上 下
22 / 41

恋愛

しおりを挟む
気軽に話すと、セシル達は満足そうにし食事をし始めた。

食事中は誰も喋らず、黙々と食を楽しんでいた。

「ごちそうさまでした。美味しかった~…」
「ん………美味しすぎた…………けぷっ」

「そうかそうか、それは良かった。よければ今後ともうちで食事をしないか?」
「それはいい考えです…ソラ様、ウミ様是非食事をご一緒してください」

少し目を輝やかせた感じにそう言う。つ

嬉しい誘いだけど……
「すいませんが、それは難しいです…実は僕達学園に通いたいと思っているんです…お金も稼がなければいけないので…」

頭の後ろをかきながらそう言うと、二人は途中までは「そうか…」と落ち込んでいたが途中から「まだ希望はある!」と叫びそうなほど明るい顔をし始めていた。
セシルはセバスを連れて急に部屋を出て行った。

「…どうしたんですかね?…あー、えっと……あれ?あっ、そういえば名前を聞いてなかったな」

「お?おぉ!確かにそうだ!すまない今まで自己紹介もせずに、私はセガル・アルフォンソと申す」

「セガルだね。わかった、それでセシルさんはどこに行ったんだろう?」
「はっはっはっ、少し待たれよ…恐らく着替えをしに行っているのであろう」

「着替え?」
今さっきまで着ていたドレスも似合っていたんだけど、なにか不満だったのかな?





















セバスにいつもの様に着替えの準備をしてもらうと私は、素早くも、尚且つ丁寧に着替えを始める。

「セバス、どうですか?どこか変なところは御座いますか?」

ゆっくりとセバスに身体を向けると少し手を広げる。
「完璧でございます」

「ふふっ、それじゃあ次はお化粧ね…お願いしますわ」

次に鏡の前の椅子に座ると、メイド長のマリアが私の顔に化粧をし始める。
「セシル様はソラ様のお事が?」

「…ふぇ?///」

急に聞かれた言葉に動揺し、顔を真っ赤に染めるセシル。
いままでソラの前にいた時から、顔が赤くなってソラにそんな恥ずかしい顔を見られたくないがために我慢していたのだが、この場にはソラはおらず、少し油断をしてしまっていた。

「…そ、そんな///急に聞かれましても///…………ソラ様は私の傷を治すために動いてくれて、更にあの様な可愛らしい顔ですけど、まだ何もソラ様の事を知りませんし、会ってまもないですし…いえ、そんな初対面な相手にあのように気軽に話してくれる御方はいままでおらっしゃら無かったので少し嬉しくも感じました///」

動揺であわあわと早口になってしまう。

「ふふふ、その反応だけで充分ですよセシル様」

「もう///マリア、からかわないでください!」


「それよりもセシル様、セシル様には強敵がいるようですよ」

マリアが発した言葉に、少し慌てた感じが抜け悲しみがその分胸の奥から出てくる。
「ウミ様……の事ですよね?」

「はい、先程ソラ様達の行動を見ておりましたが、食べ物を分けたり、ウミ様を見る時の表情、ウミ様がソラ様を見る時の表情など色々な行動で恐らくお二人は既に交際関係にある様子かと………」

さすが天然のウミと、策士天然のソラというべきか、初対面な相手の前にでも平気に愛情表現をしていた。



しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ガーデン【加筆修正版】

いとくめ
ファンタジー
幼い頃母を亡くした杏には、庭での不思議な記憶がある。 鳥や虫、植物たちの言葉を理解し自在に操ることができた母。 あれは夢だったのだと思っていた杏だが、自分にもその能力があることに気づいてしまう。 再び生き物たちのささやく声が聞こえてきたとき、悪しきものたちと彼女の戦いが始まった。 この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには一切関係ありません。 ※旧作を加筆修正しながら投稿していく予定です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

赤ずきんちゃんと狼獣人の甘々な初夜

真木
ファンタジー
純真な赤ずきんちゃんが狼獣人にみつかって、ぱくっと食べられちゃう、そんな甘々な初夜の物語。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

転生墓守は伝説騎士団の後継者

深田くれと
ファンタジー
 歴代最高の墓守のロアが圧倒的な力で無双する物語。

貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!

やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり 目覚めると20歳無職だった主人公。 転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。 ”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。 これではまともな生活ができない。 ――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう! こうして彼の転生生活が幕を開けた。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...