落ちこぼれオメガとエリートアルファの魔王討伐

第133話

　羽交い絞めにしたブライトを、頭一つ背の高いアベルが立ち上がらせる。

　皇族の正装である上着を脱ぎ捨てたブライトは、上半身裸で腰から下には体にぴったりした光沢のある細身のズボンを穿いている。

　そのパンツの前の部分がへそに向けて縦に隆起しているのは、明らかにペニスの形状が浮き出ているからだ。

　白い革製のボトム自体が、まるで第二の皮膚ででもあるかのようにぴたりと下半身に密着しているからである。

　それにしても、と思う。

　あの膨らみ、ちょっと大きすぎないだろうか？

　あの太さ、あの長さ、そして、パンツ越しにもはっきりわかる肥大した亀頭の形…。

　あれではまるで、ブライトが勃起しかけてるみたいじゃないか…？

　そして、あり得ないことにー。

　僕のその予想は、不幸にも当たっていた。

　裸の上半身をジンに晒したブライトは、抵抗するどころか、鞭で打たれると微かにうめき、熱い息を吐いたのだ。

「あふ…」

　吐息とともに、股間の膨らみがぴんと張りを増す。

　右手でブライトの両手首を掴んで吊るし上げると、アベルが空いた左手を回して後ろからその膨らみに触れた。

　ぞろり。

　肉厚の手のひらで革越しに膨張した性器を撫で上げられ、

「はう…ああん」

　ブライトが切なげに仰向き、とろんと潤んだ瞳で宙を見た。