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第274話

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 僕はアダムの鼻のあたりで両脚を大開脚している。

 両手をうなじで組んで、乳首の勃起した胸を強調するように逸らし、股間からバナナを立ち上げてー。

 アダムはその僕の開き開き切った股間を頸を斜めに傾けて下からのぞき込み、くすくす笑っている。

「ほうら、もっと中を見せてごらん」

 左手の人差し指と親指で肛門の口を楕円形に広げ、右手の人差し指を中に突っ込んできた。

「アキュ」

 小声で喜ぶ僕。

 壁一面の鏡では、剥き出しの下半身を弄られる全裸の少年がピクピク躰を震わせている。

 ああ、それにしても、その股間から斜めに突き立つバナナの大きいことといったら…。

「そろ~り、そろ~り」

 歌うように言いながら、アダムが僕の肛門内を掻き回す。

 指先を曲げ、括約筋の裏側を、円周に沿ってなぞり始めたのだ。

 クチュクチュクチュ…。

 いやらしい音が響き、

「クアアアアア…」

 鏡の中の少年が海老ぞった。

 バナナの先はすっかり包皮が後退し、ズル剥け亀頭が大蒜の球根みたいなその偉容を露呈している。

 赤ん坊の握り拳のようなその亀頭はぐっちょり濡れていて、今まだカテーテルの刺さった切れ込みの縁から透明汁を滲ませていた。

「いいね、いいね」

 クチュクチュ音を立てながら、アダムは少しずつ指を深みに沈めていく。

「アア、ダメ…」

 直腸の中を濡れた内壁に沿って螺旋を描きながら下りていく指の愛撫に、僕はもう、気が遠くなりそうだった。
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