135 / 153
第一章
内閣府ダンジョン対策庁サイド-04-
しおりを挟む
こうした松方の動揺とは裏腹に麻耶はいたって冷静な話しぶりであった。
まるでこんなことが起きることを予測していたかのようですらある。
松方は、麻耶のその態度を見て、今あらためて実感した。
もはや麻耶は松方がよく知る22年前の時の彼女とはまるで違うことを……。
それは松方自身、よくわかっていたはずであった。
彼女はダンジョン協会の会長という要職を担い、さらにはその前はS級冒険者として活動していた。
そして、会長就任後の麻耶の辣腕ぶりは庁内に限らず他の省庁でも話題になっていた。
麻耶が会長になる前までは、ダンジョン協会日本支部は国連の一出先機関であった。
といえばまだ聞こえはよいが……要は単なるお飾り機関であった。
ダンジョン関連の実務を遂行する人材も力も皆無で、関連省庁の天下り先になっていた。
だが、麻耶が会長に就任してから数年……ダンジョン協会日本支部は変わった。
麻耶は、自身のS級冒険者時代の人脈と日本を代表する財閥の一つである二条院家の当主という地位を積極的に使った。
気がつけば、今やダンジョン協会は松方ら各種省庁よりも権限も、情報も、人材も……そして実力も持っている。
そんな麻耶だが、当然敵も多い。
特に自分たちの縄張りを荒らされたと思っている省庁関係者は麻耶を白眼視するものも多い。
麻耶が女であり、さらに異能者であることもその傾向に拍車をかけている。
麻耶を心よく思っていないものが、彼女のことを口汚く「女狐」と呼んでいるところを松方は何度も聞いている。
が……それでもやはり松方の記憶にあるのは、二条院家の箱入り娘であった若き日の麻耶の姿なのである。
そして、幸せそうに少し照れながらはにかんでいる美しい若妻としてのイメージなのだ。
「フフ……『麻耶ちゃん』ね。そんな風にわたしを呼ぶのは松方さん、今はあなたくらいなものよ」
麻耶の口ぶりは、怒っている訳でもなく、ただ懐かしむような物言いだった。
「すまない。ついつい昔の感覚で」
「別にいいわ。でも……もう昔のわたしではないわ」
「ああ、そう……だな」
「話しがそれたわね。二見の拘束にあたっては陸自の部隊を動かすわ。一応登録されている冒険者を拘束する以上、話しは通しておこうと思ってね」
麻耶は、そうあっさりととんでもないことを言い出す。
「陸自って……まさかあの部隊を!?」
「……既に根回しは終わっているわ。一応筋を通すためにあなた方ダンジョン対策庁にも事前に通達しただけよ」
「麻耶ちゃん……きみは……いったい何をするつもりなんだ?」
「やるべきことをやるだけよ。この国の治安を守るためにね。二見は異能の力を持つ諜報員……そんな男が国内で共謀して破壊活動を行った以上、当然の措置よ」
「そのために陸自を動かす……と」
「ええ……そう。未だにダンジョン内での軍……いえ自衛隊の活動を公式に禁止しているこの国にとっては良いデモンストレーションになるわ」
「やはり22年前の事件なのか。あの事件が未だに君を……」
「……あの時、ダンジョンには警察などではなく、自衛隊を派遣するべきだった。そうすればあんな犠牲も……あの人だって……」
沈黙がしばし続いた後、麻耶は話す。
「……昔話しがすぎたわね。とにかく……この国はいい加減に平和ボケから目覚めるべきなのよ。先の大戦から78年……それにダンジョン出現から25年も経っているのよ。少なくとも自国の領土内で堂々と工作活動をさせるなんてなめたことはもうさせないわ」
「もう22年も経つんだ。いい加減忘れて前に進んでも……アイツだってそれを望んで——」
「そうよ、松方さん。あれからもう22年経ってしまったのよ。この国も、世界も、そしてわたしも……ダンジョンの出現で全てが変わった……いえ変わらなければならないのよ。わたしも、もう夫を失って、ただ泣いているだけの女じゃない。わたしはあらがう力を……わたしからあの人を奪ったダンジョンで……手に入れた」
「異能か……」
麻耶がS級冒険者として活動していた時点で、彼女が異能者であるとは十分わかっているつもりであったが……それでもやはり……。
「ええ、おかげで諜報員もたやすく撃退できたわ」
「……わかった。もう何もいわない。局長には俺から話しておく」
「それはよかったわ」
と、麻耶はしばしの間を開けると、独り言のようにつぶやく。
「この世界にダンジョンが現れてから25年か……。ねえ松方さん…結局……わたしも松方さんもあの忌々しいダンジョンにとことんまで縛られているわね……松方さんが役人を続けているのだって、あの事件が……」
「俺はただ安定を望んでいる小役人だよ」
「そういうことにしておくわ。カミソリ松方さん」
それを最後に電話は切れた。
が……松方はその後も受話器を睨み続けていた。
脳裏には麻耶の亡くなった夫——失った後輩——の顔が浮かぶ。
その通りだな……麻耶ちゃん……。
結局、俺もいつまで経っても縛られている。
この忌々しく、ふざけたダンジョンとやらにな。
ティッピングポイント——転換点——か。
誰が名付けたのか、知らんが……まったく確かにこのダンジョンとやらのおかげで、この国も、世界も、そして俺も永遠に変わっちまったよ。
松方は机の中の奥にしまっていた写真を取り出す。
古びて色褪せた画質の悪い写真を松方はじっと見る。
そこには若き日の松方、麻耶、そして松方の後輩にして、麻耶の死別した夫の三人が写っていた。
まるでこんなことが起きることを予測していたかのようですらある。
松方は、麻耶のその態度を見て、今あらためて実感した。
もはや麻耶は松方がよく知る22年前の時の彼女とはまるで違うことを……。
それは松方自身、よくわかっていたはずであった。
彼女はダンジョン協会の会長という要職を担い、さらにはその前はS級冒険者として活動していた。
そして、会長就任後の麻耶の辣腕ぶりは庁内に限らず他の省庁でも話題になっていた。
麻耶が会長になる前までは、ダンジョン協会日本支部は国連の一出先機関であった。
といえばまだ聞こえはよいが……要は単なるお飾り機関であった。
ダンジョン関連の実務を遂行する人材も力も皆無で、関連省庁の天下り先になっていた。
だが、麻耶が会長に就任してから数年……ダンジョン協会日本支部は変わった。
麻耶は、自身のS級冒険者時代の人脈と日本を代表する財閥の一つである二条院家の当主という地位を積極的に使った。
気がつけば、今やダンジョン協会は松方ら各種省庁よりも権限も、情報も、人材も……そして実力も持っている。
そんな麻耶だが、当然敵も多い。
特に自分たちの縄張りを荒らされたと思っている省庁関係者は麻耶を白眼視するものも多い。
麻耶が女であり、さらに異能者であることもその傾向に拍車をかけている。
麻耶を心よく思っていないものが、彼女のことを口汚く「女狐」と呼んでいるところを松方は何度も聞いている。
が……それでもやはり松方の記憶にあるのは、二条院家の箱入り娘であった若き日の麻耶の姿なのである。
そして、幸せそうに少し照れながらはにかんでいる美しい若妻としてのイメージなのだ。
「フフ……『麻耶ちゃん』ね。そんな風にわたしを呼ぶのは松方さん、今はあなたくらいなものよ」
麻耶の口ぶりは、怒っている訳でもなく、ただ懐かしむような物言いだった。
「すまない。ついつい昔の感覚で」
「別にいいわ。でも……もう昔のわたしではないわ」
「ああ、そう……だな」
「話しがそれたわね。二見の拘束にあたっては陸自の部隊を動かすわ。一応登録されている冒険者を拘束する以上、話しは通しておこうと思ってね」
麻耶は、そうあっさりととんでもないことを言い出す。
「陸自って……まさかあの部隊を!?」
「……既に根回しは終わっているわ。一応筋を通すためにあなた方ダンジョン対策庁にも事前に通達しただけよ」
「麻耶ちゃん……きみは……いったい何をするつもりなんだ?」
「やるべきことをやるだけよ。この国の治安を守るためにね。二見は異能の力を持つ諜報員……そんな男が国内で共謀して破壊活動を行った以上、当然の措置よ」
「そのために陸自を動かす……と」
「ええ……そう。未だにダンジョン内での軍……いえ自衛隊の活動を公式に禁止しているこの国にとっては良いデモンストレーションになるわ」
「やはり22年前の事件なのか。あの事件が未だに君を……」
「……あの時、ダンジョンには警察などではなく、自衛隊を派遣するべきだった。そうすればあんな犠牲も……あの人だって……」
沈黙がしばし続いた後、麻耶は話す。
「……昔話しがすぎたわね。とにかく……この国はいい加減に平和ボケから目覚めるべきなのよ。先の大戦から78年……それにダンジョン出現から25年も経っているのよ。少なくとも自国の領土内で堂々と工作活動をさせるなんてなめたことはもうさせないわ」
「もう22年も経つんだ。いい加減忘れて前に進んでも……アイツだってそれを望んで——」
「そうよ、松方さん。あれからもう22年経ってしまったのよ。この国も、世界も、そしてわたしも……ダンジョンの出現で全てが変わった……いえ変わらなければならないのよ。わたしも、もう夫を失って、ただ泣いているだけの女じゃない。わたしはあらがう力を……わたしからあの人を奪ったダンジョンで……手に入れた」
「異能か……」
麻耶がS級冒険者として活動していた時点で、彼女が異能者であるとは十分わかっているつもりであったが……それでもやはり……。
「ええ、おかげで諜報員もたやすく撃退できたわ」
「……わかった。もう何もいわない。局長には俺から話しておく」
「それはよかったわ」
と、麻耶はしばしの間を開けると、独り言のようにつぶやく。
「この世界にダンジョンが現れてから25年か……。ねえ松方さん…結局……わたしも松方さんもあの忌々しいダンジョンにとことんまで縛られているわね……松方さんが役人を続けているのだって、あの事件が……」
「俺はただ安定を望んでいる小役人だよ」
「そういうことにしておくわ。カミソリ松方さん」
それを最後に電話は切れた。
が……松方はその後も受話器を睨み続けていた。
脳裏には麻耶の亡くなった夫——失った後輩——の顔が浮かぶ。
その通りだな……麻耶ちゃん……。
結局、俺もいつまで経っても縛られている。
この忌々しく、ふざけたダンジョンとやらにな。
ティッピングポイント——転換点——か。
誰が名付けたのか、知らんが……まったく確かにこのダンジョンとやらのおかげで、この国も、世界も、そして俺も永遠に変わっちまったよ。
松方は机の中の奥にしまっていた写真を取り出す。
古びて色褪せた画質の悪い写真を松方はじっと見る。
そこには若き日の松方、麻耶、そして松方の後輩にして、麻耶の死別した夫の三人が写っていた。
52
お気に入りに追加
1,340
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
勇者現代へ帰る。でも、国ごと付いてきちゃいました。
Azanasi
ファンタジー
突然召喚された卒業間近の中学生、直人
召喚の途中で女神の元へ……女神から魔神の討伐を頼まれる。
断ればそのまま召喚されて帰るすべはないと女神は言い、討伐さえすれば元の世界の元の時間軸へ帰してくれると言う言葉を信じて異世界へ。
直人は魔神を討伐するが帰れない。実は魔神は元々そんなに力があるわけでもなくただのハリボテだった。そう、魔法で強く見せていただけだったのだが、女神ともなればそれくらい簡単に見抜けるはずなおだが見抜けなかった。女神としては責任問題だここでも女神は隠蔽を施す。
帰るまで数年かかると直人に伝える、直人は仕方なくも受け入れて現代の知識とお買い物スキルで国を発展させていく
ある時、何の前触れもなく待望していた帰還が突然がかなってしまう。
それには10年の歳月がかかっていた。おまけにあろうことか国ごと付いてきてしまったのだ。
現代社会に中世チックな羽毛の国が現れた。各国ともいろんな手を使って取り込もうとするが直人は抵抗しアルスタン王国の将来を模索して行くのだった。
■小説家になろうにも掲載
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
うちの冷蔵庫がダンジョンになった
空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞
ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。
そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる