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第449話

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「ブライト、このお汁はなあに? アナルから愛液みたいなのが出てきたけど?」

 舌で舐め取り、からかってやると、

「い、言わないで…」

 ブライトが顔を背けて頬を赤らめた。

「ふうん、アルファにもヒート期ってあるんだね。僕らオメガだけだと思ってた」

 むろんそれは肉体が半陽に変容してしまう僕ほどではないだろう。

 でも、ブライトのアナルの奥でも、なんらかの変化が起こっているに違いなかった。

 もしかしたら、雄の性感帯の中枢である前立腺から、直腸壁を透して前駆液が漏れ出しているのかもしれない。

 そう、これから起こる、アナルへの異物挿入に備えて…。

「うれしいな。ブライトったら、僕の愛撫にもう感じまくってるんだね。アナルから愛液垂らすくらいにさ」

 でも、まだ入れてやらない。

 そう心の中でつぶやきながら、改めて右手で握ったブライトの勃起ペニスに意識を集中する。

 手に余るほどの太さ。

 中に芯の感じられる、瑞々しい弾力。

 握っても竿の3分の1ほどがはみ出てしまうくらい、全長は長い。

 そして、こんなにも逞しい肉茎の頂に備わった、ツルスベのハート形。

 濃いピンクに充血した槍の穂先のようなその部分は、成熟したキノコのようにエラが出っ張り、ヌルヌルだ。

 先っちょは裏筋まで縦に切れ込んだスリットになっていて、そこからも透明液が滾々とにじみ出ている。

「おいしそう」

 僕は唇をチューリップの花の形に開くと、その熱い濡れ亀頭を内側の肉ですっぽり包み込む。

 そうしておいて、握った手を離し、今度は下に垂れた陰嚢を探り当て、そうっと手のひらに包み込んだ。

 にぎにぎにぎ…。

 まん丸に膨れ上がった陰嚢を揉みしだいてやると、中で固いふたつのアーモンドがこすれ合う気配がした。

「あああっ!」

 精巣から新たな快感が迸ったのだろう、ブライトが若いイルカのように滑らかな背中の筋をのけぞらせた。

 腰と臀部の間のくぼみに溜まった汗の玉が光りながら動くさまがとにかくいやらしい。

 更に左手で胸板への水平移動を繰り返し、勃起し切った乳首への愛撫を追加する。

 最後の仕上げに口に含んだ亀頭の先のスリットに固く尖らせた舌先を突っ込むと、

「ああっ! あひっ!  ひいっ! きゅきゅうっ! ああんっ! ちんちん、もっと! もっとおおっ!」

 ブライトが少女のような甲高い声ですすり泣き、僕が頬張った灼熱の生殖器官を自分で前後に動かし始めた。
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