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第四章
第三十二話
しおりを挟む「でも……本当に良いのね?今ならまだ引き返せるけれど……」
「ああ……構わない……!!」
「そう……なら交渉成立ね……それと、貴方が異世界から来たということは他の子には絶対に言ってはいけないからね」
「どうしてだ?」
「混乱を招かないように規則でそう決まっているのよ」
「そうか……分かった」
すると沙織は俺の頬から手を離した
「じゃあ、これからよろしくね。緒方くん」
「ああ……こちらこそ、よろしく頼む」
こうして俺は沙織と手を組み、男女比が1:99のこの世界を変える事を決意した
「あんまり長い時間あなたを拘束していると怪しまれそうだから……今日のところはこれで失礼させてもらうわね」
彼女はそう言うと、足早に俺の目の前から立ち去った
「……」
(本当にこれで良かったんだろうか……)
◆◆◆
――美羽の部屋
とある日の休日の夜、俺は美羽と二人で一緒にゲームをしていた
「……ふふっ」
「くっ……」
(このままだと、完全に俺が負けてしまうな……ここからどうすれば……)
すると突然、美羽は妖艶な笑みを浮かべながら口を開いた
「ねぇ、悟……このゲームが終わったら……私と一緒にお風呂に入ろ?」
「――!?」
その一言で俺は一瞬動揺してしまい、視線が美羽の方に向く
直後に慌てて集中力を取り戻して確認すると、いつの間にか画面には無残な敗北の文字が浮かんでいた
「なっ……」
「ふふっ、よそ見しちゃダメだよ?悟」
「完全にやられたぁ……今日は最初からその予定だったけど、改めて声に出してそう言われると……やぱっりまだ少し動揺してしまうな」
そして俺は美羽と一緒に湯船に浸かった
「ねぇ、悟……」
「ん?どうしたんだ」
「私は……悟に出会えて本当に幸せだよ……ありがとう……///」
「お、おう……、急にどうしたんだ……?」
美羽は少し悪戯っぽい笑みを浮かべている
「ふふっ……何でもないよ……ただ、伝えたくなったの……それじゃあ、そろそろ身体洗お?」
「ああ、そうだな」
(何だろ……まぁ、良いか……)
そして俺たちは二人でお互いの身体を洗う事にした
「はぁ……んっ、あっ……」
俺が身体を洗うと美羽は頬紅潮させ甘い吐息を漏らす
「んっ、ん、……あっ、そこっ、……」
「美羽、大丈夫か?もう少し腕の力を弱めた方がいいか?」
「だ、大丈夫だよ……それより……もっと、……して……」
「わ、わかった……」
俺は美羽の身体に触れながら、優しく撫で回すように洗っていった
「ひゃん……く、くすぐったいよ……もうっ、」
「あと少し我慢しててくれ……」
そして俺は彼女の全身を余す所なく洗い終えた
「終わったぞ……これで大丈夫か?」
すると彼女は、とろんとした瞳で俺を見つめてきた
「うん……ありがとっ、それじゃあ、次は私が悟の身体を洗ってあげる」
「いや、俺は自分で洗うから大丈夫だ」
「遠慮しないで、それに私が悟の身体を洗ってあげたいの……ダメ?」
「その言い方をされたんじゃ、任せるしかないな」
そして俺は美羽の手によって身体の隅々を綺麗に洗われた
「……悟」
「どうしたんだ?美羽……?」
すると突然、彼女は俺の耳元へ口を近づけて囁くように言った
「次は……一緒に気持ちよくなろっ」
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