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第118話
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気がつくと、すっかり日が昇り、周りは明るくなっていた。
僕は精液の海の中に仰臥したブライトの上に覆い被さり、その胸に顔をうずめていた。
濃厚に立ち込める青臭い匂い。
口の中に残る甘ったるい特製ミルクの味。
ふたりに言葉は要らなかった。
いつまでもこうしていたい。
心の底からそう思った。
しばらく休んで、また精が溜まってきたら、互いの肉体を貪るのだー。
だけど、世の中、そう、うまくはいかないものだ。
僕のはかない夢想を打ち砕いたのは、ふいに聞こえて来た男の声だった。
「最初からじっくり見させてもらいましたよ。ブライト。しっかし、これはある意味、驚天動地の現象ですね」
「え?」
驚いて半身を起こすと、正装した銀縁眼鏡の若者が、僕らを見下ろしていた。
「おまえは…?」
僕を抱き寄せ、上体を起こしたブライトが目を見張る。
「王立研究所の、ジン?」
「ジン所長と言ってほしいですね。辺境の村に魔族が出現したという知らせが入ったから、来てみるとこれだ」
銀縁眼鏡を繊細な指先で少し持ち上げ、おもしろそうにジンと呼ばれた青年が言った。
僕は精液の海の中に仰臥したブライトの上に覆い被さり、その胸に顔をうずめていた。
濃厚に立ち込める青臭い匂い。
口の中に残る甘ったるい特製ミルクの味。
ふたりに言葉は要らなかった。
いつまでもこうしていたい。
心の底からそう思った。
しばらく休んで、また精が溜まってきたら、互いの肉体を貪るのだー。
だけど、世の中、そう、うまくはいかないものだ。
僕のはかない夢想を打ち砕いたのは、ふいに聞こえて来た男の声だった。
「最初からじっくり見させてもらいましたよ。ブライト。しっかし、これはある意味、驚天動地の現象ですね」
「え?」
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僕を抱き寄せ、上体を起こしたブライトが目を見張る。
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