見る限り俺も酷い有様なのだろう。骨折れてるわこれ…。
「ラーヴェ済まなかった。お前が元に戻らないかもしれないと…恐れるあまり、報告を躊躇ってしまった。」
「ズルズル引きずって…結局奪還するまで黙っててごめんなさい。」
「いや…私も済まなかった…。ラシェルが居なくなってから沢山皆に迷惑をかけた…。今まで支えてくれてありがとう。」
「「「「「ラーヴェ(ラヴェリオ)!!!!!!」」」」」
皆わんわん泣いてラヴェリオに抱きついた。力の強い竜人5人に抱きつかれたラヴェリオは、今までろくに食ってなかったせいもあって気づいた時には失神していた。すまん。
それから俺たちは森王国と話し合い各国にラシェル姫の忘れ形見の帰還を報告する準備を始めた。勿論ラシェル姫を拐った帝国にもだ。俺達は帝国との戦争中に偶然、そう偶然2人を見つけ保護した。これは奪還作戦前の打ち合わせで、予め向こうから伝えられていたシナリオだ。
あぁ楽しみだな。15年アイツとアイツの家族を苦しめた帝国をどう料理してやろうか。
城の最上階で【始祖の竜人】らはこれから起こるであろう、帝国の未来を思い、酷く美しい笑顔を浮かべた。
「「「「「ハウリーティス帝国に祝福を」」」」」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
明朝、王城内の騎士団の訓練所に、今回の作戦に参加した竜人騎士第1部隊隊員、医術師団、森王国の魔法師団団員らが降り立った。
その瞬間、各国に今回の誘拐事件の真相を発表した。
『拐われたラシェル姫はハウリーティス帝国に囚われその後死亡。彼女が残したアルゲントゥム公爵との双子を此度の帝国との戦争で保護。彼らは戦争の道具として扱われ心身に傷を負っている。アヴェントゥリーニス竜王国並びにネフリーティス森王国はハウリーティス帝国に対し徹底的に報復をする事を宣言する。』
ーーーーーーーーーーーーーー
ラシェル姫の忘れ形見の名前はまだ分からない。2人が目を覚まさないからだ。
それと驚くことがあった。甥のジルバートがその彼女を腕に抱え愛おしそうな目で見つめているではないか。
常に無表情で親しい者以外にも滅多に見せない感情を載せた顔を。しかも心から愛おしいという顔を。
俺は確信した。これはラヴェリオと同じだと。
他の奴らもそう思ったのか顔を見合わせて頷いた。
「次は間違わない」
生涯で番に出会える可能性は限りなく低く、そのうち同じ種族又は同じ寿命を持つものなどは更に限られる。【竜心】を飲む事で同じ時を過ごす事が出来るが、そもそも番と出会う事自体が難しい。
ジルバートも心に傷を負い、心を閉ざしてしまった。だがあの表情を見る限り心配は要らないだろう。ラヴェリオだけでなくジルバートの心も救ってくれた彼女に感謝した。
『次は必ず守る』
ーもうラヴェリオのあんな姿を見たくない。それにジルバートにもアイツの様な思いをさせたくないー
俺達はこの日ラシェル姫が残してくれた2人に誓った。
ーーーーーーーーーーーーーー
ラシェル姫の忘れ形見の少女はあれから3日後に目を覚ました。ろくな食べ物も与えられず戦場で戦わされていた為、その身体はとても細かった。ラシェル姫似の美しい顔立ちやラヴェリオ譲りの神秘的な色合いもあり、今にも消えてしまいそうな美しさだった。
傍らには常にジルバートが寄り添い彼女の世話をしていた。
俺は見てしまった。ジルバートがめちゃくちゃ蕩けた笑顔で少女に食事を自ら与えている所を。少女も顔を赤くしながら雛鳥のように食事を食べさせてもらっていた。
何あれ。こっちも顔赤くなるんだけど。
あれはラヴェリオにはまだ見せられない。良かった…『今のやつれた姿であって残念がられたらどうすんだ』って説得して。こんな…折角取り戻せた娘をもう嫁に出すなんて…アイツ荒れ狂うぞ。
とりあえず俺は少女の部屋を後にした。
次に少年の部屋に行く。彼は未だに目を覚まさない。魂に傷を負った事や、ラシェル姫がかけた【呪い】が解かれた今、身体が一気に成長した事が理由らしい。自然回復速度が尋常じゃなく速いため、あと数日で目覚めるだろうとの事だ。
いくら竜人でも約10年負い続けた魂の傷や10年分の成長を受けられる程の肉体は有り得ねぇ……。流石エルフと竜人それも【始祖の竜人】の【銀竜】とのハーフだ。魔法耐性と肉体を両方持ったからこその芸当だな。ラシェル姫ありがとう彼らを丈夫…過ぎるほどに産んでくれて。
いつ目覚めても良いように部屋には医術師が常に2人。部屋の前には護衛がいる。因みに少女の方はジルバートがいる為に部屋の前に護衛だけだ。アイツら付き合ってんのかなぁ。
部屋に入り少年の顔を除くとそこには少女と全く同じ顔があった。本当に男なのだろうか?少女の顔はチラリと見た程度だがよく似ていると思う。と言うよりラシェル姫そっくりだ。ラヴェリオ要素は色彩くらいだ。良かったな少年、将来モテモテ確定だ。ラヴェリオは目付きが悪くて怖がられてばっかりだからな。母親に感謝だな。
少年の頭を撫でて俺は部屋を後にした。さて次は、かっこいいお父さんになる為に頑張ってる友人に会いに行こうかな。
0
お気に入りに追加
1,180
あなたにおすすめの小説
忌むべき番
藍田ひびき
恋愛
「メルヴィ・ハハリ。お前との婚姻は無効とし、国外追放に処す。その忌まわしい姿を、二度と俺に見せるな」
メルヴィはザブァヒワ皇国の皇太子ヴァルラムの番だと告げられ、強引に彼の後宮へ入れられた。しかしヴァルラムは他の妃のもとへ通うばかり。さらに、真の番が見つかったからとメルヴィへ追放を言い渡す。
彼は知らなかった。それこそがメルヴィの望みだということを――。
※ 8/4 誤字修正しました。
※ なろうにも投稿しています。
逃した番は他国に嫁ぐ
基本二度寝
恋愛
「番が現れたら、婚約を解消してほしい」
婚約者との茶会。
和やかな会話が落ち着いた所で、改まって座を正した王太子ヴェロージオは婚約者の公爵令嬢グリシアにそう願った。
獣人の血が交じるこの国で、番というものの存在の大きさは誰しも理解している。
だから、グリシアも頷いた。
「はい。わかりました。お互いどちらかが番と出会えたら円満に婚約解消をしましょう!」
グリシアに答えに満足したはずなのだが、ヴェロージオの心に沸き上がる感情。
こちらの希望を受け入れられたはずのに…、何故か、もやっとした気持ちになった。
くたばれ番
あいうえお
恋愛
17歳の少女「あかり」は突然異世界に召喚された上に、竜帝陛下の番認定されてしまう。
「元の世界に返して……!」あかりの悲痛な叫びは周りには届かない。
これはあかりが元の世界に帰ろうと精一杯頑張るお話。
────────────────────────
主人公は精神的に少し幼いところがございますが成長を楽しんでいただきたいです
不定期更新
【完結】王女様がお好きなら、邪魔者のわたしは要らないですか?
曽根原ツタ
恋愛
「クラウス様、あなたのことがお嫌いなんですって」
エルヴィアナと婚約者クラウスの仲はうまくいっていない。
最近、王女が一緒にいるのをよく見かけるようになったと思えば、とあるパーティーで王女から婚約者の本音を告げ口され、別れを決意する。更に、彼女とクラウスは想い合っているとか。
(王女様がお好きなら、邪魔者のわたしは身を引くとしましょう。クラウス様)
しかし。破局寸前で想定外の事件が起き、エルヴィアナのことが嫌いなはずの彼の態度が豹変して……?
小説家になろう様でも更新中
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
君は僕の番じゃないから
椎名さえら
恋愛
男女に番がいる、番同士は否応なしに惹かれ合う世界。
「君は僕の番じゃないから」
エリーゼは隣人のアーヴィンが子供の頃から好きだったが
エリーゼは彼の番ではなかったため、フラれてしまった。
すると
「君こそ俺の番だ!」と突然接近してくる
イケメンが登場してーーー!?
___________________________
動機。
暗い話を書くと反動で明るい話が書きたくなります
なので明るい話になります←
深く考えて読む話ではありません
※マーク編:3話+エピローグ
※超絶短編です
※さくっと読めるはず
※番の設定はゆるゆるです
※世界観としては割と近代チック
※ルーカス編思ったより明るくなかったごめんなさい
※マーク編は明るいです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる