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第347話

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 ドサッ。

 ドサッ。

 丸太みたいに千切れたブライトの手足が落下する。

 そこに、とどめを刺すように、真っ赤な血潮の雨が降り注ぐ。

 最後にひときわ大きな地響きがしたかと思うと、手足を失ったブライトの頭付きの胴体がバウンドした。

「キャハハハハハハハハッ!」

 歓喜の哄笑を轟かせる触手女。

 転がったブライトはピクリとも動かない。

 地面に横倒しになり、顏をこちらに向けてはいるものの、瞳はうつろで一切の生気が失われてしまっている。

 見ると、落下の衝撃で頭蓋が半分潰れ、頭骨の割れ目から溶け崩れた灰色の脳漿が溢れ出していた。

「ブ、ブライト…」

 僕は息もできないありさまだ。

 ブライトの前に尻もちをつき、開いた両足の間からただ勃起ペニスをそそり立たせているだけだった。

 その僕の眼前で、

 グサッ!

 グサッ!

 振り下ろされた複数の触手が、槍の雨と化してブライトの胴体に突き刺さる。

 噴き上がる血しぶき。

 穴だらけにされて、がくんがくんとブライトの裸身がびくんびくんと跳ね上がった。

 彫りの深い美しい顏は脳漿と鮮血で斑になり、右目の眼球が眼窩から視神経の糸を引いて転げ出す。

 刺しては振り仰ぎ、また降下して肉を裂く触手たち。

 グスグスになったブライトの肉体は、次第にミンチの様相を呈していく。

「ブライト、そ、そんな…」

 血と肉の小山と化したブライトに、僕にはかける言葉もない。

「どうだ。ここまでぐちゃぐちゃにしてやれば、もう蘇生は無理だろう。フッ、次はおまえの番だ」

 完全にブライトを挽き肉に変えると、尻餅をついたまま勃起している僕を睨んで魔族の女が言った。

「このくされオメガめ。おまえのスペルマが我らにとって猛毒だということはわかっている。だが、まともな神経の持ち主ならば、つがいのこの無残な姿を目の当たりにして、そうそう欲情できるはずがない。おおかたその勃起チンポも飾りのようなものだろう。さあ、おまえの肉体もグズグズの挽き肉に変えてやる。そしてこのアルファの肉と練り混ぜて、ミートボールにして食べてやる」
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