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7話 『スズネ』
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友達になったミヤビ、彼女が僕の身を危険に晒させないようにするには………。
「守り合う事だよ」
「守り…合う?」
「………ん」
そう、単純に僕が彼女の守るべき存在になれば良い。
この世に生まれてから今まで、友達という存在がいなかった彼女にとって、今の僕は唯一の特別な存在。
だが、それだけでは駄目だ。
友達を作ろうと行動している彼女は、いずれ本当の友達を見つけることが出来るかもしれない。
「……君が困っていたら助けてあげる。そのかわり、僕が同じようにしていたら君が僕を助ける」
「………いいな、それ」
ミヤビは、背中合わせで敵を倒していく場面を想像し始める。
「…………でも」
「あ?な、なんだよ」
変な妄想をし始めた彼女を前に、落ち込んだ様子を演技する。
「君は僕を助けてくれる?」
「っ…当たり前だろ?ダチなんだから!」
「……だったら、もう僕の存在を知らせるなんて考えないでね?」
「約束するよ!」
彼女はそう言うが、所詮は口約束。
人は平気で約束を破る生き物だから、今のままでは安心は出来ない。
……………だから。
絶対に、彼女が僕を裏切らないような理由をつけなくちゃいけない。
「………ありがとう」
そうするにはまず、彼女を壊さないといけない。
………………………………。
「ありがとうな!また明日!」
元気よく手を振る彼女を見送った。
友達を増やすための手助けをすると僕が言うと、嬉しそうに相談し始めた彼女に、とある事をお願いした。
『友達として、君が新しく友達になりたいって子を見ておきたい。どんな子なのか知れたら、どうアドバイスしたら良いか具体的にわかるから』
所謂、ここにつれてきて…と、そういう事だ。
勿論、理由はそんな事が理由ではないが…純粋な彼女は簡単に僕の言葉を信じてくれた。
次に来る時に連れて来る。と言った彼女に、一つ念押ししてお願いをした。
『連れて来るのは一人ずつにして欲しい、もし僕の存在をバラされたら怖いから。それと、焦らずに一人ひとり増やしていったほうが確実だからね?』
それに加えて、連れて来る人はミヤビと似た境遇な子が良いと伝えた。
彼女と似た境遇というのは、家族とあまり関わりがない子の事だ。
疑問に思われたかもしれないが、ここが一番重要な
部分だから怪しくても、そう言わざるを得なかった。
……………………………。
こうして、彼女に他の子を連れてくるように言って別れた僕は、手持ちのお金を数えていた。
「……………一万円くらい」
カナエの考える計画に必要な金額だった。
今現在、カナエの現金はスズネから取引したお金の残金のみ。
もっと渡すように言っても、アルバイトもしていない親からのお小遣いで遊んでいる学生にはそんな大金持っていないだろう。
………そもそも、そんな恐喝じみたことはしない。
あくまで、僕は『やられたらやり返す』つもりで行動する。
何もしてこないのであれば、僕は普通にしているつもりなのだ。
「……あ、上がってもいい?」
下から、スズネの声が聞こえた。
今までなら、入口まで迎えに来るよう呼んできていたが今日は違う。
許可を得て、僕の下へと自分から来ようとしている。
大きな声を出すのは苦手で、僕は呟くように返事をした。
夜のこの廃墟ならば、耳を澄ましていればそれだけでも微かに聞こえる。
「………っ///」
「……?」
静かに階段を上がってきた彼女は、僕を見る途端に顔を赤くした。
二日も経たずにこうしてカナエの元に戻ってきたということは、それだけ張り切って隠れ家を探してきたということ。
それ程までに彼女はカナエからもらえる報酬を望んでいた。
「………見つけた?」
「ええ、と言ってもニ箇所あるだけだけど」
地図が印刷された紙を二枚渡してくる。
マーカーでわかりやすく行き方を示してくれていた。
「………ありがとう」
「っ///……べ、別にアンタのためじゃ」
「……知ってる」
「えっ?」
これは、僕のためにしたことではない。
「はっ///ぁ///…………ぁ……///」
彼女の頭に手を乗せると、目を大きく見開いてから徐々に細めていった。
「あぁ///」
痺れるような感覚が身体に広がり、自分自身を抱き締めるスズネ。
「……これっ………///」
これが欲しくて彼女は働いたのだ。
「………」
そんな彼女に、僕は冷めた目を向ける。
協力者となった相手に、今までのように気を使う理由はないから。
「んっ///」
「…………終わり」
二日で探してきたのは有り難いが、そう安々と報酬をくれてやるわけにはいかない。
僕は自分の身を守るために彼女達の依存性を高めていかなければならないのだ。
「ぁ……………っ!な、なによ?」
手が頭から離れた事で気を取り戻したスズネは、カナエがしていた表情を見て動揺を見せる。
「…………次の頼み」
冷めた表情のまま、彼女の質問を無視して紙を渡す。
「……これで」
この世界の百円玉を十枚渡した。
渡した紙には、お使いの内容が書かれている。
・警棒
・タオル
・縄跳び二つ
警棒は、女性しかいないこの世界では重宝されており安物ならば某百円ショップに安く売られている、一般的にも所持が認められているらしい。
いくら男とはいえど、必ずしも女性より力が強い訳では無い。
鍛えている人には負けるし、所持しておいた方が無いよりマシだろう。
「これって…………なんでもない」
「………大丈夫」
彼女が聞きたいことは分かる。
何に使うつもりの物なのかが聞きたいのだろう。
僕の機嫌を伺って、途中で聞くのをやめたのだろうが……これについては彼女にも聞いておいてもらわないといけない。
「……縄跳び、これで人を縛る」
「っ…し…ばる…?……だ、だれをよ?」
自分が縛られるのではないかと怖がる様子を見せるが、心配しなくても彼女を縛る予定はない。
縛るのは、今後僕の身を危険にさらそうとする人達に対してだ。
「君ではないよ」
「………だとしてもよ」
少し安心した顔をして小さく何かを呟くが、なんて喋ったのかは分からなかった。
「………時間」
「えっ?」
僕に言われ、スマホの画面を見て首を傾げた。
「まだ、大丈夫だけど……」
「………今日まで」
「はぁ?!」
お使いのメモを指差し、今日までに持ってくるよう言うと、スズネは驚いた顔をする。
「こ、ここから店までどんくらい掛かるか分かってる訳!?」
「…………」
「っ……あぁもう!ほんとに嫌な奴!!」
僕はずっと表情を変えなかった。
やるしか無いと悟ったのか、彼女はカバンを拾い愚痴を吐きながら走って階段を降りていく。
「…………うん…知ってる」
自分が、嫌な奴になっている事くらい…。
……………………………………………………………………………………。
「はぁ…はぁ……はぁ………」
「………ありがとう」
一時間と三十分後、彼女は自転車に乗って戻ってきた。
どうやら、バスや走りだと間に合わないと一度家に帰ってから自転車を取ってきたらしい。
彼女は僕にお使いの荷物を渡すと、床に寝転んで息を切らしている。
「………ん…?」
買い物袋を開いて中身を床に広げると、頼んでいた物よりも荷物が多いことに気がついた。
「これ…スタンガン?」
実物を見たことはないが、テレビでは見たことのあった形のものがそこにはあった。
「………高そう」
「はぁ……はぁ………はぁっ……アンタっ…警棒っだけじゃっ…………じぶんのみっ守れない………でしょっ?」
息を切らしながら、スタンガンについて話してくれる。
「…………………」
確かに、警棒よりも使いやすくて確実だ。
けれど、僕は素直にこれを貰う気にはなれなかった。
「…………何円?」
「はぁっ?……んっ…いっいわよ…そんなのっ…はぁ……はぁ……」
彼女は、スタンガンの値段を答えてはくれなかった。
この様子だと、いらないと言っても彼女は置いていこうとするだろう。
「……………」
カナエは、寝転がるスズネに近付くと暫くの間目を瞑った。
そして…………、
「…な………なに?…はぁ……はぁ………………は…っ!?///…」
しゃがみ込んだと思うと、スズネの身体を少し持ち上げて頭を自分の足に乗せた。
「はっ///…あっ///………なんっ///…いきっ…がっ///」
突然の膝枕は、息を切らして心臓を強く動かしていたスズネを興奮で呼吸困難にさせるには難しくはなかった。
「まっ…て///……む…りっだからぁっ///…はっ///…はっ///………はぁぁっ///」
苦しそうに、それでいて嬉しそうな顔をしてなんとか呼吸をしようとしている。
「……落ち着いて」
窒息死されるのも困るので、なんとか頭を撫でて落ち着かせようとすると、彼女は急に身体をビクリ、ビクリと震わせ始めた。
「…カフっ…あぁっ///……ンンッ!!!」
「っ!?」
軽く白目を向き、唾が少量吐き出される。
カナエは拒否反応で咄嗟に身体を起こすと、彼女から離れた。
「…ぁあっ///……なにっ///…これぇぇ///」
スズネもカナエも、何が起きたのか分からなかった。
「……もしかして…イッた?」
「へぇえ?……ぁ///………ど…こへぇ?」
この世界で生きてきたスズネと違い、知識としては知っていたカナエは、スカートの股部分が濡れた様子を見て引いた顔をして後退った。
「………っ」
これ以上、今の状態のスズネと一緒にいることが我慢できなかったカナエは、メモ用紙に何かを急いで書き始め、直ぐさまその紙を地面において階段を降りていった。
「へっ?」
取り残されたスズネは、何も状況が理解出来ないまま暫くその場に固まり…あれだけ急いだ理由であるその後の塾も行けず、行かなかったことと服を汚したことを親に怒られて、涙を流しながら家のベッドで眠った。
「…………わたし…病気じゃない………わよね?………///」
「守り合う事だよ」
「守り…合う?」
「………ん」
そう、単純に僕が彼女の守るべき存在になれば良い。
この世に生まれてから今まで、友達という存在がいなかった彼女にとって、今の僕は唯一の特別な存在。
だが、それだけでは駄目だ。
友達を作ろうと行動している彼女は、いずれ本当の友達を見つけることが出来るかもしれない。
「……君が困っていたら助けてあげる。そのかわり、僕が同じようにしていたら君が僕を助ける」
「………いいな、それ」
ミヤビは、背中合わせで敵を倒していく場面を想像し始める。
「…………でも」
「あ?な、なんだよ」
変な妄想をし始めた彼女を前に、落ち込んだ様子を演技する。
「君は僕を助けてくれる?」
「っ…当たり前だろ?ダチなんだから!」
「……だったら、もう僕の存在を知らせるなんて考えないでね?」
「約束するよ!」
彼女はそう言うが、所詮は口約束。
人は平気で約束を破る生き物だから、今のままでは安心は出来ない。
……………だから。
絶対に、彼女が僕を裏切らないような理由をつけなくちゃいけない。
「………ありがとう」
そうするにはまず、彼女を壊さないといけない。
………………………………。
「ありがとうな!また明日!」
元気よく手を振る彼女を見送った。
友達を増やすための手助けをすると僕が言うと、嬉しそうに相談し始めた彼女に、とある事をお願いした。
『友達として、君が新しく友達になりたいって子を見ておきたい。どんな子なのか知れたら、どうアドバイスしたら良いか具体的にわかるから』
所謂、ここにつれてきて…と、そういう事だ。
勿論、理由はそんな事が理由ではないが…純粋な彼女は簡単に僕の言葉を信じてくれた。
次に来る時に連れて来る。と言った彼女に、一つ念押ししてお願いをした。
『連れて来るのは一人ずつにして欲しい、もし僕の存在をバラされたら怖いから。それと、焦らずに一人ひとり増やしていったほうが確実だからね?』
それに加えて、連れて来る人はミヤビと似た境遇な子が良いと伝えた。
彼女と似た境遇というのは、家族とあまり関わりがない子の事だ。
疑問に思われたかもしれないが、ここが一番重要な
部分だから怪しくても、そう言わざるを得なかった。
……………………………。
こうして、彼女に他の子を連れてくるように言って別れた僕は、手持ちのお金を数えていた。
「……………一万円くらい」
カナエの考える計画に必要な金額だった。
今現在、カナエの現金はスズネから取引したお金の残金のみ。
もっと渡すように言っても、アルバイトもしていない親からのお小遣いで遊んでいる学生にはそんな大金持っていないだろう。
………そもそも、そんな恐喝じみたことはしない。
あくまで、僕は『やられたらやり返す』つもりで行動する。
何もしてこないのであれば、僕は普通にしているつもりなのだ。
「……あ、上がってもいい?」
下から、スズネの声が聞こえた。
今までなら、入口まで迎えに来るよう呼んできていたが今日は違う。
許可を得て、僕の下へと自分から来ようとしている。
大きな声を出すのは苦手で、僕は呟くように返事をした。
夜のこの廃墟ならば、耳を澄ましていればそれだけでも微かに聞こえる。
「………っ///」
「……?」
静かに階段を上がってきた彼女は、僕を見る途端に顔を赤くした。
二日も経たずにこうしてカナエの元に戻ってきたということは、それだけ張り切って隠れ家を探してきたということ。
それ程までに彼女はカナエからもらえる報酬を望んでいた。
「………見つけた?」
「ええ、と言ってもニ箇所あるだけだけど」
地図が印刷された紙を二枚渡してくる。
マーカーでわかりやすく行き方を示してくれていた。
「………ありがとう」
「っ///……べ、別にアンタのためじゃ」
「……知ってる」
「えっ?」
これは、僕のためにしたことではない。
「はっ///ぁ///…………ぁ……///」
彼女の頭に手を乗せると、目を大きく見開いてから徐々に細めていった。
「あぁ///」
痺れるような感覚が身体に広がり、自分自身を抱き締めるスズネ。
「……これっ………///」
これが欲しくて彼女は働いたのだ。
「………」
そんな彼女に、僕は冷めた目を向ける。
協力者となった相手に、今までのように気を使う理由はないから。
「んっ///」
「…………終わり」
二日で探してきたのは有り難いが、そう安々と報酬をくれてやるわけにはいかない。
僕は自分の身を守るために彼女達の依存性を高めていかなければならないのだ。
「ぁ……………っ!な、なによ?」
手が頭から離れた事で気を取り戻したスズネは、カナエがしていた表情を見て動揺を見せる。
「…………次の頼み」
冷めた表情のまま、彼女の質問を無視して紙を渡す。
「……これで」
この世界の百円玉を十枚渡した。
渡した紙には、お使いの内容が書かれている。
・警棒
・タオル
・縄跳び二つ
警棒は、女性しかいないこの世界では重宝されており安物ならば某百円ショップに安く売られている、一般的にも所持が認められているらしい。
いくら男とはいえど、必ずしも女性より力が強い訳では無い。
鍛えている人には負けるし、所持しておいた方が無いよりマシだろう。
「これって…………なんでもない」
「………大丈夫」
彼女が聞きたいことは分かる。
何に使うつもりの物なのかが聞きたいのだろう。
僕の機嫌を伺って、途中で聞くのをやめたのだろうが……これについては彼女にも聞いておいてもらわないといけない。
「……縄跳び、これで人を縛る」
「っ…し…ばる…?……だ、だれをよ?」
自分が縛られるのではないかと怖がる様子を見せるが、心配しなくても彼女を縛る予定はない。
縛るのは、今後僕の身を危険にさらそうとする人達に対してだ。
「君ではないよ」
「………だとしてもよ」
少し安心した顔をして小さく何かを呟くが、なんて喋ったのかは分からなかった。
「………時間」
「えっ?」
僕に言われ、スマホの画面を見て首を傾げた。
「まだ、大丈夫だけど……」
「………今日まで」
「はぁ?!」
お使いのメモを指差し、今日までに持ってくるよう言うと、スズネは驚いた顔をする。
「こ、ここから店までどんくらい掛かるか分かってる訳!?」
「…………」
「っ……あぁもう!ほんとに嫌な奴!!」
僕はずっと表情を変えなかった。
やるしか無いと悟ったのか、彼女はカバンを拾い愚痴を吐きながら走って階段を降りていく。
「…………うん…知ってる」
自分が、嫌な奴になっている事くらい…。
……………………………………………………………………………………。
「はぁ…はぁ……はぁ………」
「………ありがとう」
一時間と三十分後、彼女は自転車に乗って戻ってきた。
どうやら、バスや走りだと間に合わないと一度家に帰ってから自転車を取ってきたらしい。
彼女は僕にお使いの荷物を渡すと、床に寝転んで息を切らしている。
「………ん…?」
買い物袋を開いて中身を床に広げると、頼んでいた物よりも荷物が多いことに気がついた。
「これ…スタンガン?」
実物を見たことはないが、テレビでは見たことのあった形のものがそこにはあった。
「………高そう」
「はぁ……はぁ………はぁっ……アンタっ…警棒っだけじゃっ…………じぶんのみっ守れない………でしょっ?」
息を切らしながら、スタンガンについて話してくれる。
「…………………」
確かに、警棒よりも使いやすくて確実だ。
けれど、僕は素直にこれを貰う気にはなれなかった。
「…………何円?」
「はぁっ?……んっ…いっいわよ…そんなのっ…はぁ……はぁ……」
彼女は、スタンガンの値段を答えてはくれなかった。
この様子だと、いらないと言っても彼女は置いていこうとするだろう。
「……………」
カナエは、寝転がるスズネに近付くと暫くの間目を瞑った。
そして…………、
「…な………なに?…はぁ……はぁ………………は…っ!?///…」
しゃがみ込んだと思うと、スズネの身体を少し持ち上げて頭を自分の足に乗せた。
「はっ///…あっ///………なんっ///…いきっ…がっ///」
突然の膝枕は、息を切らして心臓を強く動かしていたスズネを興奮で呼吸困難にさせるには難しくはなかった。
「まっ…て///……む…りっだからぁっ///…はっ///…はっ///………はぁぁっ///」
苦しそうに、それでいて嬉しそうな顔をしてなんとか呼吸をしようとしている。
「……落ち着いて」
窒息死されるのも困るので、なんとか頭を撫でて落ち着かせようとすると、彼女は急に身体をビクリ、ビクリと震わせ始めた。
「…カフっ…あぁっ///……ンンッ!!!」
「っ!?」
軽く白目を向き、唾が少量吐き出される。
カナエは拒否反応で咄嗟に身体を起こすと、彼女から離れた。
「…ぁあっ///……なにっ///…これぇぇ///」
スズネもカナエも、何が起きたのか分からなかった。
「……もしかして…イッた?」
「へぇえ?……ぁ///………ど…こへぇ?」
この世界で生きてきたスズネと違い、知識としては知っていたカナエは、スカートの股部分が濡れた様子を見て引いた顔をして後退った。
「………っ」
これ以上、今の状態のスズネと一緒にいることが我慢できなかったカナエは、メモ用紙に何かを急いで書き始め、直ぐさまその紙を地面において階段を降りていった。
「へっ?」
取り残されたスズネは、何も状況が理解出来ないまま暫くその場に固まり…あれだけ急いだ理由であるその後の塾も行けず、行かなかったことと服を汚したことを親に怒られて、涙を流しながら家のベッドで眠った。
「…………わたし…病気じゃない………わよね?………///」
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