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第65話

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 包茎のまま僕の亀頭の内側を舐めるだけ舐めると、ブライトが口を離した。

「どうだ? これで十分、濡れただろう」

「…」

 僕は涙目でその美しい顏を見返すしかない。

「じゃあ、剥くぞ」

 小声でささやき、ブライトが親指と人差し指で輪を作って、僕の亀頭に被せてきた。

 首根っこのところを二本の指で囲み、きゅっと輪を縮めると、少しずつ皮を下に押し下げた。

 ぬるっ。

 濡れた音がして、チューリップの花みたいな包皮の中から、ピンク色に輝く亀頭の中身が現れる。

 小動物の口みたいな、先っぽの切れ込みが尿道口で、そこからいやらしい匂いのする透明な汁が滲んでいた。

「ほう、湯気が立ってるじゃないか」

 人差し指の腹でぬるぬるの亀頭の表面をひと撫でして、ブライトが嗤う。

「ひゃうっ」

 ブリッジしたまま、快感に震える僕。

「それにこの匂い。そうか、オメガのフェロモンは、この前駆液から出ているのだな」

「ぜんく、えき?」

「ああ、先走り汁、ともいう。性行為に備えて、性器から分泌される自前の潤滑剤さ。普通は無味無臭なんだが、オメガのは独特の匂いがするようだ。麝香の香りに似て、快楽中枢を刺激する匂いだな」

「よく、わかんない…」

 はあはあ荒い息を吐く僕の脚を180度左右に開き、ブライトが僕の性器をまる出しにする。

 そして、にやりと笑うと、だしぬけに衝撃的なひと言で僕を問い詰めた。

「レム、おまえ、俺に嘘をついてたな。この匂いでわかったぞ。おまえ、本当は、この村の…」
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