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第412話

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「げふっ」

 ブライトの口から、再び鮮血がほとばしる。
 
 魔物の躰に回していたその両腕から力が抜け、だらりと垂れさがった。

 血の気の失った顔。

 うつろに見開かれた眼。

「ブライト、死んじゃ、いや・・・」

 苦渋の声を絞り出しながらも、僕は烈しく興奮していた。

 握りしめた右手の中で、性器が石のように硬くなっている。

 会陰部に刻まれたヴァギナは肉襞を狂おし気に蠢かせ、熱い蜜を内腿に滴らせている。

 いい。

 ブライトが強大な魔族や魔物に凌辱される姿は、何度見ても、性的興奮を感じざるをえなかった。

 それも、無茶苦茶にされればされるほど、感じてしまう。

 なんせ、ブライトかミネルヴァ一の美形なのである。

 その整った顔立ちに見合った、細身ながら筋肉質の裸身も素晴らしい。

 そんな美青年アルファが、色白の全身を血に染め、苦痛に悶える姿ほど、エクスタシーを感じるものはない。

「ガウッ!」

 化け物が吠え、左前脚でぐったりとなったブライトの首をつかみ、頭上高く吊るし上げた。

 右前脚をブライトの躰を掻き毟るように動かすと、辛うじて残っていた衣服の残骸が血面に散らばった。

「ブライト・・・」

 僕は息を呑んだ。

 全裸に剥かれたブライトは、息を飲むほど美しかった。

 化け物の熊手のような指が喉に食い込み、気管を塞がれ、驚愕するように目を見開いている。

 驚くべきは、その股間だった。

 今のブライトは相当な苦しみを味わっているはずなのに、なんと、ペニスが勃起し始めているのである。

 自らのへその穴にその兜形の先端をつっこもうとするかのように、徐々に硬くなり、長さを増して反り返る。

 更に信じられないのは、厚い胸板の左右に咲いた薔薇色の乳首だった。

 あんなに小さく可憐だったふたつの肉芽が、これまた執拗な愛撫を受けた直後のように勃起しているのだ。

 すごい・・・。

 僕は新たな感動の虜になった。

 たび重なる魔族との肉弾戦を経て、ブライトの体質に変化が起こったとしか考えられなかった。

 あの三点の性感帯の変化こそは、僕が凌辱される彼の姿に欲情するのと同様に、凌辱されているブライト本人が、自らの身に加えられる残虐行為それ自体に性的興奮を覚えている証拠だった。

 前々からうすうす気づいてはいた。

 タチ役に回ることの多いブライトの中に、かなりの割合でM男的資質が隠されていることに。

 最近は特にそうだ。

 行為の最中、僕がやり返すと、ブライトはすぐに腑抜けのようになり、すべてを僕の愛撫に委ねてしまうことが多くなった。

 そしてついには僕の手の中で、初めて悦びを知った少女のようなあえやかな声を上げ、ツルスベの股間の中心からそそり立つ恥ずかしい部分の先端の穴から、ドビュビュっとあの白いものを噴き出してしまうのだ・・・。

 

 

 
 
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