落ちこぼれオメガとエリートアルファの魔王討伐

第314話

「ダ、ダメ･･･。痛いよ、ブライト」

　僕は泣き声を上げた。

　正直無理だった。

　ブライトを蘇生させるために、出せる限りの精を放った直後なのだ。

　いくら最愛のアルファに扱かれても、そうそう射精できるものじゃない。

　それどころか、擦り過ぎた亀頭が腫れ出していた。

　僕は仮性包茎である。

　あまり長い間皮を剥いていると、亀頭全体が乾いて触ると痛みを発するのだ。

「グハハハ、何をやっている。茶番もたいがいにしろ。もういっぺん、どてっぱらに風穴を開けてやろうか。ん？」

　揉める僕らを見て、サイ男が馬鹿にしたように吐き捨てた。

「うぬ、こうなったら仕方がないな。許せ、レム」

　自分に言い聞かせるようにブライトがそうつぶやいた、次の瞬間だった。

　ペニスを握られたまま高々と持ち上げられ、僕はアッと叫んでいた。

「脚を開け。床と水平になるぐらい」

　右手で頭上高く僕をさし上げ、ブライトが言った。

「こ、こう？」

　おそるおそる、宙で大開脚する僕。

　真下から見上げるブライトの眼は、開かれた僕の肛門に釘づけた。

「行くぞ」

　ブライトが言い、目にも留まらぬ速さで左手を突き上げた。

「ｱｷﾞｬｯ！」

　あまりの衝撃に、僕はのけぞった。

　次の一瞬、突き上げられたブライトの手刀が、いきなり僕の肛門に突き刺さったからである。