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第373話
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その夜、ブライトは出て行ったまま、結局最後まで寝室にやってこなかった。
広く豪奢な王族の寝室にひとり放置された僕は、天蓋付きのベッドの中で、悶々ともだえ苦しんだ。
生き残った侍女たちによって、湯浴みは済ませていた。
でも、躰が綺麗になった分、性欲の更新が著しく、どうにも高ぶりを抑えきれないでいた。
下半身には、ブライトに装着された器具の感触がまだ色濃く残っていた。
ペニスはガチガチに勃起したままで、膣の最深部、ボルチオは火山の噴火口のように熱い。
しかも、あの異様な体験が引き金になったのか、頭の中の”触手”の動きが活性化してしまっていた。
大脳の襞のすき間をずるずると這い、原初の本能を司る中脳や小脳にまで分岐を伸ばしているー。
眼で見ることはできないが、おそらくそんな感じなのだろう。
性腺刺激ホルモンに分泌が止まらない。
それは燃え盛る炎に油を注ぎ続けるようなもので、僕は全裸のまま、ブライトを夢想し、身体中を弄った。
「アンアンアンアンアンアンッ!」
誰もいない部屋で嬌声を上げ、のけ反る僕。
その恥ずかしい姿は、ベッドの店外に嵌められた鏡にも、壁一を覆う大鏡にも映っている。
少年の肉体に、成人男性の男性器を生やし、更には女性の膣すらも備えた異形の存在ー。
性の快楽を存分に味わうためだけに生まれて来たようなこの肉体は、オメガという種族の宿命なのか。
しかも今はヒート期のさなか。
終わることのない性衝動が、僕を常に突き動かし続けるー。
しかし、僕の脳裏に浮かぶのは、きわめて倒錯したシーンばかりだった。
ブライトとの正常な性行為の場面よりも、むしろー。
残虐極まりない魔族たちに痛めつけられ、全身血まみれになり、あまつさえ裸に剥かれ、四肢をバラバラに寸断されて腹に穴を開けられ、ほかほかと湯気の立つ内臓を地面にぶちまけるあの美青年アルファの姿こそー。
僕の心をいつまでも捉えて離さない、究極のオナニーの”オカズ”だったのである・・・。
広く豪奢な王族の寝室にひとり放置された僕は、天蓋付きのベッドの中で、悶々ともだえ苦しんだ。
生き残った侍女たちによって、湯浴みは済ませていた。
でも、躰が綺麗になった分、性欲の更新が著しく、どうにも高ぶりを抑えきれないでいた。
下半身には、ブライトに装着された器具の感触がまだ色濃く残っていた。
ペニスはガチガチに勃起したままで、膣の最深部、ボルチオは火山の噴火口のように熱い。
しかも、あの異様な体験が引き金になったのか、頭の中の”触手”の動きが活性化してしまっていた。
大脳の襞のすき間をずるずると這い、原初の本能を司る中脳や小脳にまで分岐を伸ばしているー。
眼で見ることはできないが、おそらくそんな感じなのだろう。
性腺刺激ホルモンに分泌が止まらない。
それは燃え盛る炎に油を注ぎ続けるようなもので、僕は全裸のまま、ブライトを夢想し、身体中を弄った。
「アンアンアンアンアンアンッ!」
誰もいない部屋で嬌声を上げ、のけ反る僕。
その恥ずかしい姿は、ベッドの店外に嵌められた鏡にも、壁一を覆う大鏡にも映っている。
少年の肉体に、成人男性の男性器を生やし、更には女性の膣すらも備えた異形の存在ー。
性の快楽を存分に味わうためだけに生まれて来たようなこの肉体は、オメガという種族の宿命なのか。
しかも今はヒート期のさなか。
終わることのない性衝動が、僕を常に突き動かし続けるー。
しかし、僕の脳裏に浮かぶのは、きわめて倒錯したシーンばかりだった。
ブライトとの正常な性行為の場面よりも、むしろー。
残虐極まりない魔族たちに痛めつけられ、全身血まみれになり、あまつさえ裸に剥かれ、四肢をバラバラに寸断されて腹に穴を開けられ、ほかほかと湯気の立つ内臓を地面にぶちまけるあの美青年アルファの姿こそー。
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