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第124話
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振り下ろされる注射針。
間一髪、ジンの腕の下をかいくぐり、部屋の中央に逃れ出た。
「ブライトとの愛が幻想だなんて、そんなことあり得ない!」
くそっと悪態をついてたたらを踏む白衣の青年に、僕は毒づいた。
「誰がおまえの言いなりになんか、なるものか!」
全裸のまま、半開きのドアに突進する。
とにかく、この研究所とやらを脱出するのだ。
そして王宮に赴き、ブライトを探そう。
けれど。
人生、甘くない。
そうは簡単にはいかなかった。
なぜってー。
廊下に飛び出そうとした僕の前に、ふいに厚い肉の壁が立ちふさがったからである。
「うわっ」
万力のような怪力で腕を捻り上げられ、僕は悲鳴を上げた。
目の前にそびえ立つのは、上半身裸の屈強な巨人。
逆三角形の筋肉隆々とした上半身に、黒いタイツを穿いた細身の下半身。
首から上は、なぜか牛の頭部のはく製に覆われている。
「よくやった。アベル」
近づいてきたジンが言った。
白衣の前は今や完全にはだけ、勃起してそっくり返ったペンシル状のペニスが丸出しになっている。
その下には小さな睾丸も見えるけど、この青年も僕やブライト同様、陰毛は一本も生えていない。
牛男が僕を羽交い絞めにして、足が床を離れる高さに吊り上げた。
「本当は普通に腕に注射しようと思ってたんだが」
ジンが身をかがめ、僕の股間に手を伸ばす。
「逃げようとした罰だ。ここに麻酔薬を打ってやる」
そうして手のひらに握りしめたのは、萎え切って海生動物のようになった僕のペニスである。
「や、やめて…」
抗議の声も空しく、包皮を剥かれ、亀頭を露出させられた。
ジンが、つまみ上げたその亀頭の先を指で圧迫し、切れ込みのような尿道口を広げにかかる。
「い、いやっ!」
叫んだけれど、遅かった。
次の瞬間、注射器の針がこじ開けられた尿道口に突っ込まれー。
「あぎゃあ!」
その鋭い痛みに僕は思わず絶叫し、またぞろ意識を失った。
間一髪、ジンの腕の下をかいくぐり、部屋の中央に逃れ出た。
「ブライトとの愛が幻想だなんて、そんなことあり得ない!」
くそっと悪態をついてたたらを踏む白衣の青年に、僕は毒づいた。
「誰がおまえの言いなりになんか、なるものか!」
全裸のまま、半開きのドアに突進する。
とにかく、この研究所とやらを脱出するのだ。
そして王宮に赴き、ブライトを探そう。
けれど。
人生、甘くない。
そうは簡単にはいかなかった。
なぜってー。
廊下に飛び出そうとした僕の前に、ふいに厚い肉の壁が立ちふさがったからである。
「うわっ」
万力のような怪力で腕を捻り上げられ、僕は悲鳴を上げた。
目の前にそびえ立つのは、上半身裸の屈強な巨人。
逆三角形の筋肉隆々とした上半身に、黒いタイツを穿いた細身の下半身。
首から上は、なぜか牛の頭部のはく製に覆われている。
「よくやった。アベル」
近づいてきたジンが言った。
白衣の前は今や完全にはだけ、勃起してそっくり返ったペンシル状のペニスが丸出しになっている。
その下には小さな睾丸も見えるけど、この青年も僕やブライト同様、陰毛は一本も生えていない。
牛男が僕を羽交い絞めにして、足が床を離れる高さに吊り上げた。
「本当は普通に腕に注射しようと思ってたんだが」
ジンが身をかがめ、僕の股間に手を伸ばす。
「逃げようとした罰だ。ここに麻酔薬を打ってやる」
そうして手のひらに握りしめたのは、萎え切って海生動物のようになった僕のペニスである。
「や、やめて…」
抗議の声も空しく、包皮を剥かれ、亀頭を露出させられた。
ジンが、つまみ上げたその亀頭の先を指で圧迫し、切れ込みのような尿道口を広げにかかる。
「い、いやっ!」
叫んだけれど、遅かった。
次の瞬間、注射器の針がこじ開けられた尿道口に突っ込まれー。
「あぎゃあ!」
その鋭い痛みに僕は思わず絶叫し、またぞろ意識を失った。
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