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第289話

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 ブライトの口に亀頭をこじ入れる。

 ブライトの冷たい唇が翻り、僕の怒張した部分を包み込む。

 なおも腰を突き出し、中に突き進むと、意外にもブライトの頬の内側は温かかった。

 喉の奥に亀頭の先端が当たるまで差し込んでおいて、外れないかどうか確かめると、僕はブライトの上に腹ばいになった。

 伸び上がるようにして、顏を股間に近づける。

 腹筋の割れた平らな腹部の向こうに、長く伸びた陰茎が見えた。

 不思議なことに、ブライトはいつのまにか勃起していた。

 ついさっき見た時には、海辺の軟体動物のように力なく伸びていた肉の筒。

 それが弾力を取り戻し、股間から鋭角に鎌首をもたげている。

 意識がないにもかかわらず、性交の直前のようにペニスを硬く尖らせようとしているのだ。

 腹側に向かって弓なりに湾曲したそれは、熟れ切ったひと房のバナナのように太くて長い。

 このままでは、口が届かない。

 僕のほうがかなり背が低いせいで、ブライトとのシックスナインは至難の業だった。

 ブライトの口に自分のペニスを咥えさせたまま、ブライトのペニスを頬張るには、僕の背が足りない。

 しかも、今はブライトが幽体離脱してしまっているため、相手の協力を得られないときている。

 仕方なかった。

 僕は両手を伸ばすと、ブライトの勃起ペニスの中ほどを掴み、折り曲げるようにして手元に引き寄せた。

 ともすれば抵抗して手から飛び出そうとする弾力のある肉の筒を、どうにかして180度折り曲げた。

 そうすると、匂い立つように濡れた大きな亀頭が、目の前に来た。

 見るなり、ぼうっとなった。

 これに何度貫かれたことだろう。

 そして、何度逝かせられたことだろう。

 僕の直腸いっぱいに、隙間なくめり込むブライトの生殖器官。

 今度セックスできたら、そろそろ孕んでもいい。

 そう。

 この僕が、自前の子宮で、ブライトの子供を、産んでやるのだ。

「ブライト、好き…」

 僕はその恋人の中で一番好きな部分に、そっと口をつけ、舌先で尿道口を舐めてみた。

 
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